【海外ムエタイ】福田海斗、強豪チェップカートに再戦でリベンジ許す
『スックムエマンサナンムアン』
2023年7月18日(火)タイ・ランシットスタジアム
▼メインイベント第4試合127ポンド契約 3分5R
〇チェップカート・ポーポンサワン
判定3-0
●カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/キング・ムエ)
タイで活躍を続ける福田海斗(カイト・ウォーワンチャイ/キング・ムエ)が7月18日(火)のペッティンディー系興行「スックムエマンサナンムアン」メインイベントに出場。しかし、今年3月に一度勝利を挙げているチェップカート・ポーポンサワン(タイ)と4か月の期間をおいて再戦、3R終盤からリードを許しリベンジされ、痛い敗戦を喫した。
チェップカートは今年6月のラジャダムナンスタジアムでのペットニラン戦後、『ONE』への出場希望を表明し物議をかもしていた。そんなチェップカートの前に立ちはだかり存在感を示したいところであったが、チェップカートの徹底的に打ち合いを避ける戦法に手を焼き、判定負けとなってしまった。
試合前賭け率は10-9で福田がややリード。元々激闘派で名の通っているチェップカート、序盤から積極的に仕掛ける。細かいローから左ボディーアッパーや右ボディストレートを狙い撃ち。バチン!と音を立ててヒットするが、福田は効いたそぶりもなくもローを返す。
2Rに入ると今度は福田がプレッシャーをかけワンツーからヒジ、ローにつなぐ。またしてもボディーへのパンチ狙いのチェップカートに対しヒジのカウンター。このラウンド中盤以降、激しいヒジの打ち合い。徐々に後退するチェップカートは下がりながら左ヒザのカウンター。このラウンド終了時では5-4と依然として福田がリードを保った。
3Rに入るとお互い一気に前に出てパンチとヒジが飛び交う。そして組んでの膝の攻防が繰り広げられるが、レフェリーのブレイクがかかるタイミングではチェップカートがヒザを決める場面が目立つ。ここからチェップカートはヒザの狙い撃ちで福田のボディーにヒザを突き立てる。組んでも体勢をキープするのはチェップカート、このラウンド終了時で賭け率が逆転、福田が追いかける展開となった。
勝負の4R、すぐに距離を詰める福田に対しチェップカートは徹底的に左ヒザのカウンター、そして距離をとってすでに外す展開。福田も距離を詰めてもすぐにチェップカートに組み止められ良い体勢を作れず賭け率はどんどんチェップカートへ。
4R終了時で40-1とすでに勝負あり。最後まで必死にパンチで追いかけるも勝負しないチェップカートを捕えきれず試合終了。判定でチェップカートのリベンジを許す内容となってしまった。
うつむき加減でリングを降りる福田に対し、チェップカート陣営は大喜びでリング上の記念撮影。チェップカートのトレーナーを務める、往年の名選手ドークマイパー・ポーポンサワン(メジャースタジアム元ランカー)は「カイトはパンチが重いし、ヒジも鋭いからできるだけ打ち合わないように、カウンターの練習ばかりしてきたよ。うまく決まったって感じだね。多分、また再戦があると思うよ。ギャンブラーはカイトのこと好きだからね、また次も盛り上がるさ」とさらなる再戦に含みを持たせた。
チェップカート陣営の作戦にしてやられた福田であるが、プロモーターから8月にもすでにビッグマッチ出場要請があるという。タイを主戦場として活躍する福田は“ウォンカン・ムエ”(ムエタイ社会)に認められた日本人としてまだまだ期待値は高い。次戦のビッグマッチ出場の発表も気になるところだ。
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