【RISE】巨神兵ロバーツが全試合KOでトーナメント制覇
R.I.S.E.プロモーション
「FULLCAST PRESENTS R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT’06」
2006年3月26日(日)東京・ディファ有明
※トーナメント決勝戦のみ3分3R延長2R、その他の試合は3分3R延長1R
▼G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 決勝戦
○アレックス・ロバーツ(空柔拳会館/パンクラススーパーヘビー級5位)
KO 1R20秒 ※右ローキック
●悠羽輝(大誠塾/KOMAヘビー級GP準優勝)
準決勝のダメージと疲労の色が濃い悠羽輝に対し、ノーダメージに近いロバーツ。悠羽輝の入場シーンを、ロバーツはまるで休憩するかのようにロープに背もたれして余裕を感じさせる。
ロバーツは決して打たれ強い方ではない。加えて、ロバーツの身長194cmに対して悠羽輝も190cm。体格的に最もロバーツに対抗できると思われたのだが…。
勝負はあっ気なかった。ロバーツの最初の右ローには右ストレートを当てた悠羽輝だったが、続くロバーツの右ローをもらうと前のめりにダウン。カウントが進む中、悠羽輝は力を振り絞って立ち上がったが、痙攣する足が言う事をきかず再びロープにもたれてしまいカウントアウト。ロバーツが僅か20秒で初出場初優勝を飾った。
ロバーツは「ベルトが獲れた事が一番嬉しい」と笑い、「今日のトーナメントに出た全員と闘いたい。総合もやるけれど、しばらくは立ち技に専念したいですね。K-1ジャパンGPにも出たいし、優勝する自信がある。目標はいま一番強いセーム・シュルト」と目標を掲げた。
普段は小学校6年生を教える英会話の先生。今回の試合は春休みを利用してのものだという。「優勝賞金100万円でインドへ旅行へ行きたい」と語り、靴を履きながら「この靴は3年くらい履いてるからもうダメ。100万円あれば新しい靴が買えるかな(笑)」と言って、記者たちを笑わせた。
DoAトーナメント覇者のTATSUJIをK-1に送り込んだ伊藤隆プロデューサーは、「準優勝した悠羽輝と共に、K-1へ推薦したいと思います」と、ロバーツのK-1出場を後押しすると語っている。
一方、敗れた悠羽輝。大成塾長によれば「本当は決勝戦を棄権させようかと思ったくらいのダメージを負っていた」という。「でも、リングに立っただけでもたいしたもの。今度はワンマッチでロバーツとやらせたい」と打倒ロバーツを宣言した。
▼第9試合 スペシャルワンマッチ 70kg以下契約 3分3R
○白虎(レンジャー品川ジム)
判定 3-0 ※30-29、30-29、30-29
●新田明臣(バンゲリングベイ)
今回はインディアン風の衣装で登場の新田。入場曲に合わせて手拍子する新田に対し、リング上の白虎も曲に合わせて体を揺らして不敵な笑みを浮かべる。
1R、右ストレートで飛び込む白虎に対し、新田はパンチをしっかりとガードし、左右のローを飛ばす。白虎も新田のガードの隙間を狙ってアッパーやフックを打つが、クリーンヒットはない。逆にコツコツとローを当てる新田が、前に出てパンチで攻め込む場面も見られる。
2Rに入るとローだけでなく、パンチとローのコンビネーションを見せ始める新田。前蹴りを使って白虎の前進を止めて、左ミドルを飛ばす。なかなか有効打の出ない白虎だが、新田のローを受けながらもパンチを返し、チャンスをうかがう。
3R、白虎は新田の顔面へ左の前蹴り。新田は蹴り足をキャッチするも、白虎は片足立ちの状態のままバランスをとって、新田の顔にパンチの連打。そのまま新田をロープに詰めると、左フック、右ストレート、右アッパーと一気に攻め込む。しかし新田も距離を取って離れると、すぐに右ローを蹴り、白虎もバランスを崩す。
