2021/12/16（木）UP
（最終更新：2021/12/16 13:09）

公開練習を行う朝倉海

　12月31日（金）さいたまスーパーアリーナにて開催される『Yogibo presents RIZIN.33』の「RIZIN JAPAN GRAND-PRIX 2021 バンタム級トーナメント」の準決勝に出場する、朝倉海（27＝トライフォース赤坂）が公開練習を行った。
　朝倉はトーナメントの優勝候補に挙げられる元RIZINバンタム級王者。6月の1回戦では寝技師・渡部修斗を強烈なパウンドで1R TKO勝利。9月の2回戦はボンサイ柔術のアラン“ヒロ”ヤマニハと対戦し、右手の親指付け根を骨折、1Rに骨折を予想するが、3Rまで打撃戦を続け、判定勝利となった。

【フォト】朝倉海、拳が折れても最後までパンチ連打、拳が額に直撃するシーンも＝前戦のヤマニハ戦

公開連習でパンチを打ち込む朝倉

　公開練習で朝倉は、1分30秒のミット打ちを披露。軽めに見えたものの、軸がブレない正確な打撃を繰り出した。とくに左右のミドルキックは力強さを感じる内容となった。現在の仕上がりについて朝倉は、「右手のケガは1カ月前に完治して、最高の仕上がりです。蹴りはケガをした時に下半身の強化も含めて練習をしていたので、かなり強くなっている手応えがあります」と自信満々に語った。

　さらにブレイブジムと合同練習をしている朝倉は、テイクダウンのディフェンス技術向上に自信を持つ。「ブレイブさんとは自分が週1回出向いて、週1回はジムに来てもらっています。宮田（和幸＝ブレイブジム代表）さんにレスリング、寝技のテクニックを実戦の中で教えてもらって技術が上がったと思います」と朝倉。蹴りだけではなく寝技の技術も進化していることを公言した。

　ブレイブジムでの特訓映像が配信されているため対戦相手の研究材料になりそうだが、「見せてもいい技術しか配信していないので、全然問題ないです。隠したい技術は見せていませんから」と、すでに駆け引きが行われていることを示唆した。

キックも披露した

　相手に少し手の内を見せても、問題ないレベルまで強くなっているということか。朝倉は、「すべてにおいて強くなっています。練習量も増やしてきましたし、スタミナ、パワー、技術すべてが向上しています」と揺るぎない自信があるようだ。

　練習量については、走り込みを中心にしたラントレの効果が大きいという。坂道ダッシュ、中長距離走を分けて行い、時間を測定して体力をつけてきた。「スパーリングをする中で、スタミナがついている実感とステップの踏み込みが強く、瞬発力が上がっていることが分かります」と朝倉。当日は、準決勝の瀧澤謙太戦、そして順当に勝ち進めば決勝で扇久保博正vs井上直樹の勝者と当たることになりスタミナやダメージが心配されるが、「スパーの数を増やして、走り込みをいつも以上にやってきました」と対策は十分のようだ。

　最初に対戦する瀧澤については、「勝負どころで勝負をしていく強さを持っている選手です。下がらずに打ち合ったり、攻めるところで攻めていますね。もちろん、打撃勝負をしても問題ないと思います。テイクダウンも含めて、いろいろと用意している作戦もあります」と相手を評価しつつ、すでに勝利への道筋が見えている。試合展開については、「向こうが何を狙ってくるか想像ができるので、一方的な展開になると思います。相手が味わったことがない打撃のスピード、威力を感じることでしょう」と微笑を浮かべた。