【五輪柔道】角田夏実、団体戦で2階級上シジクに”巴投げ一本”瞬間映像に「これが柔よく剛を制す」の声
パリ五輪は8月3日、柔道混合団体が行われ、日本は決勝でフランスと対戦。大将戦までもつれ込み、100kg超級で斎藤立が3度目の金メダル獲得のリネールと対戦したが、一本負け。代表戦3-4で日本は銀メダルとなった。しかし日本選手は大健闘。とくに48kg級金メダルの角田夏実の相手が2階級上、57kg級銅メダルのシジクだったが、見事な巴投げ一本勝ち!日本は優勝に王手、さらに角田の強さに驚きの声が上がった。
角田は48kg級の選手、その上が52kg級、さらにその上は57kg級でその差は約10kg。1階級上でも別物と言われる柔道の階級での戦い。さすがの角田でも厳しいと思われた。対する東京五輪57kg銀のシジクは、今大会でも同階級の個人戦で活躍。準々決勝で舟久保遥香に開始9秒の一本勝ち、準決勝では出口クリスタと互角、9分近い死闘で指導で反則負けとなったが、そのパワーとフィジカルにどう対抗するのかと見られていた。
ところが角田、シジクとのパワーの差を感じさせない戦いぶりで、序盤から巴投げを仕掛け相手に技をかけさせない。シジクは角田の得意とする寝技にも容易に入れず手が出ない様子。そして2分を過ぎたところ、角田が綺麗に宙に浮かせる巴投げで一本!日本が王手となり大いに沸いた。
この映像を公開したTBSスポーツのYouTubeでは「2階級差を・・・柔よく剛を制すとはこのこと」「角田最強」「もう達人の域」など多くの声が並んだ。
この試合で評価を上げた角田、31歳と最年長であり、これで五輪最後と見られるが、今後は指導者として世界を回るかMMA転向を検討するなど、夢は多いようだ。
【決勝戦 結果】
団体戦は合計6人で戦い、先に4勝すると勝利。
先鋒の男子90kg級、村尾三四郎が延長で内股一本。
2戦目は78kg級の高山莉加が女子78kg超級銅メダルのディコから、1分52秒、大内刈で技あり。
3戦目、男子100kg超級の斎藤立が同階級金メダルのリネールに延長の末、内股で投げられ一本。2勝1敗に。
4戦目、角田夏実がシジクに一本勝ちで3勝となり日本が王手。
5戦目、男子66kg級金メダル阿部一二三が1階級上、73kg級で橋本壮市を破っているギャバと8分52秒の激闘の末、すくい投げで敗れ3勝2敗に。
6戦目、女子63kg級の高市未来が同級銅メダルのアグベニューに延長戦の末、外巻き込みで技ありを奪われて敗れた。
3勝3敗のタイとなり、7戦目はデジタルルーレットで男子90kg超級に決定。再び斎藤vsリネールとなり、今度こそ負けられない斎藤は延長にもつれる激闘を見せ互いに2つ指導の緊迫の状態の中、6分26秒、リネールの大内刈で斎藤が投げられ一本負け。フランスが東京五輪に続き金メダルとなった。
これでパリ五輪柔道は幕を閉じたが、角田の今後、そして日本柔道のさらなる躍進に期待したい。
▶︎次ページは【フォト&動画】角田の鮮やか巴投げ!バキバキ腹筋も!
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