2020/12/08（火）UP
（最終更新：2020/12/08 20:46）

元アウトサイダー王者・啓之輔（左）が安保（右）との対戦に名乗り

　12月13日（日）にK-1 JAPAN GROUPのオンライン特化型の新ライン『K-1 DX』（ケイワンディーエックス）の第2回配信として、『安保瑠輝也、誰とでも戦います』の放送が行われる。放送は、同日に行われるK-1両国大会の後となる。

『K-1 DX』とはオンライン企画として通常の大会では見られない企画や、K-1ファイターとYouTuberの対戦などのエキシビションマッチを中心に無観客ライブを行うもの。今回は前K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者・安保瑠輝也（25）が、対戦相手を公募し「俺を嫌いなやつ・ガチで殴り合いたいやつと戦う」ものとなる。

　ABEMA格闘チャンネルYouTubeでは、安保同席で行われたオーディションの様子を２つの動画で公開しており、8日現在両動画を合わせ140万再生の人気となっている。

巌流島で強打を放つ北村（右）

　応募者で注目の一人は、元アマチュアレスリングトップ選手で、現ボディビルダーの北村克哉（34）。

　北村はレスリングで2006年全日本選抜フリースタイル120kg級を制し、同年の世界選手権に日本代表として出場。その後はグレコローマンスタイルに転向し、2008～2010年全日本選手権を3連覇し、世界選手権にも2度出場するなど輝かしい実績を残す。
　その後はプロレスラーとして活躍し、現在はIFBBプロボディビルダーを目指し活躍している。格闘技戦では15年の異種格闘技団体『巌流島』に出場し、モンゴル力士にパンチ連打で圧勝している。

　オーディション会場に現れた北村を見ると、安保は北村を知っていたのか、そのガタイの良さにか、驚きの表情。
　北村はTシャツを脱ぐと、ベンチプレス240kgだと言うビルドアップされた上半身を披露する。現在体重120kgの北村だが、スーパー・ライト級（65kg）の安保の攻撃は効くかとの問いに「筋肉が多いので、早くダメージが蓄積しない」と自信を持つ。
　
　安保は「体重は関係ない、100%勝てる自信がある」とコメント。その後の北村によるミット打ちでは、北村は「本番でガチンコでします」と実力を隠し、本気では打ち込まなかった様子だ。北村は自身のインスタグラムで「ベストを尽くします」と早くも意気込んでいる。

◆元アウトサイダー王者・吉永啓之輔が立候補「安全な試合なんてないでしょ」

左ハイキックでTKO勝利し、戴冠した吉永=09年

　注目のもう一人は、元アウトサイダー 65-70kg級王者・吉永啓之輔（37）だ。吉永は柔術をバックボーンに、アウトサイダーで”キング・オブ・アウトサイダー格闘彫師”として名を馳せた。寝技を得意とするも、打撃の殺傷力にも定評がある。
　その後は格闘技イベント「KING OF KINGS」を主催し、K-1グループで活躍する大岩翔大などを輩出。運営するジムでは、同日の両国大会に出場する蓮實光も出稽古に来ている。

　オーディションでは、同じく元アウトサイダー戦士の松本峰周と共に登場。吉永は「この前の山崎戦見ました、まあいけるかな」と発言。続けて「1対1でやるよ」と、松本と組んでの２対1戦は希望しないようだ。

　K-1トップファイターである安保との試合になるが、とのスタッフの問いには「トップじゃないでしょもう。この前負けてるんだから、元チャンピオンでしょ（自分と）変わんないよ」と言い放つ吉永。勝てる自信は「あるね、やろうよ」と不敵な笑みだ。

　安保が「いいと思います、アウトサイダーのベルトも持ってたんで。弱くはないと思うんで」とコメントすると、すかさず吉永が「（ベルト）持ってたんで、はお互い一緒だから。過去形」と、対等な立場だと譲らない。
　スタッフがヘッドギアの有無を尋ねると「ヘッドギア、つけたことないよ。安全な試合なんかないでしょ、試合じゃないでしょ、それは」と元アウトサイダー戦士の矜持を覗かせた。

　この2人が選ばれるかはまだ発表されていないが、北村は階級上のアマレスエリート、吉永は同階級で歴戦の総合格闘家と、もし総合格闘技ルールであれば、安保も危ないと言えるだろう。
　キックルールであるなら、北村は身長183cm、吉永は180cmと、186cmの安保とリーチも大きくは変わらない。北村は自慢のマッスルから放たれる強打で、吉永は指導者としても鍛え続けているベテランのテクニックで、本職の安保に勝利することが出来るか。

◆ミスター・アウトサイダーとしての王者の風格漂う現在の吉永