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【極真・世界大会】強豪ロシア勢や、2m超え“ブラジルの怪物”参戦、日本エース・西村界人は「誰が来ても倒す、頂点に立つ」=11.17~19

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2023/11/01(水)UP

王座死守を目指す日本選手団

 11月17日(金)~19日(日)の3日間に渡り極真会館(松井館長)主催『第13回オープントーナメント全世界空手道選手権大会』(東京体育館)が開催され、今月1日、日本選手団の記者会見が行われた。
 日本のエースであり、今回で引退を決意する西村界人(東京城北支部)は「一撃で倒す、頂点を行く」と意気込んだ。

【フォト】昨年の2m超え大男の活躍、前回準優勝したロシア強豪

 世界大会は4年に一度行われ、今回は男子166名、女子50名が集結する。前回の19年大会では、現在RIZINやK-1で活躍する上田幹雄が、決勝でヨーロッパ王者オレクサンダー・イエロメンコ(ロシア)と激闘。再延長の末、試割り判定で大差をつけ優勝。
 実に16年ぶりに日本に王座を取り戻した。

日本エースの西村

 日本エースの西村は、19年の世界大会でベスト16。その後、22年の第53回&22年第54回の全日本を連覇してきた。
 西村は「日本が王座を獲得できたものの、自分がそこにいない悔しさを糧に、今大会まで励んできた。今回は、空手本来の一撃必殺をテーマに、一撃で倒す」と闘志を燃やす。

 勝ち上がれば5回戦で、イリヤ・カルペンコ(ロシア)vsナヴァロ・アレハンドロ(スペイン/第44回全日本王者)の勝者と当たる。

西村は今年11月、全日本2連覇を達成

 西村は「イリヤ選手は、自分が少年部の時に初めて世界大会を観て、レチ・クレバノフを上段回し蹴りで倒した。鮮明に覚えている。ナヴァロ選手は去年対戦し、素晴らしい選手だった。誰が来ても、リスペクトして倒しに行きたい」と意気込む。

 前大会に欠けていたのは「必ず頂点に立つという覚悟」だときっぱり。「大きい身体に依存するのではなく、技術もしっかり磨いてきた。4年前経験したことを活かす。これまでの肩書もプライドも捨てて、挑戦者として強い気持ちを持って、頂点を行くのみ」と“全身全霊”を懸け臨む。

世界大会4度目の出場となる荒田

 また今回で世界大会4度目の出場で、22年第54回全日本4位の荒田昇毅(千葉海浜支部)は、今年1月から支部長職に就いた。
 荒田は「生徒たちに恥じぬ戦いをし、王座を死守する。生徒が出来たことにより、後世に伝える意識がある」と、支部長になったことで内面が変わったと言う。

 20年の第52回全日本優勝者で、ロシア国籍ながら総本部で空手を学び続けているコンスタンティン・コバレンコは「準決勝ではイエロメンコ選手、決勝では西村選手にリベンジしたい」と昨年の全日本ウエイト制決勝で敗れたイエロメンコ、全日本で敗れた西村をターゲットにする。

 女子の優勝候補である、22年第54回全日本優勝・鵜澤菜南(千葉下総支部)と、その決勝で鵜澤に敗れた、全日本二連覇・佐藤七海(東京城西国分寺支部)は学業・仕事により会見を欠席。

ベテランの本村

 今年の全日本体重別で重量級優勝し、軽量級と二連覇を達成したベテラン・本村愛花(東京城東北千住支部)が出席し「4年前はベスト8に終わった。この4年間、世界大会で優勝すると決めて稽古をしてきた。突きと下段蹴りに磨きを懸けてきた。小よく大を制す」と必勝を期した。

 外国勢の強豪について、松井館長は「相変わらず(イエロメンコら)ロシア勢が強いが、フランスやスペインあたりからも強い、良い選手が出てきた。ブラジルから出る204cm・160kgの巨漢ナシメント・イカロも」と入賞常連のロシア勢の他、西ヨーロッパ、ブラジルから強豪が来襲すると言う。

松井館長

 話にも出たナシメントは、前回の世界大会でも、パワフルな突きで相手をたびたび場外に出し、ロシアの優勝候補を技ありで撃破。4回戦では170cmの樋口知春と対戦し、顔面殴打などの反則で失格負けしている。24歳となり、ウエイトもアップ、パワー・技術ともに成長を遂げているだろう。
 ロシア勢は前回準優勝のイエロメンコを筆頭に、多くの強豪が参加する。

 また西ヨーロッパ強豪のの筆頭は、フランスのトゥセオ・アントニオ。ヨーロッパウェイト制(中量・軽重量)の優勝常連で、オールアメリカンでも優勝。全日本大会にも挑戦し続け、強烈な突き、スピードある外回し蹴りを武器とする。

 代表監督の赤石誠氏によると「仕上がりはかなり良く、今までと比べても最強と言って過言ではない」と自信を持つ。また赤石氏は「日本人同士の決勝戦、男女ダブル優勝」を目標に掲げる。
 前回大会に続き、日本は王座を死守できるか。

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