新田のローの打ち終わりを狙ってパンチを返す白虎。終了間際、お互いにKOを狙い足を止めてパンチで打ち合うも、ダウンのないまま終了のゴングを聞いた。一進一退の攻防が続き、どちらにジャッジがついてもおかしくない内容の試合だったが、3者すべてが白虎を支持し、白虎がフルマークの判定勝ちとなった。
▼第8試合 スペシャルワンマッチ 73kg以下契約 3分3R
○チャンビット・ギャットボンウボン(谷山ジム)
判定 3-0 ※30-29、30-28、30-28
●寒川直喜(バンゲリングベイ)
1R、サウスポーのチャンビットに対し、寒川は右のインローを蹴る。リーチの差を生かして、離れた間合いからワンツーを打つ寒川だったが、チャンビットは上手くそれをディフェンス。寒川のボディに左ストレートを打つ。そしてチャンビットのパンチで寒川は左目尻をカット、ドクターチェックが入る。再開後、残り10秒を切ると、互いに足を止めてパンチの打ち合い。会場は一気にヒートアップする。
2R、今度はチャンビットが寒川に左のインロー。これで寒川の出足を止めると、前に出てプレッシャーをかけ、ボディへの左ストレートから右フック。寒川がパンチで反撃を試みても、チャンビットは頭を振って次々とかわす。左のテンカオを寒川のボディに突き刺すチャンビット。これまでボディへの攻撃は耐えてきた寒川だったが、チャンビットの左ストレートをボディにもらうと、思わず体が折れ曲がる。
3R、チャンビットの左ミドルを受けると、寒川はすぐに右ロー。寒川も前に出て果敢に右ローを蹴り続ける。しかしチャンビットは上手くそれを捌いて、タイミングよくボディストレートや左ミドル、左のテンカオを放つ。結局、最後まで自分のペースで戦い続けたチャンビットが、余裕のある試合運びで実力を見せ付けた。
▼第7試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 準決勝
○アレックス・ロバーツ(空柔拳会館/パンクラススーパーヘビー級5位)
KO 1R2分30秒 ※右ハイキック
●コウイチ・ペタス(ザ・スピリットジム)
1回戦では豪快なKO勝ちを見せたコウイチ。ここまで5勝(4KO)と無敗の快進撃が続いている。「トーナメントが終わった後には、7戦全勝になっていますよ」と豪語していたが、ロバーツの強さは予想以上だった。
ローキックを叩き込み、パンチで切り込むコウイチ。しかし、ロバーツがカウンターで右のテンカオをグサリとコウイチのボディに突き刺しダウンを奪う。マグナムを葬った右のテンカオが、ここでも火を噴いたのだ。
立ち上がり、強気に打ち合いを挑んでいったコウイチだったが、ロバーツは左右のフックから右ハイキック! ボディへのヒザを警戒し、ガードが下がっていたコウイチを巻き込むようにして炸裂。ロバーツ自身も転倒するほど、ウェイトの乗っていた蹴りだった。
ロバーツはほとんど無傷のまま、決勝進出を果たした。
▼第6試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 準決勝
○悠羽輝(大誠塾/KOMAヘビー級GP準優勝)
延長判定 3-0 ※10-8、10-8、10-8
本戦判定 0-1 ※29-30、30-30、30-30
●青柳雅英(アイアンアックス/R.I.S.E.ヘビー級トーナメント優勝)
1回戦でフルラウンド闘った青柳と、一発で試合を終わらせた悠羽輝。体力的には青柳不利だが、その分を頭脳でカバーした。
青柳は悠羽輝の破壊力を秘めた右ストレートを警戒し、足を使って回り込んでローを蹴るヒット&ウェー。悠羽輝が一発を狙って右ストレートを繰り出すと、ヘッドスリップしてかわしながらのライトクロス、そして返しの左フック。
