2025/03/25（火）UP
（最終更新：2025/03/25 19:31）

武尊の入場(C)ONE Championship

　3月23日（日）さいたまスーパーアリーナで行われた『ONE 172』でONEキックボクシングフェザー級世界暫定王者となった野杁正明が25日、所属ジム『VASILEUS』で会見。自身のKO勝利と今後を語ると共に、ロッタンにKO負けを喫した同ジムの武尊について言及。助骨と胸骨を2週間前に骨折し、欠場を拒んで挑んでいたことを明らかにした。しかし武尊はその後、SNSで「準備も含め全て自分の実力」とアップした。

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　野杁は本日の会見で「僕これ武尊くんにも言ってないですし。これを話すことで後から怒られることもあるかもしれないんですけど、武尊くんはもう本当に万全な状態じゃなかったんですよ。これまでずっと調子が良くて、追い込みも多分、過去最高の状態を作ってたと思うんですけど、試合の2週間前に2箇所骨折してて、実は。肋骨と胸骨を骨折してて。もちろん練習もできないですし、呼吸すらままならなくて。でも、ジムに来て軽く動いたりするんですけど、もうすぐうずくまって動けない状態がずっと続いてて」と骨折してもできる練習を続けていたという。

試合前日、武尊（右）とロッタン（左）が額をつけ睨み合いに！(C) ONE Championship

　試合2週間前となると、チケットも動いていて欠場の決断をするにも厳しいだろう。野杁は「武尊くんの中で欠場するとか、その試合に穴を開けるっていう選択肢はなくて。僕としてはやっぱり世紀の一戦、ロッタン選手との試合が決まって、やっぱり万全の状態で試合してほしかったなっていう気持ちがすごいあった」と満身創痍で試合に挑んだことを明かした。

「ファンの人たちからすると、もろくなったとか、色々言われてると思うんですけど。武尊くんはあんなもんじゃないんで。本当にまだまだ全然できると思いますし。僕は、武尊くんはONEのベルトを負ける人間だと思ってるんで」と野杁が目標にしている武尊と共にONEのベルトを巻くという夢に向かい実現したいとの意向を改めて語った。野杁は暫定王者。正規王者のスーパーボンに勝ち正規王者になることにも意気込んだ。

　最後に「武尊くん本人から試合終わって、実は2か所折れてたんですって絶対言わない。でもずっと隠してて色々言われるのは、見てても僕は苦しいですし、この後、武尊くんから連絡あって”なんで言うの”って言われるかもしれないですけど。うん。それを覚悟の上で」と強く語った。

　会見後、「武尊骨折」のニュースが多く流れた。武尊はそのニュースを見たのだろう。武尊は会見後のSNSで「試合への準備も含めて全てが自分の実力。快挙を成し遂げた試合後の正明に、こんなこと言わせてしまって申し訳ない。沢山の苦しみをを乗り越えて命懸けでこの勝利を勝ち取った正明には祝福の言葉だけお願いします」と投稿した。

　試合後の当日会見で「心身を休めて、正式な答えを出します」と語っているが、武尊は野杁と再びONEベルトに向け走り出すだろうか。その動向に注目される。

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