2021/12/26（日）UP
（最終更新：2021/12/30 18:59）

ヒザ蹴りを突き上げるイモト

▼第3試合 SB日本スーパーライト級王座決定戦エキスパートクラスルール 65.0kg契約 3分5R延長無制限R
●村田聖明（シーザージム/同級1位）
判定3‐0　※50‐45、50-46、49-46
〇イモト・ボルケーノ（グラップリングシュートボクサーズ/同級2位）
※イモトが新王者に

　村田はSBの創始者であるシーザー武志の長男で、第13代SB日本スーパーフェザー級王者。今年9月の前戦ではMA日本ウェルター級王者・力也にKO勝利し、現在7連勝と勢いに乗っている。

　一方のイモトは今年2月、6連勝中のウェルター級ランカー・村田義光（聖明の実弟）からダウンを奪い判定勝利。さらに7月にはモハン・ドラゴンにも勝利し、今回のチャンスを得た。

　1R、イモトはインロー。これに合わせて村田が右の強打。イモトはワンツー。三日月蹴りのイモト。カーフを蹴り合う村田の左右のボディフックの直後、イモトはバックドロップで2ポイントを奪った。

　2R、村田はプレッシャーをかけながら右、左とフックをまとめる。イモトはパンチを受けて動きが止まる場面も。だが、イモトはリング中央でワンツー。カーフを蹴りつつ、パンチのコンビネーションをまとめた。

　3R、プレッシャーをかける村田は、左ボディブロー。イモトはパンチ連打で対抗。村田は前へ出てボディ狙い。イモトはカーフを何度も決めていく。村田は完全にボディ狙い。イモトは攻撃を上下に散らす。ラウンド終了間際、右フックが入り村田がダウン。立ち上がって再開。ここでラウンドが終了した。

　4R、ポイントで大きくリードするイモトだが、前へ出て打ち合う。挽回したい村田は、前へ出て右、左とパンチをボディへまとめる。ミドルキックを入れながら、イモトのボディへ攻撃を集中。それでもイモトは下がらずに打ち合った。

　5R、接近して打ち合う両者。村田は右、左ボディを打つ。イモトも最後の力を振り絞ってパンチをまとめる。接近して打ち合う両者。イモトは二回、バックドロップを狙う。村田は逆転を信じてフックでKOを狙う。最後まで打ち合い、判定へ。ダウンを奪っているイモトが、3-0で勝利。イモトがSB日本スーパーライト級王座を獲得した。

強烈な右をヒットさせた佐藤

▼第2試合 SB日本バンタム級王座決定戦エキスパートクラスルール 52.5kg契約 3分5R延長無制限R
●伏見和之（RIKI GYM/同級2位）
KO　4R 2分59秒　※右フック
〇佐藤執斗（グラップリングシュートボクサーズ/同級3位）
※佐藤が新王者に

　伏見は普段からバチバチに打ち合う”ガチスパーリング”を練習に取り入れている。50戦以上のキャリアでのダメージで打たれ弱くなった部分もあるが、「バチバチやっています。やはりスパーは大事。やっていた方がモチベーションもテンションも上がります。これからもダメージを気にしないでやっていこうと思います」と話す。

　佐藤は変則的な動きを見せるファイター。独特なステップから繰り出される打撃について、伏見は「めちゃくちゃトリッキーな動きすぎてやりにくく、攻撃が読めませんでした」と昨年対戦した際の印象を振り返っている。そのため、スパーリングで佐藤の真似をしてもらい、対策を練っているという。

　両者は昨年2月に1度対戦しており、その時は接戦で伏見が判定勝利を収めている。伏見にとっては返り討ち、佐藤にとってはリベンジを果たして王座をつかみ取りたいところだ。

　1R、伏見は距離を取って右ローキックを的確に当てていく。佐藤はサイドキックからパンチにつなげる。佐藤の飛び込みに合わせて、伏見がカウンターの右ストレートをヒット。佐藤はリズムを崩さずに蹴りからパンチにつなげた。

　2R、伏見はローキック。佐藤はサイドキックからパンチにつなげる。手数は佐藤の印象。伏見はローキックと右フックを当てるが、単発が目立つ。佐藤はサイドキックから右をヒット。一気に間合いを詰めて、打ち合うも佐藤がやや優勢か。

　3R、佐藤はワンツースリーで一気に距離を詰めて連打。伏見は右ローキックをヒットさせる。これが何度も決まり、佐藤はややダメージを負ってきたか。だが、佐藤はサイドキックからパンチにつなげる。手数は減らずに、佐藤は攻め続けた。

　4R、両者、接近して打ち合う。伏見はローキックを当てていく。佐藤はサイドキックからパンチにつなげる。打ち合いが続き、やや佐藤に疲れが見え始めたか。ここで伏見の右フックが入り、佐藤がフラつくが、この直後にサイドキックが顔面にヒット。倒れる伏見。ダウンとなる。立ち上がった伏見に、佐藤は左右のフックを連打。最後に右フックが入り、伏見がダウンするとレフェリーが試合を止めた。SB日本バンタム級のベルトは、佐藤の手に。