2022/12/29（木）UP
（最終更新：2022/12/31 08:48）

カード発表会見で並ぶサトシ（左）とマッキー（右）

　12月31日（土）さいたまスーパーアリーナで開催される『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』の個別インタビューが、29日に都内にて行なわれた。　　　
　大会メインイベント「RIZINvs.Bellator全面対抗戦」の大将戦・ライト級マッチで激突する、初代RIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ（33=ブラジル/ボンサイ柔術）と、元Bellator世界フェザー級王者のAJ・マッキー（27=米国）が現在の心境を語った。

【動画2点】サトシの戦慄の腕ひしぎ三角！マッキーの華麗なフィニッシュシーン！

カード発表会見で睨み合ったサトシ（左）とマッキー（右）

　サトシは現在の心境について「ナーバスな気持ちもあるが、世界のMMAビッグネームとの対戦は望んでいたことなので、とても嬉しい」とコメント。

　マッキーの印象については「ベラトールのフェザー級強く危険な選手」といい、その上で「審判のジャッジを待って終わらせるようなことはしない。必ずその前に自分がフィニッシュさせる」と極める気満々の表情だ。

サトシは鮮やかな一本勝ちを決めるのか

　今回の試合に向けて複数の戦術プランも立てて、スタンド打撃の対策も充分に行なったというサトシ。試合展開のイメージを問われると「もちろん、難しい試合になる。自分のキャリアで一番厳しい試合になる。（しかし、勝つため）沢山練習してきたし、自信もつけた」と、必勝を誓った。

　一方のマッキーは現在の心境を「夢が叶った。最高の試合をする準備はできている」と笑顔。さらにサトシの印象について聞かれると「良い選手だと思うが、私のレベルではない」と強い自信。

ピットブルをギロチンチョークで極めるマッキー©️Bellator

　しかし、サトシのグラウンド能力には「彼のグラウンドゲームは素晴らしい。自分のグラウンド能力は彼に劣っているとは思わないし、今回の試合はそれを証明する最高のテストになるだろう。グラウンドの展開なれば、皆が驚くような内容になるはずだ。彼が得意とする三角からアームバーへの流れには気をつけないといけない」と、グラウンドの展開については警戒しているようだ。

　また、今回の試合はリング＆RIZINルールで実施されるが、これはマッキーにとって“新境地”の戦い。ベラトールで採用されるユニファイド・ルールと違い、今回はグラウンド状態の相手への頭部への打撃が許されるのだ。

　リングについては「リングでの練習はしてるし、昔戦ったこともある。大きな差はそれほど感じていない」とした上で、ベラトールでは反則となる“危険な技“のサッカーボールキックなどについては「サッカーボールキックもヒザ蹴りも、練習はたくさんやってきた。だから、練習に付き合ってくれたチームメイトには感謝しているけど、悪いことをしたと思ってる。子供の頃見てた、サクラバやランペイジが相手の顔を踏みつけたり、蹴ったりしているのを見ていたから馴染みはある。確かに野蛮的ではあるけど、今回は許される戦い方だ。楽しむよ」と、積極的にサッカボールキックを使う気持ちがあるようだ。

　取材中、時折眉間にシワを寄せるなど厳しい表情のサトシと対照的に、マッキーは笑顔を見せるなどのリラックスした雰囲気なのが印象的だった。果たして、対抗戦の大将戦、勝利の女神が微笑むのは、サトシか、マッキーか。

【選手データ】
サトシは数々の柔術大会で優勝を重ねた“柔術界の至宝”。RIZIN参戦すると2連勝の後、19年のRIZINライト級トーナメント1回戦でジョニー・ケースの打撃を左目に受けタップアウトで初黒星。しかし、その後は連勝を重ね、21年6月にライト級トーナメント覇者トフィック・ムサエフに一本勝ちで王座奪取。今年4月にケースにも一本勝ちしリベンジ防衛した。現在5連続フィニッシュ勝利と波に乗っている。MMA戦績は14勝1敗。

マッキーは日本のHERO’Sにも参戦したMMAレジェンドのアントニオ・マッキーを父親に持つMMAサラブレッド。昨年8月のBellatorフェザー級WGP決勝及びタイトルマッチでパトリシオ・ピットブル・フレイレをギロチンチョークで極め、デビュー以来負けなしの18連勝でWGP優勝と共に新王者に。しかし今年4月、初の防衛戦となったピットブルとのリマッチで敗戦。ベルトを失うと共にキャリア初黒星を喫した。10月には1階級上のライト級に転向し、4月のRIZINで武田光司に一本勝ちしたスパイク・カーライルに勝利し再起した。MMA戦績は19勝1敗。

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