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【UFC】アリスターが寝技の猛者から初回TKO勝ち

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2019/04/21(日)UP

アリエフに背中を許した中村

▼プレリム ウェルター級 5分3R
○スルタン・アリエフ(34=ロシア)
判定3-0 ※三者とも30-27
●中村K太郎(34=和術慧舟會K太郎道場)

 中村は柔道をバックボーンに持ち、2003年に総合格闘家としてプロデビュー。現在までの戦績は34勝9敗2分1ノーコンテストだ。『UFC』に初めて参戦した06年から08年にかけては3戦3敗と結果を残せず。しかし、15年に当時の主戦場『DEEP』でウェルター級王座を獲得すると、すぐに代役というかたちではあったがUFC復帰が決定。復帰後は勝ち負けを交互に繰り返しながら、4勝3敗の成績を残している。

 対するアリエフはバックボーンのコンバット・サンボで欧州と世界を制し、11年に総合格闘家としてプロデビュー。現在までの戦績は14勝3敗だ。13年にはポルトガルの『WUFC』で王座を獲得し、アメリカの『Bellator MMA』への参戦も経験した。UFCには15年から参戦しているが、試合頻度は多くはなく、1勝2敗の成績。今回は昨年5月のワーレイ・アウヴェス戦でTKO負けして以来、約1年ぶりの再起戦となる。

中村(左)は前戦同様、打撃で積極的に攻めた

 1R、序盤は互いにジャブを出しつつ、オーソドックスのアリエフが右ストレート、サウスポーの中村が左ストレートを振り抜き合う展開に。中村はアリエフの右ストレートをギリギリでかわすと、即座にカウンターの右ストレート。さらに中村の仕掛けた右フックとアリエフが狙ったカウンターの右フックが、ともにヒットする。 

 しかし中盤、アリエフの右ストレートを喰らった中村はケージ際に後退。アリエフは追いかけながらもう一発、右フックを入れると、すぐに中村を抱え上げてテイクダウンにいく。ここですぐに立ち上がった中村も払い腰を返すが、アリエフの立て直しも早い。そのまま組みの攻防が続くと、一瞬の離れ際にアリエフが右アッパー、中村が右エルボーで炸裂音を響かせた。

 2R、なおもアリエフは細かい左ジャブを突きながら、右ストレートと右オーバーハンドを勢い良く振るう。中村もスウェーバックとバックステップでかわしながら、右ストレートと右フックのカウンターで狙う。残り1分半のところで、アリエフがタックルでテイクダウンに成功。中村が立ち上がってもアリエフは組んだままケージに押し込み続けた。

 3R、単発の右ジャブと左ローを放つ中村に対し、アリエフが変則的なパンチで一気に仕掛け、さらにタックルでテイクダウン。中村は下からアームロックを狙うが、これを外したアリエフは背後からチョークの体勢に。ここは中村が素早く身を切り返して立ち上がる。残り1分半で、中村はアリエフの組みを捌いて離れ、左ストレートや組み際のヒザ蹴りをヒットさせるが決定打にはならず。

 勝敗の行方は判定に持ち込まれ、組みからアリエフに攻めを許す場面もあった中村が敗れた。中村は初の連勝をまたも逃し、UFC復帰後の成績を4勝4敗の五分としている。


マウントからエルボーを落とすモダフェリ(上)

▼女子フライ級 5分3R
○ロクサン・モダフェリ(36=アメリカ/同級7位)
判定2-1 ※29-28、28-29、29-28
●アントニーナ・シェフチェンコ(34=キルギスタン/同級12位)

 モダフェリは2003年にプロデビューし、日米で活躍してきたパイオニア。『秘密戦隊ゴレンジャー』や『ドラゴンボール』に影響を受けて格闘家を志したという過去を持ち、前日計量でもたびたびコスプレ姿を披露するなど、親しみを感じさせる一面も持つ。

 戦績は22勝15敗。17年に『UFC』で新設された女子フライ級の初代王座決定戦に臨み、判定負けで涙を飲んだ。昨年7月の再起戦をTKO勝ちで飾ったが、その3カ月後の試合では判定負け。今大会が再起戦となる。

