2023/10/31（火）UP
（最終更新：2023/10/31 18:34）

鈴木千裕

　11月4日（土）アゼルバイジャンで開催される『RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan』のフェザー級タイトルマッチにて、王者ヴガール・ケラモフ（アゼルバイジャン/ORION FIGHT CLUB）に挑む鈴木千裕（クロスポイント吉祥寺）の密着動画が29日、RIZIN公式YouTubeで公開された。
　動画では、レスリング世界選手権銀メダリストの高谷惣亮から指導を受ける場面が映され、高谷が「だいぶレスリングの動きは理解出来たかなと。やってくれると思います」と太鼓判。鈴木本人も「右ストレート一本、これで決めます」とKO宣言した。

【フォト】ケラモフ戦でも見られるか！ピットブルをKOした右の一撃

　鈴木はキックとMMAの“二刀流”ファイター。RIZINで5連勝を挙げ、今年6月に当時の王者クレベル・コイケに挑戦するもクレベルが減量オーバーで王座剥奪。鈴木が勝った場合のみ公式戦となり戴冠することとなったが、1R一本負け。しかし7月、ベラトール王者のパトリシオ・ピットブルに右ストレートで衝撃KOを飾り、再びのタイトル挑戦となった。

　一方のケラモフは並外れたフィジカルと爆発力を武器に持つ。今年7月の『超RIZIN.2』では、朝倉未来と対戦。片足タックルに入ってから、圧倒的なレスリング力でコントロール。何もさせずに最後はリアネイキッドチョークで仕留め、新王者となった。今回の試合ではケラモフのレスリングにどれだけ鈴木が対応出来るかが鍵と言えるだろう。

　密着があったのは試合から17日前。その日のスケジュールは、階段ダッシュ、ボクシング練習、公開練習、キックのジムワーク、レスリング、クールダウンでランニングするという過酷なもの。それでも鈴木は「そんな甘く育ててないんで僕の体」と平然に答えてみせる。

今年7月のピットブル戦では衝撃KOを見せた

　ボクシングジムではミット打ちを行った鈴木。トレーナーは「点で当てるのが上手い、ちょっと小さいミットでやってるんですけど必ず真ん中を点で当ててくるんで、当て感がすごい。振り回しながらもしっかり当てていく技術が高いなと思いました」と鈴木の当て感を評価した。

　その後は、パラエストラ八王子でレスリングの練習。そこでは、14年のレスリング世界選手権銀メダリスト、12年のロンドン五輪、16年のリオ五輪で日本代表にも選出された高谷惣亮から指導を受ける。
　高谷は「もう1ヶ月ちょい一緒にやっているんですけど、だいぶレスリングの動きは理解出来たかなと。僕は本当に勝たせるつもりで、じゃないとわざわざ見たりしないんで。やってくれると思いますよ、それだけの気概があります」と期待を込める。

　ケラモフのタックルについて高谷は「やっぱ上手ですよ、片足タックルのタイミングとか。ですけど、レスリングのすごいレベルが高いとこではないので、そこはやりようあるなと。レスリングスキルは（鈴木選手）ほとんど身につけてると思うんで、ここだけに留まらずどんどん上を目指して欲しいですね」とケラモフのレスリング力にも十分対応出来るという。

　そして試合へ向け鈴木は「稲妻をブチ落としてやります。日本舐めんなよってそんな感じですね。KOです、右ストレート一本、これで決めます」とKO宣言した。

　視聴者からは「全てこれに懸けてるという信念で邪念なくやってる感じが好き」「とんでもない練習量、ケラモフ戦絶対勝ってほしい！」「まっすぐでキラキラしてて一番好きな格闘家です。絶対チャンピオンになってくれ」と応援の声が多く寄せられていた。

　本日31日、鈴木千裕オフィシャルチームのSNSで「決戦の地アゼルバイジャンへ飛び立ちます」と報告している。ひたむきに練習に励む鈴木だが、王者ケラモフを相手に宣言通り右ストレートで試合を決する事が出来るのか。レスリングの攻防にも注目だ。

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