2024/02/07（水）UP
（最終更新：2024/03/04 14:25）

SB24年の一発目、最高傑作の海人（左）がムエタイ超強豪ペットモラコット（右）と激突！

　2月10日に東京・後楽園ホールで開催される格闘技イベント『SHOOT BOXING 2024 act.1』メインイベントの［70.0kg契約/エキスパートクラス特別ルール/3分3R延長無制限R※ヒジあり］にて、元ONEムエタイ世界フェザー級王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー（29=タイ）と対戦する、SB世界スーパーウェルター級王者・海人（26=TEAM F.O.D）が7日、囲み取材に応じ、“危険すぎるヒジ合戦”に「一方的に斬って倒す」と語った。

【動画】まさに異次元レベル！海人の“見えないヒジ”で緑川がダウン

炸裂するのは海人のヒジか

　海人はSB、RISE、KNOCK OUTと3団体の王座を獲得した“SBの最高傑作”。昨年8月はGLORYのタイトルマッチに挑むも、王者ティジャニ・ベスタティに判定負け。しかし同11月のSBでマサロ・グランダーにKO勝利、続く12月のRISEでもジェームズ・コンデをKO撃破した。

　対するペットモラコットはルンピニースタジアムで2階級を制覇したムエタイ超強豪。20年にONEフェザー級王座を獲得すると、3度の防衛に成功。現在はRWSを主戦場に戦い、70kgの世界トップの1人だ。

それとも、ペットモラコットのヒジか

　海人は現在の心境を「試合が決まってからずっとワクワクしてるし、楽しみしかない。今回は特にそう感じる」と、戦いに対しての緊張や恐怖を期待が上回っていると興奮。コンディションは万全のようだ。

　しかし、相手はムエタイ強豪ペットモラコット。海人はこれまで“対ムエタイ選手戦”はあまり相性が良くない。その理由は、海人が強い圧力で前進し、自分の近距離とリズムでパンチや蹴りを繰り出す戦い方に対し、これまで海人を苦戦させたムエタイ選手は、前蹴りやミドルキックで海人をその得意な距離に入らせず、入った場合はすぐに首相撲の展開に持ち込むという、海人の攻撃を消す戦い方をしてきたのだ。

　ペットモラコットもこの戦いをする可能性が十分に高いが、海人は「そこはしっかりと改善してきた。それを結果で出そうと思っています」といい、”効果的な出入り”を実践すると自信。

海人が”見えないヒジ”でダウンを奪った直後＝23年2月

　さらに、ペットモラコットの強いミドルに対しては「基本的にはカットした方が見栄えもいいし1番なのかなとは思いますけど、腕でしっかりガードして、（そこから自分の攻撃に）繋げていきたい」といい、続けて「（あえて、ペットモラコットの）痛いミドルっていうものがどんなものか、受けてみたいという興味もある」と、数々の強豪の腕を破壊してきたミドルに臆する気持ちは微塵もない。

　そして、勝敗のポイントとして注目なのは、今回はSB特別の“ヒジ有り”ルールだという事だ。ペットモラコットはこのヒジを得意にしており、先日の公開練習でも多彩な打ち方ができると、強くアピールしていた。海人はこれにどう対応するのか。

「僕のヒジは結構速いし、ちょっと見えにくい角度で打ったりもできるので。ヒジを得意とするペットモラコット選手に対し、自分のがどこまで通用するか、試してみたい。切り合いになる可能性はあるが、一方的に切って倒す、そんなヒジを打てるように今回が仕上げてきました」と、危険な“ヒジ合戦”を受けて立つという構え。ちょうど1年前、昨年2月の『NO KICK NO LIFE』で緑川創からダウンを奪ったあの“見えないヒジ”は炸裂するのか。

　相手の弱点をつく戦術ではなく、その得意な部分も含めて全てに於いて上回った勝ち姿を見せたいと主張する海人。その姿勢は戦績にこだわるのではなく、強い相手と戦う事で自身を“格闘家”として進化させることに重きを置いているように感じられる。

　その点を尋ねると「格闘家の本質は、そこだと僕自身は思ってるので。勝ってなんぼやと、もちろん戦績も大事ですけど、しっかり強いヤツと戦って、自分がどれだけ強くなれたかを試して、またさらに強いヤツと戦うというのを繰り返す。それでこそ格闘家であって、何のために練習してるかって、その強さを求めるためだと思っています」と胸を張った。

　“SBの最高傑作”の海人、ペットモラコットという高い壁を乗り越え、格闘家としてさらに進化するか。

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