2021/10/15（金）UP
（最終更新：2021/10/15 12:40）

スーパーボンがペトロシアンとの王座争いへ向かう

　10月15日（金）シンガポール・インドアスタジアムでオール立ち技の大会『ONE: FIRST STRIKE』が開催される。本大会のメインイベント［初代ONEフェザー級キックボクシング世界王座決定戦］で、同級1位のジョルジオ・ペトロシアン（イタリア）と対戦する同級2位のスーパーボン（タイ）の試合前インタビューが主催者から届いた。

【動画】強烈右フック一撃でクンルンファイトTを制したスーパーボン＝16年

　スーパーボンは、K-1 MAXやシュートボクシングでも活躍したブアカーオの弟子で、2016年度クンルンファイト70kgトーナメント優勝者。昨年7月にはGLORY世界ライト級王座を6度防衛したシッティチャイを打ち負かしている。現在ONE公式ランキングでもフェザー級のキックボクシング、ムエタイとも2位にランクイン。
　相手のペトロシアンは104勝2敗の戦績を誇り、史上最高のキックボクサーと名高い。2019年にはONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリを制覇している。

「最もタフだった」というシッティチャイ（左）とミドルを打ち合うスーパーボン

　”史上最高”ペトロシアン戦を目前にしたスーパーボンは「ペトロシアンが僕が対戦してきた中で最もタフな選手だとは思っていません。私にとっては、シッティチャイが対戦した中で最もタフな相手だと思います」とペトロシアンといえど、スーパーボンの中では最強ではないようだ。

　スーパーボンは「僕はこの試合に勝てる自信があります」と自信満々。その理由について「誰も気付いていない彼の多くの弱点を見つけました。ペトロシアンは、2013年からずっと同じ戦い方をし続けていると感じています。彼はずっと同じことを続けていますが、僕の方がスピードがあるし、より良いゲームプランがあります」と自分のほうが上回ってると語る。

　ペトロシアンの”弱点”の一つとして「彼はヒザを受け止めきれない」と、ムエタイ得意のヒザを苦手とすると喝破。しかし「彼の強みは、強烈なパンチと、素早い打撃。その打撃技術は危険ですね。パンチを打ち込むことができ、信じられないほどのパワーと正確さでキックする」とペトロシアンの強さ自体は認める。

　ペトロシアンの”危険な”打撃技術に対し「先手を打ってチャンスがあればいつでも攻撃することで、対抗したいと思います。それに、彼はこれまでに対戦してきた他の選手と変わらないなって思います。シッティチャイと比べても、似ている部分が割とあると思います。特別な感じでなく一般的な感じです」と臆することはない。

正確無比な打撃を持つペトロシアン（左）をスーパーボンは攻略出来るか

　さらに自身の強みとして「自分には弱点がないと思っています。強みは、総合力の高いファイターという点です。ムエタイの経験もあるので、多様なムエタイの技術をキックボクシングでも使えます。そして、彼よりも経験を積んでいます」と穴の無さでペトロシアンを上回るとした。

　今回の戦略として「彼は、蹴りやストレートなどの遠い距離からの武器を使って、前に出て攻撃してくると思うので、間違いなく自分とのクリンチは避けてくると思います。一貫して前に出て、クリーンヒットを狙い、打ち続ける。打ち合うチャンスがあれば、迷わずそうする。今回の試合は、お互いの知恵と戦術が試されるものになると思います」と距離とペースの取り合いになるだろうと予測する。

■MIXルールなら「マクレガーを簡単に倒せる」

　好きなONEファイターはいるかとの問いに「ロッタンです。彼はパフォーマーで、世界中の人々を楽しませることができる」と答えたスーパーボン。今回のコーメインイベントでは、ロッタンとダニエル・プエルタスの試合が予定されていたが、ロッタンの新型コロナ陽性により中止となっている。

　またロッタンは12月にはデメトリアス・ジョンソンと3分4R制のムエタイ＆MMAのMIXルールマッチを予定している。MIXルールについて問われたスーパーボンは「僕にもこのようなチャンスがあれば興味がありますね。いつになるか分かりませんが、やってみたいです」と前向きだ。
　さらに対戦相手については「コナー・マクレガーですかね。簡単に倒すことができそうです」とUFCスターの名を上げてみせた。

　スーパーボンは”世界最高”ペトロシアンとの対決を制し、王者としてサプライズなMIXルールで盛り上げることが出来るのか。

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