2025/02/05（水）UP
（最終更新：2025/02/05 22:34）

WBC1位ピカソ（右）井上戦に向け気合　＠reydavidpicasso

　プロボクシング世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥（31＝大橋）の次戦が、6月14日に米国ラスベガスでWBC同級1位アラン・ピカソ（24＝メキシコ）と行われると海外で報じられている。
　ピカソはESPNの取材に、早くも臨戦態勢で「番狂わせを起こす。ドラゴに立ち向かうロッキーのような気持ち」と鼻息荒い。以前には自身をロッキーに見立てた写真もアップしている。

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　リング誌は4日、井上の次戦は6月14日、米ラスベガスTモバイル・アリーナでWBC1位デヴィッド・ピカソを相手に行われると報道。ただし、契約はまだ確定していないとのこと。

　これに先んじた先月25日、ESPNが公開したピカソへのインタビューによると、ピカソは既にWBCから井上の次期挑戦者の話が何度も来ていたと言う。

　ピカソの前戦は12月15日だったが（ピカソが3R KO勝利）、前日計量の14日、井上が同月24日に戦うはずだったサム・グッドマン流血の報道が流れた。
　ピカソは「計量の日、『すぐに日本へ行って12月に戦わないか？』と打診された。さすがに半月の猶予もなく井上と戦うのは厳しいし、明日の相手もサウスポーだった。だから見送ったんだ」とグッドマンの代打の話があったが断ったと言う。
　更に2度目のグッドマン負傷の際も、同じ話が来たと明かしていた。

大学を一学期まるまる休学すると言う @
reydavidpicasso

　そして「もう準備は始めてる」と語り「このまま試合は挟まず井上戦に向かう」と見据える。
　その準備については「大学に休みを申請する」と現在メキシコ最高学府で生物医学を学んでいるが休学し「トレーニングの時間を大幅に増やす」と今までは「5時間」だったが、更に増やすと言う。
「100％の準備をする。休養ももちろん、食事に起床時間、夢の中までも全てボクシング中心の生活にする」と生活をガラリと変えると語った。

　まだ若いピカソには”井上は時期尚早”との声も耳に入ると言うが「フリオ・セサール・チャペスら、尊敬する選手たちは、同じような状況で証明し、ベルトを母国に持ち帰ってきた」と逆境は力になると言う。

　そして「逆境に立ち向かい、番狂わせを起こすことこそがモチベーションだ。僕にとっては初めてのアンダードッグとなる経験。それがどれほど自分を燃え立たせているか。まるでロッキーがロシアで、ドラゴに戦いにいった時のような気持ちだ」と、映画『ロッキー4』で、冷徹マシーン・ドラゴに立ち向かう主人公の心情だと燃えている。
　ピカソは以前、同胞ネリをドラゴに倒されたアポロに見立て、復讐を誓うコラ画像も投稿している。

　最後に井上について「リングの内外で大きな尊敬を持っている。経験も豊富で、リングの立ち回り全てを熟知している。だからこそ最高の試合にするため準備する。得意技を磨くことはもちろん、井上の前でガードを下げることは命取り。細かい部分まで修正して臨みたい」と”インテリジェンス・ボクサー”らしく緻密な準備で臨むとした。

　ピカソはメキシカンでありながらテクニカルなスタイルで、戦績は29勝（16KO）1分。身長173cm、リーチ178cmと階級では大柄だが、スピードもある。5月と目されるラスベガス決戦はどうなるか。

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