2024/07/15（月）UP
（最終更新：2024/07/15 12:51）

エニス（右）がアゴを破壊しTKO勝利

　7月14日（日本時間）IBFウェルター級王者ジャロン・エニス（27=米国）が、挑戦者ダビド・アバネシアン（35=ロシア）に5回終了時にTKO勝ち。5回終了間際、エニスが左でダウンを奪ったが、その時にアバネシアンがアゴを骨折したと見られている。
　現ウェルター級最強と呼び声高いエニスの勝利に、ファンからは元ウェルター級統一王者テレンス・クロフォードとの対戦要望が高まっている。試合後エニスが対戦希望し、クロフォードも「彼と戦ってみたいね！」とSNSで反応、さらにサウジアラビア娯楽庁長官も後押ししている。

【フォト・動画】エニスがこの一発で顎を骨折させた！戦慄の瞬間

　エニスは全米アマ金獲得後、16年にデビューすると32勝（29KO）1NC無敗と華々しい戦歴を辿る。”無冠の帝王”と呼ばれるも、昨年1月にIBF世界ウェルター級暫定王座を獲得。同級統一王者のテレンス・クロフォードが、指令統一戦に応じなかったため、エニスが正規王者に昇格した。
　リング誌では”5年後のPFP”としてエニスを1位に上げている超期待株だ。

　今回の相手は元WBA世界同級レギュラー王者のアバネシアン。クロフォードもアバネシアンを22年に6RでKO勝利しており、クロフォードを射程に入れるエニスにとっては勝ち方が問われる試合だ。

　試合はエニスが上下の打ち分けでほぼ一方的に試合を進め、アバネシアンも健闘するが、5Rにはエニスがカウンターの左フックでダウンを奪う。立ち上がったアバネシアンだが、エニスの猛攻を受けゴング。

　コーナーではドクターがアバネシアンを検診し、どうやらアゴが骨折しているようだ。5R終了時でのエニスTKO勝利となり、クロフォードより早いKO決着となった。

　試合後、エニスはマイクでクロフォードとの対戦について「もちろんやってやろうじゃないか。統一戦でもいいが、俺の願いだ」と対戦要求。プロモーターのエディー・ハーンも「彼は誰にでも勝てる。世界最高の選手と戦うべきファイターだ」とクロフォードとの対決を示唆した。

　これにクロフォードがSNSで「世界クラスのファイターだって？ダブルスタンダードとは笑わせるな、ハーンよ」と返すが、ファンに「君は絶対にエニスと戦わないんだろうな」と煽られると「いやいや、彼と戦いたいし、戦うつもりだよ！」と返した。

　ビッグマッチを連発するサウジアラビアの娯楽庁長官トルキ・アラルシク氏も「すぐにエニスとハーンに連絡を取ったよ、クロフォードとのスーパーウェルター級での対決が見たい」とポストし、後押しした。
　これで舞台やプロモーター、両者の合意と全てが揃ったような状況だ。

　クロフォードは8月3日、米国カリフォルニア州にてサウジアラビア『リヤド・シーズン』米国進出大会で、WBA世界スーパーウェルター級王者のイスラエル・マドリモフとの対決を控えている。

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