2021/05/07（金）UP
（最終更新：2021/05/12 20:55）

パトリッキーがムサエフとの激闘以来、1年半ぶりに試合に参戦する

　総合格闘技（MMA）の世界メジャー団体の一つ、ベラトールは5月8日（土・日本時間）に「BELLATOR 258」（米・コネチカット州モヒガン・サン・アリーナ）を開催する。

　今大会はバンタム級王者フアン・アーチュレッタ（米国）、UFCライトヘビー強豪アンソニー・ジョンソン（米国）らスター選手が登場。
　注目は世界ライト級2位のパトリッキー・”ピットブル”・フレイレ（35=ブラジル）の参戦だ。19年12月のRIZINライト級トーナメント決勝でトフィック・ムサエフと死闘を繰り広げ敗戦、右手を骨折し今回が約1年半ぶりの試合となる。パトリッキーの相手はピーター・クアリー（32=アイルランド）。戦績は12勝（2KO）2敗でコナー・マクレガーと同じSBGアイルランド所属する。身長は180cmとパトリッキーより7cm高いが戦績からパトリッキーが有利だ。

ベラトールが“キムラロック”による一本勝ち試合の衝撃映像集を公開（ベラトール公式YouTube映像サムネイルより）

　この注目の試合前にBellator は試合を盛り上げるべく公式YouTubeチャンネルで「TOP KIMURA Finishes」と題し、“キムラロック”による一本勝ち試合の衝撃映像集を公開した。パトリッキーの参戦を記念したのかどうか、パトリッキーが12年のロイド・ウッダードとの激戦の末、２Rでキムラロックを極められた映像が紹介されている。

　キムラロックとは両腕で相手の一本の腕を曲げながら体の裏側に絞り上げる代表的な関節技の一つ。柔道でいう“腕絡み”でチキンウィング・アームロック、ダブルリスト・アームロックとも呼ばれる。極めた相手の肩関節及び靭帯にまでダメージを与える危険な技だ。
　パトリッキーの戦績の中で唯一の一本負けがこのキムラロックだ。23勝（15KO）の高KO率のパトリッキー、相手もストライカーなだけにキムラロックで負けることはないと思うが十分に注意したいところだ。

　このキムラロック集は11試合を収録。パトリッキーは２試合目に登場する。その注目シーンをピックアップすると次の３試合目2015年7月のに行われた女子ケーライン・メデイロス（ブラジル）vsサラ・ペイヤント（米国）戦。

　“ブルーのモヒカン髪”と奇抜なヘアスタイルのメデイロスが1R中盤、ハーフのポジションからペイヤントの左腕を捉え、キムラロックの体勢。極められまいとするが、腕を体の裏側に大きく絞り挙げられたペイヤントが苦悶の表情でマットを叩き、タップアウト！1R3分24秒の勝利に、メデイロスが咆哮しながら喜びを爆発させた。

　また、１０試合目には2012年の「Bellator 70」で行われたヘビー級タイトルマッチのド迫力のキムラロック、王者コール・コンラッド（米国）vsエリック・プリンドル（米国）。レスリング・フリースタイルの大学オールアメリカンで4度選出されたレスリングエリートのコンラッド。120kgの巨体でプリンドルを上から押さえ込むと、万力のパワーでプリンドルの左腕を絞り上げる。
　必死に抵抗するプリンドルだが、最後は激痛で声を上げながらタップアウト。コンラッドがわずか60秒で勝負を決めた。コンラッドはこの試合を最後に、9戦無敗のまま試合枯れを理由に引退した。

　5月8日（土・日本時間）の「BELLATOR 258」では、果たして、本大会で驚きのキムラロック一本勝ちは誕生するのか。

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