3年ぶり復帰の元王者エロール・スペンスJr.が完敗で引退表明、過去にフェラーリ大破の事故も

スペンス(右)が奮闘もチュー(左)に完敗、引退へ @premierboxing
7月26日(現地時間)、豪州シドニーでプロボクシング[ミドル級12回戦]が行われ、約3年ぶりに復帰した元世界3団体統一王者エロール・スペンスJr.(36=米国)が、元WBO世界スーパーウェルター級王者ティム・チュー(31=豪州)に判定0-3で完敗。試合後、スペンスはリング上で引退を表明した。
過去には愛車フェラーリが何度も横転し、自身も車外へ投げ出される大事故も経験している。
スペンスは17年にケル・ブルックを11回KOで下し、IBF世界ウェルター級王座を獲得。19年にショーン・ポーターを破ってWBC、22年にはヨルデニス・ウガスを10回TKOで撃破し、WBAスーパー王座も統一した。しかし23年7月の4団体統一戦ではテレンス・クロフォードに3度倒され、9回TKOでプロ初黒星。今回はそれ以来のリングだった。
対するチューは、殿堂入りした元世界3団体統一王者コンスタンチン・チューを父に持ち、23年にWBO世界スーパーウェルター級王者となった強打者。試合前の戦績は27勝(18KO)3敗だった。

試合後、引退を表明した @premierboxing
試合は序盤、サウスポーのスペンスが右ジャブと足を使う場面もあったが、4R以降はチューが圧力を強め、左右のボディと連打で主導権を掌握。スペンスは次第に動きと反応が鈍り、終盤まで強打を浴び続けた。ダウンこそなかったが、判定は0-3(110-118、111-117×2)と大差がついた。
試合後、スペンスはリング上で「家族のもとへ帰り、新しい人生を始める時だ」と引退を表明。判断力が保たれ、経済的にも安定しているうちに競技を離れると説明し、バックステージでも家族と話し合った上での決断であることを明かした。通算戦績は28勝(22KO)2敗となった。
スペンスは19年10月、米テキサス州ダラスで愛車フェラーリ488スパイダーを運転中、スピードを出し過ぎてコントロールを失い、車が何度も横転。シートベルトをしていなかったため車外へ投げ出され、顔面裂傷や数本の歯を折るケガを負った。奇跡的に生還し、約14カ月後にはダニー・ガルシアを判定で破ったが、36歳で波乱のキャリアに幕を下ろした。
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