2021/10/30（土）UP
（最終更新：2021/10/30 16:31）

難敵をKO撃破した松倉は「KNOCK OUTを体現できるのは僕だけ」とRIZIN参戦を改めてアピール

　10月29日（金）東京・後楽園ホールにて開催された『KNOCK OUT 2021 vol.5』。本大会の第8試合[KNOCK OUT-BLACK（ヒジ無し）ルール-76.0kg契約（3分3R・延長1R）]にて武来安（上州松井ジム）を2RKOに下した松倉信太郎（TRY HARD GYM）が30日一夜明け会見に臨んだ。

　階級上の他団体王者を迎えた松倉は、武来安へ的確な攻撃を次々とヒット。コーナーを背負った松倉に迫る武来安へ左フック一閃、タフな武来安を担架送りにする豪快KOで王者第一戦を勝利で飾った。

　劇的な一撃KOで勝利を飾った松倉。前夜の勝利を振り返ると「計量の時には感じませんでしたが、リング中央に集まったときに大きくなっていて面食らった部分もあった」と、武来安との階級の差を改めて実感。もらったパンチで頭が晴れ上がってたいい「勝つには倒すしかない。1Rに仕留めにいったけど、弱ったそぶりが無くて。僕も倒されるなと思った」と、見た目以上に紙一重の勝利だったという。

武来安に勝つには「倒すしかない」と覚悟を決めた松倉、見た目以上に薄氷の上の勝利だったという

　その武来安は、宮田充プロデューサーによれば救急車で病院に運ばれるも大きな問題はなく、23時には帰宅したとのこと。松倉の元へもSNSで「ありがとう」というメッセージがあったといい「対戦相手に気遣いができる凄い人。素晴らしい対戦相手と試合が出来た」と、改めて武来安との対戦に感謝を示した。

　試合後のリングではRIZINへの参戦をアピールした松倉。「僕が一番KNOCK OUTを体現できる」と、過去2戦2勝2KOのRIZIN実績を引っさげ、この大晦日にも参戦したいという意向を見せた。これを受けた宮田プロデューサーも「止めることはない」と積極的な支援の姿勢。王者として防衛戦やスーパーファイトへの参戦は希望しつつも、松倉の「KNOCK OUTを体現」という発言に「僕も乗らせて欲しい」と、RIZINにおけるKNOCK OUT王者初のKO勝利に強い期待を寄せた。

　本大会のメインイベントでは、後輩の龍聖がKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座を獲得。苦戦しての王座奪取となったことに「勝ち続けることは難しい。上手くいかない、きついっていう時を僕は負けて経験したけど、龍聖は勝って経験した。一時的に評価が下がっても長い目で見ればプラスしかない」と、長期的な視野では必要な経験だったとの考え。「これからは龍聖や若い選手達が担う時代の一ページになった」と、後輩が見せる今後の成長に大きな期待を寄せた。

漆黒のベルトを肩にかけた後輩・龍聖の苦戦も「一時的に評価が下がっても長い目でプラスしかない」と、その経験を高く評価した松倉

　一方、自身の姿勢については「色気が足りない。つまんない。普通」と酷評する。その発言の心を「とがればいい、というものではない」とトラッシュトークを展開するような姿勢ではないと説明。「KNOCK OUTをやっている会社さんやスポンサーさんは、一個のミスで終わる状況でいるのに、選手は負けても次の試合がある意外と甘い状況」と、自身も含め外から見るよりも危機感がないという考えを示す。

　その現状を踏まえて「チャンピオンは色だと思うので、中途半端に終わらずに振り切っていきたい」と、王者・松倉としてのスタイルの確立を目指す姿勢。「まだまだ物足りない部分もあると思いますけど、誰でもスタートはある。ここからは上がっていくだけ。もっと派手に輝いていく」と、新しい松倉の存在感を見せる強い意志を示した。

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