【ムエタイ】梅野に続いてT-98もラジャ王座失う
2017年5月25日(木・現地時間)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R
〇シップムーン・シットシェフブンタム(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級8位・挑戦者)
判定3-0
●T-98(たくや/クロスポイント吉祥寺/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者)
※シップムーンが新王座に。T-98は2度目の防衛に失敗。
T-98は昨年6月の『REBELS.43』にて、ムエタイ世界最高峰である二大王座のひとつラジャダムナン王座に挑戦し、見事に勝利してスーパーウェルター級王座を奪取。ムエタイ500年の歴史の中で、タイ人以外の外国人王者は6人目、日本人では5人目となる快挙を成し遂げた。
王者となったT-98はあえて敵地での厳しい防衛戦を希望し、昨年10月に実現。同級7位の挑戦者プームを3RでKOし、日本人初のタイでの防衛に成功した。今回2度目の防衛戦もタイ・ラジャダムナンスタジアムで行われ、挑戦者は昨年10月に新日本キックに来日、緑川創と引き分けたシップムーン。
1R、ジャブを出しながら前に出るT-98にシップムーンは左ミドルを蹴る。コーナーに詰めたT-98が右ロー、得意の右ボディストレートを打ち込む。シップムーンはローを蹴られ続けて焦ったか、1Rからヒジを多用した。
2Rも徹底的に右ローを蹴るT-98にシップムーンは左ミドルを的確に返す。右ストレートをボディと顔面に打ち込むT-98。シップムーンはヒジを振り落とす。前に出るT-98にシップムーンは下がりながら左ミドルを蹴る。しかし終盤、シップムーンの左ヒジでT-98が後ろに下がる。すぐに反撃するT-98。
3R、パンチの手数を増やすT-98が前に出て顔面とボディにパンチを放っていく。シップムーンはやはり下がりながらの左ミドル。シップムーンの左ミドルをスネで受けたT-98だが、バランスを崩して転倒。ムエタイでは失点となるこの転倒を取り返すために攻めるT-98だが、シップムーンもヒジと左ミドルで応戦する。
4R、T-98はパンチのコンビネーションでアッパーをヒットさせ、右ローも強く蹴るが、シップムーンの左ミドルをもらう。このラウンドはシップムーンもパンチを多用して細かく打ち返す。何度もコーナーへ追い詰めるT-98だが、シップムーンは右ロー以外のヒットは許さない。
5R、T-98のパンチにヒジを返すシップムーンだが、ジャブと前蹴りを多用して明らかに逃げ切り体勢。T-98が一発出せば一発返してポイントを失わないようにする。最後にT-98がコーナーへ追い詰めてのパンチ連打を見せたが、判定でシップムーンが勝利。T-98の2度目の防衛はならず、王座をタイへ奪回された。
T-98は自身のSNSで「防衛戦は判定で負けてしまいました。タイまで応援に来てくれた方、日本で応援してくれていた方、本当にありがとうございました。凄いパワーもらえたし調子も良かったのにめちゃめちゃ悔しいです。また出直しじゃー」と再起を誓った。
T-98と梅野源治、日本に2人同時に誕生したラジャダムナン王者だが、梅野も5月17日に同スタジアムでの初防衛戦で敗れており、日本人のラジャダムナン王者は再びゼロとなった。
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