井上尚弥と対戦期待のエスピノサ、週末の相手交代に”想定外の強豪”右フックの名手に「負ける可能性ある」=11.1
11月1日(日=日本時間)、サウジアラビア・リヤドで行われるWBO世界フェザー級タイトルマッチで、身長185cm、28戦全勝(24KO)の王者ラファエル・エスピノサ(32=メキシコ)が5度目の防衛戦に臨む。しかし、対戦相手が急きょ変更され、右フック一撃でKOする強打者が挑戦することに。エスピノサは過去に同じ右フックで壮絶なダウンを喫しており、番狂わせの可能性はあるのか。
【フォト・動画】挑戦者の右フック一撃KO!相手はヒザから崩れ落ちる
■突如現れた刺客、元世界王者を苦しめた強打も
当初、エスピノサはWBO同級1位ロレンソ・パーラ(ベネズエラ)と対戦予定だったが、現地コミッションが出場を認めず、23日に相手変更が明らかになった。
新たな挑戦者は同級15位リカルド・ブランドン(34=ニカラグア)。21勝(14KO)6敗で、現在4連勝中、うち3勝がKO・TKOだ。世界戦では大幅な格下とみられるが、実は30日に母国で別の試合を予定しており、すでに実戦へ向けた調整を進めていた。突然のオファーとはいえ、準備不足とは限らない。
注目は、その右フックだ。今年8月14日のエリアス・ベガ戦では、強烈な右フックを顔面に叩き込むと、相手は片ヒザから崩れ落ち、2R1分03秒でKO勝利。
さらに24年8月には元WBA世界スーパーフェザー級王者レネ・アルバラードと激突し、6Rにパンチを浴びせて何度もぐらつかせた。結果は判定負けだったが、現地メディアは予想以上の善戦と評価している。ブランドンは小柄な階級から上がってきた選手ながら、距離を詰めて強打を放つ怖さがある。
■実は右の強打が当たる!無敗王者の意外な弱点
実はエスピノサにも危険な場面があった。23年12月、五輪2連覇王者ロベイシー・ラミレス(キューバ)から王座を奪った試合では、5R終盤に右フックを浴びてダウン。立ち上がっても足元が定まらず、ロープに倒れ込むほどの大ダメージだった。
さらに直近の昨年11月、アーノルド・ケガイ(ウクライナ)戦でも、4Rに右のオーバーハンドを連続被弾し、左フックも受けてロープ際に後退。たまらずクリンチする場面があった。
エスピノサは長いリーチを持ちながら、自ら接近して連打を浴びせる攻撃的な選手。距離が縮まる場面では右の強打を受ける危険もある。ブランドンの右フックがそこに飛び込めば、思わぬ展開も考えられる。
ネットではエスピノサ有利の声が多数だが「嫌な予感する」「エスピノサは過大評価、負けはあり得る」の声も。人気ボクシング系YouTube『ボクシングアカデミーの放課後』運営でトレーナー経験を持つ”ツネ”氏も「エスピノサは右フックへの反応が悪い。ブランドンという選手はパワーがあり、下から振る右フックは威力がある」と分析。さらに「負ける可能性、一撃で(エスピノサが)沈む可能性は全然ある」とも語っている。
■井上尚弥との夢対決、その前に思わぬ落とし穴も?
エスピノサは20日公開の米『ザ・リング』のインタビューで、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥との対戦を改めて熱望。「井上、君と戦いたい」と呼びかけ、身長、距離、パワーを武器に勝つ自信を示した。日本で井上と戦い、勝つことが夢だという。
しかし、これまで井上との対戦を望んだ強豪たちには、なぜか思わぬ敗北やアクシデントが相次いでいる。19年にはゾラニ・テテがカシメロにTKO負けし、勝ったカシメロも井上戦がコロナ禍で中止に。24年にはルイス・アルベルト・ロペスがアンジェロ・レオに失神KO負け、井上戦が決まっていたサム・グッドマンもまぶたを2度負傷し対戦が消滅。今年2月には無敗王者ニック・ボールがブランドン・フィゲロアにTKO負けし、そのフィゲロアも今月、体重超過と体調不良で亀田和毅戦が中止となった。こうした奇妙な巡り合わせは、ファンの間で冗談交じりに語られる「井上尚弥の呪い」を思わせる。
そして今回、エスピノサ自身にも思わぬ試練が。通常、ボクサーは対戦相手が決まると、その映像を繰り返し研究し、相手の得意なパンチや弱点に合わせて戦術を練り、対策を積み重ねる。しかし今回は、わずか1週間ほど前に相手が変更された。エスピノサも「相手は世界王者になる強い意欲で向かってくる。だからこそ気を抜けない、注意が必要」と警戒しているが、右フックを武器とするブランドンへの対策は十分なのか。無敗の“ラスボス”は思わぬ一撃を許さず、井上との夢対決へ進めるか。
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