【ボクシング】ロマゴン、アッパー冴える連打、1階級下の世界王者を圧倒し再起
3月5日(日本時間6日)、米サンディエゴのペチャンガ・アリーナにて行われた[WBC世界スーパーフライ級ダイヤモンド王座決定戦]で、WBA同級1位で元4階級制覇王者のローマン・ゴンサレス(34=帝拳=ニカラグア)が1階級下のWBCフライ級王者フリオ・セサール・マルティネス(27=メキシコ)を判定3-0(118-110、117-111、116-112)で圧勝しタイトルを獲得した。
【フォト&動画】ロマゴンのフック、アッパーがヒット!相手はグラつきダウン寸前に
元々、この試合はWBA&WBCスーパーフライ級王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(30=メキシコ)との再戦での2団体タイトル戦だった。昨年3月、WBA同級王者だったロマゴンとWBC同級王者のエストラーダが統一戦を行い、2-1でロマゴン敗退で王座陥落。
この結果は物議を醸し、WBAは6点差をつけたジャッジを一時的に資格停止処分にしたほどで結局リマッチが決定したものの、エストラーダが今年1月にコロナに感染し辞退。代役として6週間前に1階級下のWBC王者マルティネスに決定した。そのため、2団体タイトル戦は消滅したため、WBCは名誉王座として必要な場合に発行することがあるダイヤモンド王座戦に設定。
昨日の計量ではマルティネスが普段より階級上にもかかわらず、630gオーバーし、罰金を払いこの試合に挑んだ。
試合は1R序盤から互いに激しいジャブの差し合いもマルティネスが機を見てパワーパンチの連打に行く。様子を見ていたロマゴンだが終盤に連打で返す。
2R以降、勢いよくパンチを振るうマルティネスに徐々に圧力で距離を詰めフック、アッパーとヒットを奪うロマゴン。
4Rには互いに打ち合いとなるが、後半にロマゴンがフック、アッパーとマルティネスのアゴを跳ね上げる。しかしマルティネスは”来いよ”と手招き。以降もマルティネスはロマゴンの打ち終わりにパワーあるパンチを返すがクリーンヒットに至らず。
7Rにはロマゴンが低い姿勢からボディ、アッパー、フックとパンチを入れロープに詰める。
9Rにはマルティネスがボディの連打で攻め手数で上回るも、ロマゴンの圧力に力が奪われがちだ。終盤にはロマゴンのパワーあるフックを返され被弾を許す。
10Rはロマゴンの左フック、アッパーが立て続けにヒット、マルティネスがロープにもたれかかるなどダウンを期待させる場面も。ロマゴンの連打で一方的な展開。以降、マルティネスは時折パワーパンチを連打で返すも、結局ロマゴンのパンチの連打につかまりアゴが跳ね上がる展開に。
ロマゴンが優勢も最終ラウンドの終盤は互いに引かない打ち合いを見せ、会場を大きく沸かせた。全ラウンドを通し、試合を握り、連打でダウンを期待させる場面も度々みられたロマゴンが大差の判定で圧勝した。
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