2021/05/30（日）UP
（最終更新：2021/05/30 17:27）

朝倉海との大一番について語る渡部修斗

　6月13日（日）東京ドームで開催の『RIZIN.28』で行われる［RIZIN JAPAN GRAND-PRIX 2021 バンタム級トーナメント1回戦］で朝倉海（27=トライフォース赤坂）と対戦する、渡部修斗（32=ストライプル新百合ヶ丘）が公開練習を行った。

　渡部は柔道、レスリングをベースに14年に全日本選抜サンボ選手権 62kg級優勝、17年には第3回コンバットレスリング世界大会 68kg級で優勝、18年にはMMAルールで初代Fighting NEXUSバンタム級王者に。「マジカルチョーク」と呼ばれるリアネイキッドチョークを得意とし、今年3月のRIZIN名古屋大会では修斗の強豪・田丸匠にチョークで一本勝ちした。MMA成績23勝5敗。

DEEP JEWELSに参戦する女性格闘家の青野ひかるとレスリングスパーする渡部修斗

　渡部は公開練習で、DEEP JEWELSに参戦する女子格闘家の青野ひかると1分間のレスリングスパーを行い、キレのある滑らかな動きを披露した。
　渡部は公開練習の内容をレスリングにした理由について、高校までやっていた自分の原点であるレスリングを最近やっているからと説明。「最近、出身に戻るというか、ベースをしっかりやり直そうかと思い、やっているので、披露した」と、原点回帰で戦いに挑む構えだ。

　東京ドームでRIZINスター選手の朝倉海との対戦とキャリア最大の“大一番”を迎える渡部は「正直にいうと、メンタルは落ち着いているが、いつも以上にナイーブな部分がデカくなっていると感じる」と、正直な胸の内を吐露。RIZINスター選手・朝倉海の“対戦相手”を務める状況に「（今回は）ホームではない。アウェイな空気を感じる」と、そのナイーブになってしまう理由を説明した。

DEEP JEWELSに参戦する女性格闘家の青野ひかるを後に持ち上げる渡部

　また、対戦する海への印象を尋ねられると「日本格闘技界のスター選手、ボクシング、フィジカルが強い。格闘IQが高い。寝技や組技に関しても一流」と絶賛。先日行われた公開練習で、海が「寝技の技術で劣っているつもりはない。自分が一本で極める自信もある」と発言したことに対しても「そう思うのであればそうだ」と反論する様子を見せない。しかし「どちらが（寝技は）上かはわからないが、ただ、自分が（勝利への）活路を見出すのであれば、そこ（寝技）で勝負する」と、強い口調で語った。

田丸にチョークを極める渡部

　下馬評不利の状況にも「ひっくり返す気持ちはない。単純に応援してくれる人達の気持ちに応えたい。だから勝ちたい。私利私欲がない」と、飄々と答える。今回のトーナメントに向けて、優勝、海外進出、王者の堀口恭司へのリベンジなど、夢や野心を語る海とは、まるっきり対極的なスタンスに渡部はいる。

　渡部は最後に「自分は昔から柔道やレスリングをやってきたが、すごく弱くて成績を残せなかった。でも格闘技好きで頑張ったら、東京ドームで日本で一番強くて有名な朝倉海選手と対戦することになった。自分みたいな人間でも、一生懸命やればそんな舞台に立つことができる。自分は勝つつもり。自分の試合を見て、頑張る気持ちを持ってもらいたい」とファンへメッセージを送った。

　“雑草魂”を持つ渡部が、キャリア最大の一番で開花するか。

【選手データ】
・渡部修斗
生年月日：1989年2月27日（32)/所属：ストライプル新百合ヶ丘/身長：173cm/構え：右/戦績：22勝（2KO/13一本）5敗6分/主なタイトル：Fighting NEXUS初代バンタム級王者
備考：「マジカルチョーク」を得意とするグラップラー。朝倉とは初対決。

・朝倉海
生年月日：1993年10月31日（27)/所属：トライフォース赤坂/身長：172cm/構え：右/戦績：16勝（10KO/3一本）3敗/主なタイトル：初代THE OUTSIDER55-60kg級王者、第3代RIZINバンタム級王者
備考：ストライカー。渡部とは初対決。

☆この大会の対戦カード、スケジュールなど詳細

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