井岡一翔にJBCが謝罪「ずさんな検査、名誉傷つけた」=謝罪文全文
日本ボクシングコミッション(JBC)は昨年大みそかの井岡一翔のドーピング検査について、大麻の禁止成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)やエフェドリンなどの興奮作用成分が検出されたと4月になり報じられた。そこで倫理委員会が立ちあがり、再調査の結果、大麻成分は高い偽陽性の可能性と、興奮作用成分はJBCの尿検体のずさんな管理からの腐敗によるものと5月19日に発表され、ドーピング違反の事実はないとの結論となった。
JBCはこの件で昨日28日、謝罪文を発表。「ずさんなドーピング検査を行い、この間違った検査に基づく情報が意図せず流失してしまいました。このことにより、井岡一翔選手があたかも禁止薬物を摂取しているかのような報道がなされ、類い稀なるボクサーとしての名誉が著しく傷つく結果となり、かつ、ご家族及び関係者の皆様には多大なご心労をおかけし、大変申し訳なくお詫び申し上げます。」と井岡や関係者に謝罪。
そして「今回のようなことを二度と繰り返さぬよう、JBCにおけるドーピング検査体制、情報管理などを早急に改善いたします」とした。
ーー以下全文
お詫び(2021年5月27日)
JBCは、2020年12月31日に開催された井岡一翔選手対田中恒成選手のWBOスーパー・フライ級世界タイトルマッチにおいて、ずさんなドーピング検査を行い、この間違った検査に基づく情報が意図せず流失してしまいました。このことにより、井岡一翔選手があたかも禁止薬物を摂取しているかのような報道がなされ、類い稀なるボクサーとしての
名誉が著しく傷つく結果となり、かつ、ご家族及び関係者の皆様には多大なご心労をおかけし、大変申し訳なくお詫び申し上げます。
また、対戦相手の田中恒成選手と関係者の皆様、そしてボクシングファンの皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことについてもお詫び申し上げます。
JBCといたしましては、井岡一翔選手にドーピングの事実は認められなかったとの倫理委員会の答申書の結果を、直ちにWBOへ連絡し、WBOの承認をいただきました。
また、答申書において、ドーピング検体の保存方法、ドーピング検査体制、選手の権利保障、倫理委員会の構成、情報提供のあり方、情報管理について多くのご提言をいただいております。JBCはこれらのご提言を真摯に受け止め、今回のようなことを二度と繰り返さぬよう、JBCにおけるドーピング検査体制、情報管理などを早急に改善いたします。
JBCは、スポーツマンシップに基づきフェアに真剣勝負を行っている選手を守り、公正な試合運営を守っていく組織であり続けたいと考えております。この考えに反するような今回の一連の行動につきましては心より反省し、今後改革して参ります。
皆様におかれましては、JBCの今後を見守り、倍旧のご支援とご理解を賜りますよう、
お詫び旁々お願い申し上げます。
一般財団法人日本ボクシングコミッション
理事長 永田 有平
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