2020/10/18（日）UP
（最終更新：2020/10/18 12:39）

左フックを放つ黒田

▼第7試合　第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R
●多久田和馬（K-1 GYM横浜infinity）
判定0-3　※29-30、29-30、28-30
◯黒田斗真（K-1ジム心斎橋チームレパード）

　今大会から第6代Krushバンタム級王座決定トーナメントが開幕した。今大会で、一回戦の4試合を行い、勝者4人によって12月19日（土）に後楽園ホールで開催される『Krush.120』で準決勝・決勝となるワンデートーナメントを実施して、新王者が決まる。

　多久田はサウスポーから繰り出される左ストレートと、抜群のテクニックを武器に、K-1甲子園2018 -55kg王者としてアマチュアでも経験を積んだ。19年3月から3連勝を飾るが、今年の初戦となった3月の松本日向戦では、初のKO負けを喫した。悔しさをバネに今回のトーナメントでベルト獲得を狙う。

　対する黒田は、パワフルな左右のフックや距離の長い蹴り技を武器に、ここまで6戦して負けは1つのみ。昨年11月には、TETSUの弟である期待の若手である野田蒼に勝利し、20年7月には元バンタム級王者の晃貴と対戦、序盤からスピードで晃貴を圧倒するが、終盤に追い上がられて判定負け。今回が再起戦となる。

　1R、両者ともサウスポーに構えて左ローを蹴り合う。多久田が距離を取り、遠い距離からのパンチを狙っていくと、黒田はそれに合わせて左右のフックを豪快に当てる。焦らない多久田は左ミドル。

　2R、多久田は左ローを当てていくと、黒田が大技の回転蹴りを見舞う。うっすら笑みを浮かべる多久田は後ろ回し蹴りを放つ。

　3R、多久田は左ミドルを放った後に、ハイキックも蹴り込む。黒田は右ローを当てていきながら、カウンターの右フックや左ストレートを果敢に最後まで繰り出していった。判定で黒田が勝利、準決勝進出を決めた。

吉岡（左）の強烈なパンチが池田を捉える

▼第6試合　第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
◯吉岡ビギン（team ALL-WIN）
判定2-1　※30-29、29-30、30-29
●池田幸司（ReBORN経堂）

強烈な左ミドルが、池田のボディにぐさり

吉岡は、K-1スーパー・ライト級王者・安保の同門で期待の新鋭。Krush初参戦となった昨年11月の大阪大会では、連勝中で波に乗っていた蒼士と延長までの熱戦を繰り広げて判定勝利。さらに、前回は今年の3月に、元Krushバンタム級王者・晃貴と対戦し、4度のダウンを奪う圧勝を見せた。

　対する池田は、長身から繰り出されるパンチが魅力の選手で、身長170cmと吉岡よりも7cm上回る。K-1カレッジ2019 -55kg王者であり、右ストレートなどの伸びるパンチを持つ。

　1R、長身の池田対策なのか、吉岡は普段の右構えではなくサウスポーに構える。じりじり前進して左ミドル、左ハイをテンポよく蹴り技を放っていく。さらに、接近して左ストレートと放つ。池田も落ち着いて右ロー、ミドルを返していき、右ストレートを伸ばしていく。

　2R、吉岡はガードをしっかり固めて、前進し左右ボディフックを叩き込む。池田は、下がりながらもカウンターを狙い、右ストレートを当てる。吉岡は細かいフックからの左ハイとコンビネーションを見せる。池田は、相手の動きをよく見て的確に自身の右のパンチを随所で当てる。

　3R、吉岡は、右構えに戻して、入り込んで右ストレートを当てる。下がらない池田が、ローを放ち、右ストレートで前に出ると、吉岡は左フックを見舞う。池田が前蹴り、ミドルを繰り出す。池田は前進して右ヒザを放ち、パンチで立ち向かう。吉岡も左右のフックを顔面を狙って打つが、池田はしっかりガードする。判定が割れたものの、僅差の判定で吉岡が判定勝利。準決勝進出を決めた。