しかし、尋常ではないプレッシャーの強さを持つ悠羽輝は、次第に青柳を追い詰めて打ち合いに持っていく。打ち合いになると悠羽輝のパワーとパンチの正確さが際立つ。青柳は打たれるとすぐに距離をとる。
おそらく、青柳サイドの作戦としては悠羽輝に一発を狙わせて空振りを誘い、ローを蹴りながらフルラウンド闘うというものだったと思われる。悠羽輝のスタミナを奪うためだ。3Rの開始時には、悠羽輝が口を大きく開けて呼吸し、青柳も動き回って30-29、30-30、30-30と青柳有利のまま延長戦へ突入した。
すでに青柳の前足へのローキックが効いている。青柳はローを蹴りつつ、パンチでも勝負を賭ける。が、悠羽輝の右の破壊力は死んではいなかったのだ。何度目かの打ち合いで、悠羽輝の右フックがクリーンヒット! 一気に畳み掛ける悠羽輝。バランスを崩した青柳にスタンディングダウンが宣せられた。両手を大きく広げて「ダウンじゃない!」とアピールする青柳だったが、残り時間は1分30秒を切ったところ。
青柳は逆転を狙って打ち合いに行くが、同時にヒットしても悠羽輝の右ストレートのパワーが上回り、青柳のアゴが2度、3度と跳ね上がる。最後は両者とも足を止めての打ち合いを展開したが、青柳はダウンを奪い返す事が出来ず、悠羽輝が判定で決勝へ駒を進めた。
▼第5試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 1回戦
○アレックス・ロバーツ(空柔拳会館/パンクラススーパーヘビー級5位)
KO 2R37秒 ※ヒザ蹴り
●マグナム酒井(士魂村上塾/G-BAZOOKA TOURNAMENT’05 準優勝)
もともとミドル級でありながら、前回大会で準優勝を果たしているマグナムの対戦相手は、今大会で最も身長の高いロバーツ。両者がリング上で向かい合うと、身長差がさらに目立つ。
1R、ロバーツはその長身を生かして、打ち下ろすような右ストレート。そしてマグナムの体を捕まえると、強烈なヒザ蹴りを放つ。しかしマグナムも体を上手く横にずらして、致命傷は避ける。
右ローを蹴るマグナム。ロバーツの顔面へのパンチが難しいと見るや、左ボディでロバーツの腹をえぐり、そこから顔へ右アッパーや右ストレートを放つ。しかしラウンド終了間際、マグナムが左ボディを狙ったところで、ロバーツがマグナムのボディにヒザ蹴り。この一撃でマグナムはダウンを喫する。
2R、明らかにダメージの残るマグナムは勝負に出て、左フックから右ストレートを打っていくも、ロバーツが再びマグナムのボディにヒザ蹴りを放つと、マグナムは2度目のダウン。今度は立ち上がることができなかった。
▼第4試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 1回戦3分3R延長1R
○コウイチ・ペタス(ザ・スピリットジム)
KO 1R2分4秒 ※右ストレート
●ファビアーノ・サイクロン(TARGET/G-BAZOOKA TOURNAMENT’05 3位)
前回大会はリザーブファイトでの出場だったコウイチと、前回3位のファビアーノが激突。ファビアーノがリングインすると、客席から多くの紙テープが投げ込まれた。
1R、いきなり右のジャンプキックを見せたファビアーノは、その後も飛びヒザ蹴りなど大技を繰り出す。しかしコウイチは落ち着いてそれをディフェンスすると、右ローを蹴る。そしてファビアーノの右ストレートに右フックをかぶせると、そこから返しの左フック。これでファビアーノはマットに倒れ、そのままカウントアウト。コウイチが鮮やかな一撃KO勝利で二回戦に駒を進めた。
▼第3試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 3分3R延長1R
○悠羽輝(大誠塾/KOMAヘビー級GP準優勝)
