2021/07/03（土）UP
（最終更新：2021/07/03 23:31）

公開練習で得意のパンチを披露する不可思(C)K-1

　7月17日（土）福岡国際センターで開催される『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN～K-1ライト級タイトルマッチ～』の第1試合［スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R］で田村陽典（36＝PURGE TOKYO）と対戦する不可思（30＝クロスポイント吉祥寺）が所属ジムにて、公開練習を行なった。

　59戦目にして初めて生まれ故郷である福岡で試合に臨む不可思は、昨年11月にK-1福岡大会が初開催された時も出たいと思っていたという。「大分で試合をしたことはあったのですが、僕の親父が福岡の人間で、福岡にはおじいちゃんや親戚がいるんですよ。一回おじいちゃんに試合を見せたいと思っていて、冥土の土産じゃないですけど、間に合ってよかったです（笑）」と福岡で試合をすることは長年の夢だったと話す。

今年3月の山崎秀晃戦では打ち合った結果70秒でダウン、KO負けを喫した不可思（左）

　前戦となった今年3月『K’FESTA.4 Day.1』での山崎秀晃戦では、打ち合いに行った結果、1R1分10秒でKO負けを喫した。「試合に向けてやってきたことや作戦があったんですけど、いざ試合本番になったら楽しくなって作戦を無視して全然違うことをしてしまった。試合後は周りから『盛り上がった』と言われましたが、負けたという結果しか残らない。結果が全てではないですけど、結果を出していかないといけないと山崎戦で考えさせられました」と作戦無視で打ち合ったことを反省している。

「蹴りの感覚もいい」という不可思(C)K-1

　その上で「まずは最低限、トップどころに勝つためにはハートが熱くても冷静に作戦をやれるような頭がないと勝っていけない。それがよく分かったので、次からは熱い試合を見せつつ、頭は冷静にやるべきことをやっていきたい。熱い試合をしても結果を出さないと意味がない、何も残らないと思ったので、しっかり結果を出していくことが今のテーマです」と意気込む。

　今回の対戦相手・田村は打ち合いを好み、不可思と打ち合いたいと宣言しているが「冷静に相手を見て、そこで打ち合いをするべき状況だと判断したら、打ち合いに行きます。今まではそういうことがなく、打ち合いに行きたいから行っていた感覚でした。楽しむところは楽しんで、やるべきことはやって倒す」と続ける。

キレのあるミドルキックを見せた(C)K-1

　これまで様々な団体でタイトルを獲得し、58戦のキャリアを誇る不可思にとって、タイトル獲得歴がなく23戦の戦績の田村との一戦は、勝って当たり前と思われる試合だ。「負けた時に失うものが大きいので、そういう怖さはありますが、それを考えてもしょうがない。油断が生まれても何もいいことはないので、相手がどういう選手だろうと自分がやるべきことを冷静にやる。それができれば勝てると思います。相手のキャリアは考えていない」と“冷静に打ち合って倒す”ことを己に課している。

　弱点だったディフェンス面も、今はしっかり考えながら動くことを意識しており「かなり良い形に仕上がってきています」と自信。この日の公開練習では得意のパンチだけでなく、キレのある左右のミドルを披露し「蹴りの感覚もいいので、蹴りも良くなっています」と好調ぶりを見せた。