【極真会館】上田幹雄が決勝でロシア王者と激闘し勝利、日本が16年ぶりの世界王座に
『第12回全日本オープントーナメント全日本空手道選手権大会』(3日目)
11月24日(日) 武蔵野の森 総合スポーツプラザ
主催/国際空手道連盟 極真会館
2003年、木山仁が世界王者となって以来16年ぶりに日本人が王座奪還を果たした。上田幹雄(24=神奈川県横浜北支部)が、決勝戦で外国人優勝候補の最右翼オレクサンダー・イエロメンコ(31=ロシア)と激突。再延長戦も引き分けとなる激闘の末に、試割り判定で大差をつけ勝利した。
ベスト8にも日本人が4人入賞する健闘ぶり。近年日本人のベストは、2007年と2011年大会では1人、前回2015年は2人という結果から大きく躍進した。今回は2016年から実施されたルール改定後、初の世界大会となる。
▼決勝戦
○上田幹雄(24=神奈川県横浜北支部/2018年第50回全日本大会優勝)
試割り ※23枚(上田)-17枚(イエロメンコ)延長2回引き分けのため
●オレクサンダー・イエロメンコ(31=ロシア/16年全ロシア重量級優勝、19年ヨーロッパウェイト制優勝)
上田は前蹴りや横蹴りを放つと積極的に飛び込み、ヒザ蹴りを連打する。イエロメンコはどっしりと構えてパンチをまとめ応戦。ヒザ蹴りを軸にパンチ・ローを出し続ける上田。すると手数で押され気味のイエロメンコが顔面殴打の反則を行ってしまう。ラスト20秒、上田得意の怒涛のパンチ・ヒザ蹴りラッシュに、ギアを上げたイエロメンコもパンチ・ローで応戦。判定は上田に1本が上がるが規定の3本に至らず延長戦へ。
延長戦、パンチ連打で攻勢に出たのはイエロメンコ。上田は単発のヒザ蹴りやローキックを返す。ペースを掴んだかのようなイエロメンコだったが、ヒザ蹴りで金的の反則を犯してしまう。
ラストは上田がラッシュで反撃に出るが、イエロメンコは右ローキックで攻めると上田は効いたのがややガクッと膝を落とす。イエロメンコは右ローを連打しながら左右に回り込んで突きでも攻撃を続け、判定はイエロメンコに側が一本が上がるが、これも規定の3本に至らず再延長戦へ。
上田が身体でリズムを取り出し、仕掛け始める。イエロメンコはペースを落としつつも攻勢のまま。互いに左右に回り込んでのステップでパンチ・ローの打ち合いが続く。疲れが出たか、イエロメンコが手による顔面殴打の反則。ラストは前に出たい上田と、左右に回ってフックのイエロメンコが双方一歩も引かず。判定はイエロメンコに1本上がるが規定に至らず、勝敗は試し割り枚数へ。
ここで4回戦を前に行われた手刀、正拳、ヒジ、足刀の4種目で行われた試割り合計枚数がアナウンスされ、イエロメンコが17枚に対し、上田は23枚。6枚という大差をつけ上田が優勝し、16年ぶりに日本人が世界王座を奪還した。
優勝した上田は「試合内容は不甲斐なかったですが、なんとしても日本が王座を取り戻すと有言実行できたので嬉しく思います。王座を取り戻すことが出来ましたが、これからが本番です。4年後の世界大会も2連覇を目指してがんばります」と感極まった様子でコメントした。
松井館長は上田の優勝について「(2日目の)序盤はすごく調子が良かったが、3日目に入って少し動きが鈍った。決勝戦は実質的には引き分け。(上田は)全体的に進歩はしているので、僅差でああいう形でも制することは出来た。まだまだ伸びしろがある」と上田の進歩を評価しながらも、稽古次第でもっと強くなれるはずだと語った。
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