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【ボクシング】村田諒太がカネロvsチャーロ語る「正直言ってカネロは危ない」その理由とは

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2023/09/30(土)UP

カネロvsチャーロを村田諒太氏が語った(C)NAOKI FUKUDA/WOWOW

 10月1日(日・現地時間30日)ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて「4団体統一世界S・ミドル級タイトルマッチ」として、4団体統一世界S・ミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(33=メキシコ)と4団体統一世界S・ウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(33=アメリカ)が激突する。
 男子史上初となる、現4団体世界統一王者同士の対戦。その見どころを、2012年ロンドン五輪金メダリストで、プロでは世界ミドル級王座を2度獲得した村田諒太氏が語った。

【フォト】カネロとチャーロが鍛え上げたボディで計量パス!睨み合う動画も

 主要4団体の王座を統一した者同士の階級を超えたスーパーファイト。村田氏は「チャレンジャー側のチャーロにとって、特に価値のある試合だと思います。2階級上げるリスクを負ってアルバレスというスター選手と戦うわけですから。そこにロマンを感じますね」とコメント。

カネロ(左)vsチャーロ(右)男子史上初の現4団体統一王者同士が対戦する(AP/アフロ)

 続けて「正直言って、アルバレスはかなり危ないと思います。会見のときに並んだ写真を見ると思った以上に身長差がある(アルバレスは身長173㎝/リーチ179㎝、チャーロは183㎝/185㎝)。アルバレスは相手をロープに詰めて殴るときは強いけれど、今回はそんな展開にならないと思うんです。アルバレスが考えているほど甘くないんじゃないかな。対戦を受けて立ったということは、チャーロには相当の自信があると見るべきでしょうね」と勝負になれば、アルバレスの思い描くとおりにはいかないだろうと話す。

 15歳でプロデビューしたアルバレスは18年のキャリアを持ち、スーパー・ウェルター級からライト・ヘビー級までの4階級で世界王座を獲得してきた。23度の世界戦を含む戦績は63戦59勝(39KO)2敗2分。

 そのアルバレスの特徴を村田氏は「パンチ力があってフィジカルが強い。かつガードが堅実。プレッシャーをかけていって疲弊させ、相手の運動量が減ったところでビッグパンチを当てて倒す。自分のスタイルを確立していますね」と説明。

「ただ、ライト・ヘビー級に上げてスーパー・ミドル級に戻しているので、この5キロの増減は体への負担が大きいと思います。過去の例を見ても重量級で体重を下げて成功した例を見たことがない」と危惧もしている。

計量後のフェイスオフ、カネロ(左)とチャーロ(右)が顔を近づけ睨み合う(Getty)

 一方のチャーロは17歳でプロデビューし、16年間に37戦35勝(19KO)1敗1分の戦績を残している。11年からスーパー・ウェルター級の体重で戦っており、昨年5月には4団体の王座統一も果たした。

 村田氏は「スピードがあってパンチ力も技術もある選手。総合的に見て全盛期を迎えているんじゃないかな。一度負けている点もプラスに作用すると思うんですよ。プレッシャーをかけられる展開になると負けるんだと学んだはず」と分析。

 ただし、チャーロの負担も小さくないと指摘する。「やっぱり6キロの体重差はデカいですよね。でも、僕が思うにチャーロは無理してスーパー・ミドル級の体をつくらないんじゃないかと。身長とリーチのアドバンテージがあるので、それにスピードをキープして動ける状態をつくってリング中央で戦おうとするんじゃないかと思うんですよ」とチャーロの戦略を予想した。

 試合1週間前の時点で、英国最大ブックメーカーの1つ、ウィリアムヒルの単純勝敗オッズは7対2でアルバレス有利と出ているが、村田氏は「そういう数字が出ているかもしれないけれど、僕のなかではイーブンです。それぐらいチャーロにチャンスありと見ています」と同調しない。

2人の勝利パターンも予想した(C)NAOKI FUKUDA/WOWOW

 では、村田氏が考えるアルバレスの勝利パターン、チャーロの勝利パターンはどんなものなのだろうか。
 まずアルバレスは「プレッシャーをかけ、フィジカルの差を利用して体のどこでもいいからパンチを当て、相手が疲弊したところでビッグパンチを当てて倒す」。
 次いで、チャーロについては「大事なのは自分が下がらずに長い距離でボクシングをすることでしょうね。アルバレスを下がらせることができればベストです。それができればチャーロのスピードが生きてくると思います」とした。一方で「ただ、アルバレスは打たれ強いうえディフェンスもいいので、倒すのは難しいかな」とも語った。

 互いのカギになるパンチについては「アルバレスはフックとアッパー系のパンチ。ボディブローで(倒すための)ベースをつくり、最後は左フックか右ストレート。チャーロの場合は遠い距離から突き放すような左ジャブ。それと相手が入ってくるところに突き上げるアッパー系のパンチかな」と話す。

 どんな展開になるのか。「構図としてはパワー(アルバレス)対スピード(チャーロ)でしょうね。2階級の差があるけれど勝負は分かりませんよ。仮にアルバレスが勝つとしても圧勝にはならないと思います。楽しみです」と村田氏もワクワクしているようだ。

 このスーパーファイトは、10月1日(日)午前9時30分から、国内ではWOWOWおよびWOWOWオンデマンドのみで生中継され(※一部無料トライアル対象外)、村田氏はスペシャルゲストとして出演する。

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