2021/04/10（土）UP
（最終更新：2021/04/10 12:58）

RISE QUEENフライ級王座決定戦で、暫定王者・小林愛三に挑む田渕涼香（左）。右は兄の神太

　4月17日（土）に東京・後楽園ホールにて開催される『RISE148』のRISE QUEEN フライ級王座決定戦で、暫定王者の小林愛三（24＝NEXT LEVEL 渋谷/WPMF女子世界フライ級王者）と対戦する、田渕涼香（20=拳聖塾/第22回全日本少年少女空手道選手権大会高校生女子軽量級優勝）が公開練習を行った。

　田渕は3歳からフルコンタクト空手を始め、世界総極真や全日本極真連合会など全国レベルのジュニア大会で優勝を重ねてきた空手家。昨年12月に小林から大金星を挙げ、今年2月の『RISE ELDORADO 2021』で寺山日葵と対戦し、判定で敗れた。プロ戦績は4勝(3KO)1敗。今回の小林との再戦でベルト獲得を目指す。

軽快にシャドーを行う田渕

　公開練習のシャドーでは、軽快なステップからワンツー、左右のスイッチしながらの前蹴りを繰り出した田渕。その後、同大会でRISE初参戦を果たす兄の神太が持つミットに、ジャブ・ワンツー、右ローと切れ味鋭い打撃を放っていった。中でも、小林からダウンを奪った右のパンチは威力抜群だ。

　今年2月の横浜大会で女帝・寺山に敗戦を喫した田渕。プロ初黒星を喫して、敗因は「初めての大きな舞台で試合して感じたのはメンタルの弱さ。寺山選手は技術も上だったけど、覚悟の部分で負けていた。メンタルの弱さが全て出た」と認識。今回の試合では、その課題を改善し、王座戴冠を狙う。

　対戦する小林には、昨年12月に対戦して大金星を挙げている。改めて印象を聞かれると「（前回の）試合前からYouTubeに上がってる試合を見させていただいて、打たれ強さやパワーがあると思っていた。実際、試合してみてた以上にオーラが凄くて、圧力も強かった」と語る。

威力抜群の右のパンチをミットに打ち込む

　小林は公開練習で、田渕のパンチを”トンカチ”で殴られたようと語っていた。そのことについて聞かれると「特に自分では強いと思ってなくて、トンカチと言われたのは初めてなので、嬉しい部分もあります。トンカチという評価をいただけて嬉しいです。自分ではそんなにパンチ力があると思っていないので、トンカチなのかなと思います」という。

　今回はタイトルマッチのため、3分5Rの戦いとなる。それについては「空手は2分で試合して、多くても延長2分だけど、今回はタイトルマッチで5Rは未知の世界。いつも以上にたくさん試合出来るのは、自分がどこまで通用するのか、やれるのかは凄く楽しみにしているところです」と話す。

　前回は、田渕が右ストレートでダウンを奪取したため、小林もその技を警戒してくることも想定される。そのため「パンチを警戒してくると思うので、蹴り技をしっかり使っていこうかなと思います。空手ならではの多彩な蹴り技をしっかり使っていきたい。パワーでいくというよりかは、技術をしっかり使って倒すというのが理想のスタイル。しっかり練習を積んできているので、いい試合が見せられると思います」と蹴りの展開も想定する。

試合では「空手ならではの多彩な蹴り技をしっかり使っていきたい」という

　さらに、小林が田渕から「ダウンを取りたい」と語っていたことを聞かされると、「私も（同様の立場なら）そうですし、倒し返したいというのはあると思う。倒しにくるのは分かっている。でも、倒される気はないのでしっかり倒したいと思います」と返り討ちを誓う。

　現在は、空手とキックボクシングの二刀流に挑んでいる田渕は「空手もキックボクシングも良さがあるし、間合いが少し変わって来ます。空手では接近戦が多いが、キックボクシングでは接近戦より離れた間合いが多い。並行してやってる分、良さを両方感じることが出来るのでいいところです」と、2つの良さを掛け合わせた戦いを見せる構えを見せた。

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