KO 1R1分21秒 ※パンチ連打
●澤屋敷純一(チームドラゴン/第16回全日本新空手道選手権大会重量級準優勝)
新空手時代に対戦経験のある両者。その時は悠羽輝がKO勝ちを収めているが、澤屋敷はR.I.S.E.マットで確実に成長している。接戦が予想されたのだが…
1R、ジャブから右ローを飛ばす澤屋敷。悠羽輝はそれをカットしながら、パンチの隙を伺う。そして澤屋敷がロープを背にすると、一気に踏み込んで右フック! これが澤屋敷の顎を打ちぬき、悠羽輝がダウンを奪う。
何とか立ち上がった澤屋敷だったが足元はおぼつかない。悠羽輝はフラフラの澤屋敷に一気に襲い掛かり、パンチの連打で澤屋敷をマットに沈めた。百瀬に続き、優勝候補でもある澤屋敷が一回戦が姿を消した。
▼第2試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 3分3R延長1R
○青柳雅英(アイアンアックス/R.I.S.E.ヘビー級トーナメント優勝)
判定 3-0 ※30-29、30-29、30-29
●百瀬竜徳(TARGET/THE KING OF G-BAZOOKA’05)
昨年のG-BAZOOKA覇者でありながら、過去青柳に敗れている百瀬。青柳へのリベンジは成功するか?
1R、静かな立ち上がりからお互いが軽く右ローを蹴る。距離を取る百瀬に対し、青柳は飛び込みながらの右フック、左フックから右ローを返す。百瀬はジャブを当てて、右のボディーストレート。青柳のパンチをディフェンスして右ローを返す。
2R、百瀬の右ローでバランスを崩した青柳だったが、1R同様に右フックからの連打で百瀬を後退させる。百瀬もローを返していくが、青柳のパンチに押し負ける場面が目立つ。逆に青柳はパンチだけでなくローも蹴って、攻撃を上下に散らす。青柳の右フックを受けた百瀬の左目が腫れあがる。
3R、青柳がガードを固める百瀬に対し、右アッパー、左フック、右フックと連打でたたみかけ、百瀬はバランスを崩してマットに手をついてしまう。ダウンこそなかったものの、青柳はここで一気にラッシュ。右ローから右フック、右のハイキックを蹴っていく。百瀬の右ローで青柳がよろめくものの、青柳は前進を止めない。青柳は左フックから右ストレートを当てるなど、最後まで百瀬を攻め続けた。
判定は青柳。トーナメントは前回王者が一回戦で姿を消すという波乱の幕開けとなった。
▼第1試合 G-BAZOOKA TOURNAMENT’06 リザーブファイト
○内田洋一(リアルディール)
KO 3R2分42秒 ※左ローキック
●濱田淳史(チームドラゴン)
1R、体格で勝る内田が圧力をかけ、濱田にロープを背負わせて右ローを飛ばす。濱田も右フックからパンチを返していくが、内田はしっかりとガードする。2Rに入ると内田は右だけでなく左のローを蹴り、着実に濱田の両足にダメージを蓄積させていく。
濱田はローのダメージと疲れからか手数が減り始め、3Rに内田が左ローの連打でダウンを奪う。何とか立ち上がった濱田だったがダメージは明らか。内田がすぐさま左ローで2度目のダウンを奪うと、濱田は立ち上がる事が出来なかった。
▽オープニングファイト
▼第3試合 49kg契約
△山田純琴(y-park)
判定 1-0 ※30-29、29-29、29-29
△岡田敦子(ドージョー・チャクリキ・ジャパン)
▼第2試合 61kg契約
○板橋寛(大誠塾)
判定 3-0 ※30-26、30-26、30-26
●高橋正也(クロスポイント吉祥寺)
▼第1試合 60kg契約
○龍馬(y-park)
判定 2-1 ※29-30、29-28、30-29
●鈴木敏也(スクランブル渋谷)
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