 対するシェフチェンコは現UFC世界女子フライ級王者ワレンチナ・シェフチェンコの姉。妹のワレンチナと同じく、ムエタイとキックボクシングで活躍してきた。MMA(総合格闘技)は02年にプロデビューしているが、本格的にスタートしたのは17年から。昨年11月のUFC初戦では判定勝ちしており、12年のブランクを挟みながらも7戦全勝と負け無しだ。

モダフェリ(左)はストライカーのシェフチェンコ(右)と果敢に打ち合う場面も

 1R、オーソドックスのモダフェリは体を頻繁に動かしながら単発の左ジャブとワンツー。サウスポーのシェフチェンコはバックステップでかわすと、すかさずモダフェリのガードの間から右ジャブと左ストレートを突く。モダフェリは左ミドルと左ハイを蹴られても構わず間合いを詰め、組みついてのテイクダウンに成功。さらに立ち上がったシェフチェンコを投げ倒し、終了間際にマウントも取る。

 2R、間合いを詰めてくるモダフェリに対し、シェフチェンコはマタドールのようにかわしながら左ストレートを打ち込む。何度も被弾してややうつろな表情のモダフェリだが、それでも粘り強く距離を潰し続け、再び組みついてのテイクダウンに成功。モダフェリはシェフチェンコの下からの蹴り上げを搔い潜ってサイドを取り、ポジションをしっかりキープしながらパンチを落とす。モダフェリが序盤の劣勢を引っくり返した。

 3R、後がないシェフチェンコは開始早々、左右フックと左ストレートの連打をまとめて襲いかかる。モダフェリはタックルでテイクダウンを決め、いったんはシェフチェンコに上を取られるが、鮮やかなスイープからマウントを奪取してパンチを落とす。シェフチェンコがスクランブルから立ち上がっても、モダフェリは粘り強く組みつき続け、終了間際にしっかりとテイクダウンを取った。

 シェフチェンコの強打に苦しむ場面もあったが、組んでのテイクダウンを重ねたモダフェリが、自らのファイトスタイルを貫くベテランらしさを見せ、スプリット判定勝ち。シェフチェンコは初黒星となった。

 勝利者インタビューではロシア語の挨拶を披露し、ブーイングを歓声に変えたモダフェリ。次戦で希望する対戦相手を訪ねられると、「サイボーグと戦いたいの。冗談よ」とおどけてみせ、「今日と同じようなタフな相手がいいわ。自分の格闘家としてのスキルをしっかりと示せるような試合がしたい」と笑顔を見せた。


▼セミファイナル ライト級 5分3R
○イスラム・マカチェフ(ロシア)
判定3-0 ※30-27、30-27、29-28
●アルマン・ツァルキヤン(マケドニア)

▼ヘビー級 5分3R
○セルゲイ・パブロビッチ(ロシア)
KO 1R 1分06秒
●マルセロ・ゴルム(ブラジル)

▼ミドル級 5分3R
○クリストフ・ヨトゥコ(ポーランド)
判定3-0 ※30-25、30-26、30-26
●アレン・アメドフスキー(マケドニア)

▼プレリム フェザー級 5分3R
○モフサル・エフロエフ(ロシア)
判定3-0 ※29-27、29-27、29-26
●チェ・スンウ(韓国)

▼プレリム ライト級 5分3R
○アレクサンダー・ヤコブレフ(ロシア)
一本 2R 3分10秒 ※ギロチンチョーク
●アレックス・ダ・シウバ(ブラジル)

▼プレリム ヘビー級 5分3R
●マルチン・ティブラ(ポーランド/同級10位)
TKO 2R 3分15秒
○シャミル・アブドゥラヒモフ(ロシア/同級13位)

▼プレリム ライトヘビー級 5分3R
●ガジムラド・アンティグロフ(ロシア)
KO 1R 44秒
○ミハル・オレクシェイチュク(ポーランド)

▼プレリム ライト級 5分3R
○マゴメド・ムスタファエフ(ロシア)
TKO 1R 1分26秒
●ラファエル・フィジエフ(キルギスタン)

▼ライトヘビー級 5分3R
-イヴァン・シュトルコフ(ロシア)
試合中止
-デビン・クラーク(アメリカ)

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