2022/12/29（木）UP
（最終更新：2022/12/29 16:18）

カード発表会見で並ぶクレベル（左）とパトリシオ（右）

　12月31日（土）さいたまスーパーアリーナで開催される『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』の個別インタビューが29日に都内にて行なわれた。
　RIZINvs.Bellator 全面対抗戦で激突する、クレベル・コイケ（ブラジル/ボンサイ柔術/現RIZINフェザー級王者）と、パトリシオ・”ピットブル”・フレイレ（ブラジル/ボンサイ柔術/現Bellator世界フェザー級王者）が試合へ向けての意気込みを語った。

【動画2点】クレベルの三角絞め一本勝ち！パトリシオ戦慄のKO集！

　クレベルは、現在の心境を聞かれると「ちょっと緊張。でも問題ないです」と笑顔。団体を背負った戦いへ、多少のプレッシャーを感じているようだ。

　これまで対戦相手について「問題ない」と度々口にしてきたクレベル。しかし、今回はいつもと異なり、「難しい試合。簡単じゃないな。両方にとっても難しい試合です。でもいい試合になる。簡単ではないね」とコメント。キャリア最高クラスの難敵に挑む構えだ。

向かい合うクレベル（左）とパトリシオ、2人の身長差は18cmだ

　海外の記者からは「グラップリングでない展開は考えているか、プランBはあるか」との質問も。クレベルは、自信満々に「Bは持っていない。プランAだけです」と言い切る。「自分の強いところは柔術。試合をやってみないとわからないけど、彼が打撃が強いと思っているならば、自分は寝技が強い」とする。得意な寝技で勝利を量産してきたからこそ、自身のスタイルを貫くつもりだ。総合力で上回るパトリシオに、クレベルの一点突破型のスタイルは通用するか。

　団体を背負った戦いへ、「この試合は特別、重要で難しいものになる。パトリシオ選手は総合的な選手なので難しい。団体をかけた戦いになりますし、パトリシオ選手はパウンド・フォー・パウンドで、チャンピオン。たくさんの要素で特別な試合になると思っています」と熱弁。並々ならぬ決意を語った。

　海外の記者からは、クレベルがアメリカで認知度がないことや、世界ではアメリカのMMAばかり見ていて、UFCのチャンピオンになることなどばかりに価値を与えている、などのコメントも。

クレベルが三角絞めをガッチリと極め、一本勝ちでRIZIN王座奪取

　それを聞いたクレベルは、ヨーロッパやアジアなど世界には多くの団体が存在するため、知名度も地域によって異なる、との見解を示した上で「どこから（MMAを）見ているかによって変わってくる。自分の1番の目標は、RIZINの名を世界に広めること。今は僕がこの団体のチャンピオンだと自覚しているので、最善の形でこの団体を守る必要があると思っています」と決意のコメントを残した。

　一方のパトリシオは「とても調子はいい感じです。2週間前に日本に来たので、時差ぼけもない。体重はバッチリです。試合に向けて最後の準備をします」と、万全のコンディションをアピール。

　クレベルの印象については「フィニッシュが強い。柔術の選手なのでグラウンドでは気をつけないといけない。今まで戦った選手の中で一番寝技が強い相手」などと警戒。だが「自分ももともと柔術から来ているから問題はない。その展開になっても勝てる」と自信満々。共に汗を流した萩原京平vsクレベル戦（22年5月）の試合映像を見て、対戦のイメージを膨らませたと明かした。

　フェザー級の日米王者対決は、寝技のスペシャリスト・クレベルが極め勝つか、打極ともに高いレベルでバランスの取れたパトリシオが勝利するのか。

【選手データ】
クレベルは、Rebel FCフェザー級王者、KSW同級王者を経て、23日には牛久絢太郎に三角絞めで一本勝ちし、念願のRIZIN王座に就く。RIZINでは朝倉未来戦を含めて6連続一本勝ち、計31勝のうち27が一本勝ちという寝技のスペシャリストだ。

対するパトリシオはBellator 史上3番目となる2階級制覇王者（ライト級＆フェザー級）。昨年7月のフェザー級WGP決勝で一本負けを喫し、AJマッキーに王座を奪われたが、今年4月にマッキーとのダイレクトリマッチに判定勝利し、王座を取り戻した。今月1日には同級2位のアダム・ボリッチを挑戦者に迎え、防衛に成功している。

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