2020/08/16（日）UP
（最終更新：2020/08/16 11:47）

強烈な右ミドルをたたき込む山際（C）K-1

　8月29日(土)東京・後楽園ホールにて開催される『Krush.116』で、木村“フィリップ”ミノルが返上したベルトを争う［第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント］に出場する、元Bigbangウェルター級王者・山際和希（31＝谷山ジム）が公開練習を行った。

　山際は、出場が決まっていた加藤虎於奈（24＝TEAM TOP ZEROS）の怪我による欠場を受けて、参戦が決まり、準決勝（4人制のため準決勝スタート）で松岡力（26＝K-1ジム五反田チームキングス）と対戦することとなった。

「オファーを受けた時は少し迷いましたが、チャンスだと思って受けました。準決勝の相手が松岡選手で、決勝には近藤魁成選手が勝ち上がってくると思っていて、僕はその2人に負けている（※松岡とは2018年4月、魁成とは2020年3月に対戦して敗れている）。2人にリベンジできる＆Krushのベルトが手に入るということで出場を決めました」と参戦の決意を固めた経緯を語る。

ボクシング強化に取り組んでいるという、山際のミット打ち(C)K-1

　山際は、3月28日のKrushで、同トーナメントに出場する近藤魁成に敗れて以来の参戦になる。負けた後も4月1日から練習をすぐに再開し、「基礎に立ち返って練習を続けていました。またボクシングジムにも通っていて、トレーナーの方に指導していただく時間が増えて、色んなことを質問して、パンチの技術を磨いてきました」というように、新たな技術を取り入れている。

　ミドルキックをはじめとする蹴りで試合を組み立てることが多い山際だが、自身でも「蹴りには自信がある一方、パンチが不十分という自覚があるし、逆にそこを伸ばせばトップにいける手応えがあります」との課題点が見えている。

強烈な左ミドルを放つ(C)K-1

　ボクシングジムに通うことで、「相手のパンチがだいぶ見えるようになってガードが上手くなりました。またパンチが見えるようになった分、今まで以上に踏み込んで蹴りが出せたり、相手のパンチに蹴りを合わせたりすることが出来るようになりました」とパンチ強化で、自身の持ち味である蹴り技がより活かせるようになってきているという。

　リベンジを狙う松岡と再戦するにあたり、前回の試合について「1Rは距離を取って蹴り合いになったんですけど、その時にイケると思った。そうしたら松岡選手が2Rから戦い方を変えて、そこでペースを取られてしまった」と敗因も分析済みだ。

元王者・牧平に右ミドルを見舞う山際。接戦の末に勝利した（16年7月）

　また決勝戦では、1度敗戦を喫している近藤との再戦を見据える中で、「ここを変えれば勝てるという自信があったのでオファーを受けました。近藤選手の思う通りにはさせないぞと思います」とリベンジでのトーナメント制覇を誓う。

　2013年からKrushに参戦している山際だが、直接Krushのタイトルに絡む試合は今回が初めてとなる。過去には「『ここで勝ったら』とベルトに絡みそうな試合もあった。そういう試合で結果を出せなくて、何度かやらかしてきた」と苦笑いも浮かべる。また山際はK-1、Bigbangも含めると野杁正明を除く歴代Krushウェルター級王者たち（久保優太、牧平圭太、渡部太基、塚越仁志、木村“フィリップ”ミノル）と拳を交え、渡部と牧平には勝利し、久保と引き分けた実績もある。