2021/04/20（火）UP
（最終更新：2021/04/21 01:20）

ボクシングの強さを見せつけるジェイクポール（写真は20年１月にKO勝ちした時のもの＝getty/eFight)

　4月18日(日・日本時間）米アトランタで行われたボクシング［クルーザー級・8R］で、ユーチューバーのジェイク・ポール（24=米国）が元UFCファイターのベン・アスクレン（36=米国）に1RでTKO勝利した。この結果を受け、アメリカのMMAファイターたちから対戦に名乗りが上がっている。

　アスクレンのチームメイトで、今回の試合でもセコンドについた元UFC世界ウェルター級王者タイロン・ウッドリー（38）は、ジェイクの「次はどいつを引退させようかな」というツイートに「ファイターぶるのはまた今度にしろよ。俺に対しても同じことを言ってみろ」と引用ツイート。

豪快右フックでKOし王座奪取したウッドリー（左）

　さらにインスタグラムではボクシングスパーリングの映像を投稿。クリンチからの鋭い右フックを見せ「これがあの初心者野郎だと想像してみてくれ。汗の代わりに飛ぶのは、血だ」と挑発的な文言を添えている。
　UFCヘビー級・ライトヘビー級二階級制覇ダニエル・コーミエもジェイクに向け「お前はウッドリーの相手にならない、リスペクトしろよ」と後押ししている。

　また元UFCライト級・ウェルター級の二階級制覇BJ・ペン（42）は試合後にポールの投稿を引用し「契約書を送ってくれれば、喜んでこの野郎を1ラウンドでノックアウトしてやるよ」と、今回のイベントのプロモートをしたトリラー社にリプライ。

UFCで2階級を制覇したレジェンド、B.J.ペン

　さらに翌日には「俺はグローブが好きなんだ」と勢い込んだ様子で、キックボクシングのミット打ち動画をアップしている。
　柔術家ながらボクシングトレーナーにも絶賛されたボクシング技術と、かつてはライトヘビー級まで上げたパワーでジェイクを叩きのめす気は満々だ。

　マクレガーの親友で、以前からジェイクから水風船をぶつけられるなど挑発され続けてきたベラトールのウェルター級ファイター、ディロン・ダニス（27）も、今回の試合後に「私がMMAコミュニティを救おう」とツイートしている。

アンクル・ホールドで一本勝ちするダニス

　”ジ・イモータル”として名を馳せるUFCウェルター級ファイターマット・ブラウン（40）は「今でもベン・アスクレンが大好きです。私は喜んで彼のために復讐します」と同階級の元同僚のために、リベンジを誓っている。

　他にも主にアメリカの総合格闘家たちが、ポールとの対戦に名乗りを上げている。

　しかし現在ジェイクには、正統なボクサーと戦ってほしいという声も多く上がっている。そのようなマッチメイクでは、ジェイクと同レベルのボクサーと戦うことになる。すると、ほぼ無名の選手と戦うことになるのが現実だろう。
　今回の試合をプロモートしたタイラー社は、100万人から200万人とも言われるPPVを売り上げ大成功を収めた。果たしてジェイクの次の相手に、正統なボクサーを選ぶのか、興行的に成功する相手を選ぶのか、はたまたMMAファンのニーズに合わせた”復讐マッチ”をマッチメイクするのか。今後の動向に注目したい。

▶次ページ：元UFC王者タイソン・ウッドリーがポールを想定したスパーで豪快フック