【新極真会】世界大会で準優勝のヴァレリー「決勝戦は緑健児vs増田章のような技術が高い試合であるべき」
15日に東京体育館で開催された新極真会主催『第13回世界空手道選手権大会』で世界準優勝したヴァレリー・ディミトロフ(41=ブルガリア)。
ここまで高い技術で勝ち上がってきたヴァレリーだったが、決勝ではパワーファイターの入来建武が序盤から超接近戦でパンチとローキックを連打。ヴァレリーは自身の距離を作れずも反撃に転じたが、やや入来が勢いに勝り判定4-0で敗退。延長戦を見たかったところだが、試合後ヴァレリーは「決勝戦は華麗な組手で、見た人が空手をやりたいと思わせるような内容でなくては」と技を封じられた形となった決勝の内容には満足していない様子だった。
【フォト&動画】ヴァレリーvs入来の決勝、緑vs増田の決勝動画
入来は前回19年世界大会では5回戦でヴァレリーに判定負け。攻めてはいたが、ヴァレリーの巧さにうまくかわされていた。入来は試合後の囲み取材で「序盤に放ったローキックでヴァレリー選手が嫌な感じを出したので、様子を見すぎず、先手で攻めていこうと。ただがむしゃらに行ったのではなく、相手の反応を見ながらフェイントも意識したので良かったと思う」とチャンスを逃さず攻め続けたことを強調。今大会では下段回し蹴りの威力がさらに増しており、ヴァレリーもやや効いた様子が見られた。
負けたヴァレリーだが「負けはしましたけど、とくに落ち込んではなく、自分の試合で会場のみなさんが心に残ったと感じ取れたので、そこが一番嬉しかった」と語る。判定後は会場にはヴァレリーコールが鳴り止まなかった。
決勝の内容について聞かれると、ヴァレリーは「技術的にクリーンであるほうが空手をやってみたいと見た人が思う。例えば第5回の緑(代表)vs増田章は歴史に残る、とても技術が高い試合で空手を習いたいと思える。決勝戦は、技術的にクリーンで華麗な組手であるべき。華麗なテクニックが大事。塚本、緑、色んな方々の組手を見せ”よし習いたい”と思ってくれる人たちをどんどん増やしていきたい」と、自身が望む技の攻防に至らず、満足できなかったようだ。
引退については「可能性はある。一度戻ってゆっくり休み、家族や関係者に話し、今後どうしていくかを考えるので、引退の可能性はある。来週で42歳になる。大会に出場するのは若い人向けだなと思う」と語った。
かかとでのローキック「ヴァレリーキック」を一躍有名にした立役者。2003年に新極真会に名称変更した年の第8回世界大会から20年、世界大会で合計6度の最多出場記録を作った。世界ウェイト制大会では重量級で3度優勝した実績も。
次の世界大会となれば7回目で45~46歳。今回が最後の可能性が高いが、果たしてどうなるか。
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・(英語版)【SHINKYOKUSHINKAI】Valeri, runner-up in the World Championships: "The final should be a highly technical match like Kenji Midori vs. Akira Masuda.”
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