2023/04/28（金）UP
（最終更新：2023/04/28 23:27）

稲垣柊（右）が破格の強さを見せ、2連続KOで王座戴冠

Krush実行委員会
『Krush.148』
2023年4月28日（金）東京・後楽園ホール

稲垣の強烈ロー、これを効かせる

▼メインイベント(第10試合)/第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R

●塚本拓真（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ）
KO 1R 2分30秒 ※左ヒザ蹴り
〇稲垣柊（K-1ジム大宮チームレオン）

　決勝に進出した小嶋が準決勝のダメージでドクターストップ。通常はリザーブファイトの勝者である佑悟が勝ち上がるが、FUMIYAに反則のバックブローを受けてドクターストップに。決勝へ進む権利が小嶋に敗れた塚本に移った。

意地で前に出る塚本（右）

　対する稲垣は目下8連勝（不戦勝を含む）と絶好調。初戦では東本央貴をKO、本日の準決勝では、”優勝候補”寺島輝を2R KOで下して決勝へ進出した。

　両者は21年6月に対戦しており、その時は稲垣が判定勝ちを収めている。

　1R、稲垣がサウスポー。いきなり塚本の蹴りがローブローとなり、一時中断。一気に前へ突っ込む塚本は左右フック、右ミドルを放つ。

パンチで追い詰める稲垣（右）

　しかし、稲垣は冷静に左ローを何度も蹴り込み、これを効かせるとハイキック、ボディフック、ジャブからのストレートを連続ヒット。さらに稲垣は根性で立ち続ける塚本をコーナーに詰めて左ボディフック、最後は左ヒザ蹴りを顔面へ。そして、パンチで追い撃ちを仕掛けたところにレフェリーがダウンを宣告し、そのままストップに。

　稲垣がリベンジへ燃える塚本をKO撃破し、Krushスーパー・ライト級王座を戴冠した。

KO勝ちした稲垣

　勝利した稲垣は「今日はたくさんの応援ありがとうございました。トーナメントが決まって、自分がK-1に乗り込んでいくと話していたんですけど、今日の2試合でそんなレベルじゃないと感じたので、K-1チャンピオンの大和哲也選手とと戦えるよう、これから大きな舞台で戦っていきたいと思います。これからも稲垣兄弟をよろしくお願いします」とコメント。

ベルトを巻いた稲垣

　そして「今日妹が誕生日で、今日は妹のために戦ったので、みなさん拍手でお祝いお願いします。これからもK-1ジム大宮、K-1の舞台で戦っていくのでよろしくお願いします」」とメッセージ。テクニック、倒せるパワーと文句なしの新王者誕生に会場からは大きな拍手が贈られた。

古宮晴（右）が元王者・瓦田（左）を撃破した

▼セミファイナル(第9試合)　Krushライト級/3分3R・延長1R
●瓦田脩二（K-1ジム総本部チームペガサス）
判定0-3 ※三者とも29-30
〇古宮晴（昇龍會）

瓦田のボディ打ちがヒット

　瓦田は、第6代Krushライト級王者で長い手足から繰り出すバランスの良い打撃を武器とする。22年4月の自身の王座防衛戦では、大沢文也に判定負けで王座を失うと、続く10月には昇也に延長判定負け。3連敗からの脱出を目指す。

　対する古宮は難聴を持ちながらも、K-1甲子園2021-65kg王者、K-1甲子園2020-65kg準優勝の実績を収め、ABEMAの格闘代理戦争でも活躍。プロデビュー後は、6戦5勝(0KO)1敗と高戦績を収めている。

古宮がパンチを放つ、瓦田の圧に耐え抜いた

　1Rから瓦田が左ロー、ミドルと重い攻撃を放つ。古宮は右ローを蹴り返し、右ストレートを良いタイミングでヒット。古宮は器用にスイッチしての左ストレート、ハイキックと瓦田の隙を見つけては細かい攻撃を当てる。

　2R、古宮は足を使いながら、的確に右ストレート、左フックをヒット。しかし中盤以降、左ミドルを強打する瓦田が前進して圧力を強める。近距離で押し合う中、瓦田の強打が古宮を襲う。

古宮が勝利の雄たけび

　3R、さらに圧力を強める瓦田は左右のフックからヒザ蹴り。やや下がる古宮だが、左右フックから右ローと辛抱強く攻撃を返していく。お互い近距離でパンチの打ち合い。最後まで倒れることなく殴り合い、終了のゴングが鳴った。ジャッジは1ラウンドの古宮のテクニックを評価したか。3者とも1ポイント差で古宮を支持。古宮が元王者・瓦田を相手に番狂せを起こした。

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