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【BOM】17歳・名高がラジャダムナン王座奪取、日本人7人目の快挙

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2018/12/10(月)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

左ストレートを放つ名高(左)。ハーキュリ(右)を完全攻略した

BOMプロモーション
「BOM XX The Battle Of Muay Thai 20」
2018年12月9日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール

▼BOUT04 ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級タイトルマッチ 3分5R
●ハーキュリ・ペッシーム(タイ/王者)
判定0-3 ※三者とも47-49
〇名高・エイワスポーツジム(17=エイワスポーツジム/同級8位・挑戦者)
※名高が新王座に就く。

※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら

 名高がムエタイ世界最高峰の殿堂ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王座に挑戦した。

 名高は小学生時代からアマチュアジュニア大会で17冠王という”天才ムエタイ少年”。プロ転向後は、2017年4月にWMC世界ピン級王座、今年4月には日本人4人目の快挙となるWBCムエタイ世界タイトル(ミニフライ級)を獲得。さらに9月にはIBFムエタイ世界ミニフライ級王座もKOで獲得し、日本人初のIBFムエタイ世界王者となった。

 王者ハーキュリはムエタイの2大殿堂ラジャダムナンとルンピニー両スタジアムの統一王者(ルンピニー王座は1週間前に返上)。身長173㎝とミニフライ級(-47.62kg)では規格外の身長を持つ。その長身を利した首相撲からのヒザ蹴りを得意とする。

 1R、サウスポーの名高は左ストレートとローで様子を見る。相手のミドルをしっかりとかわし、長身選手に対しての常とう手段であるボディへのパンチを狙っていく。

 2R、ハーキュリの蹴りをキャッチし、軸足払いで鮮やかに転倒させる名高。そして右へ回り込みながらパンチを打ち、左ボディストレートをヒットさせていく。ハーキュリの縦ヒジは間一髪かわしてパンチを打っていく。ハーキュリが組み付こうと前へ出てくると、名高はすかさず回り込んでパンチをまとめ打ち。組まれても自分のヒザを上げて相手に押し付け、相手のヒザ蹴りを防ぐ。

5R中盤で負けを悟ったハーキュリは戦意喪失、名高とグローブを合わせる

 3Rも蹴り足をキャッチして軸足払いで転倒させる名高。このラウンドも名高は組もうと前進してくるハーキュリに左ボディストレート、さらに前進してくると回り込んでのパンチのまとめ打ち、組まれても自分のヒザを上げて相手のヒザ蹴りを防ぐ、ハーキュリの縦ヒジはかわす、と完璧にハーキュリの持ち味を殺す。

 4Rもハーキュリは必死に組もうと前へ出てくるが名高に回り込まれる。名高は同じ作戦を遂行し、左ストレートを顔面にも突き刺し、前蹴りでハーキュリを吹っ飛ばす。

リング内をグルグルと旋回するムエタイ独特の習わし。勝利を確信している名高は手を上げる

 5R、ハーキュリはやはり組みに行き、縦ヒジを狙う。必死のハーキュリはジャンプして組み付くが吉成にヒザ蹴りを防がれて万事休す。1分半を過ぎると諦め、勝利を確信した吉成もリング内をグルグルと旋回する(負けを悟った選手を勝っている選手もそれ以上は攻めないというムエタイ独特の習わし)。

 そして試合終了のゴングが鳴ると、吉成はマットを叩いて喜ぶ。判定3-0で勝利し、史上最年少で日本人として7人目のラジャダムナン王座に就いた。ムエタイで最も層が厚いとされ、“神の階級”と呼ばれるフェザー級以下の軽量級では史上初の快挙だ(これまでの日本人最軽量級王者はライト級)。

17歳にしてムエタイの世界最高峰ラジャダムナンのベルトを巻いた名高。日本人では7人目の快挙

 ベルトを巻いた名高は「ジュニアの頃からの夢だったラジャダムナンのベルトを巻くことが出来て本当に嬉しいです。皆さん本当にありがとうございます。ラジャダムナンで何回か負けて自分には無理かなと思って諦めかけたこともあったんですが、一生懸命練習した結果、この勝利につながったのだと思います。そして、このチャンスを与えてくださった中川会長、ジムのみんな、応援してくれた皆さん、ありがとうございます。来年も新たな目標に向かってこれからも頑張っていきます」と、マイクで語った。

 名高の師匠・中川夏生エイワスポーツジム会長は「左右ボディブローの練習をずっとやっていたんです。それでスタミナを削っていくという作戦通りでした。名高も凄くいい感触で左ボディが当たったと言っていたので、それでスタミナがなくなったのだと思います。3Rで向こうが首相撲に来た時に、首を取らせなかったので“勝った、大丈夫だ”と思いました。左の縦ヒジだけは怖かったんですが、あとは大丈夫でした。

 相手が前に出てきた時に後ろに下がると印象点がマイナスになるんですが、回り込むのはラジャのジャッジには印象点がいいと聞いていたのでやらせました。あと首を相手がつかんだ時に、名高も間にヒザを入れているのでマイナスポイントにならないんです。抱きついてサバ折りみたいにしてしまうとあまりよくないし、首相撲で頭を下げられるとポイントが大きく動きます。向こうも頭を下げようとしていたんですが名高は下げませんでした。

 正直なところ僕は49-48だと思っていました。でもジャッジは49-47だった。最終Rにダウンを取られたりヒジで切られたりしたら負ける、ポイントを取られたらドローになると思っていたんですが、向こうが先に諦めてくれたのでよかったです」と勝利のポイントを明かした。

※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら

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