2021/09/08（水）UP
（最終更新：2021/09/08 21:27）

約4オンスのOFGで攻める山口

　9月23日（木・祝）横浜・ぴあアリーナMMにて開催される『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 YOKOHAMA』。オープンフィンガーグローブ（以下OFG）マッチで、稲石竜弥（TeamOJ）と対戦する山口裕人（山口道場）の試合前インタビューが行われた。

　山口はOFGマッチ2戦目で、5月大会では松本芳道とOFGマッチで対戦しドロー（※RISE特別ルールのため判定なし／今大会よりOFGマッチは判定決着ありに変更）。勝っても負けてもKOの激闘派で、KNOCK OUT、シュートボクシング、ホーストカップなど様々な団体で迫力の試合を展開してきた。
　対して相手の稲石は、変則的な攻撃を武器に相手を翻弄するトリッキーファイターとして知られる。

　山口は稲石について「何でこの人なんやろ、試合あんまおもんないじゃないですか、正直。もっとおもろい人が選ばれるんかなと思ってたんですよ」とOFGマッチには役不足ではないかとの印象を受けたと言う。

豪腕で1RKO勝利する山口

　稲石のスタイルは、焦らして対戦相手をいら立たせ、相手がカッときたところでカウンターを効かせる”のらりくらり戦法”だ。今回の戦略について山口は「攻略法みたいのないっすもんね、だからもう今回は自分の戦い方で行きますよ」と笑う。「動きが変なんで、対策しとってもその動きせえへん可能性あるし、あの人やったら。だからあんません方がいいんかなって思って」と”曲者”相手に策は弄さない。

　稲石得意の”変態殺法”には「行くしかないですもんね。今パンチも蹴りもどっちもやってるし、両方いい感じなんで、まあ、その場で決める感じですね。戦ってるときに」と野生の本能で突き進む。

　稲石は現在までKO負けをしていないが、山口は「ずっと練習してるんで多分めっちゃ強いっすよ、僕。めちゃくちゃ自信あるから、すぐに終わるんちゃうかなって。あの人ダウンもあんましてないんかな。でも、そういう奴を倒したろかなって思ってます」と稲石に初のKO負けを味わわせる。

■OFGの打ち方のコツ、意外な利点も

OFG着用でスパーを行う山口（左）＝前戦の公開練習

　最近はOFGでの練習しかしていないという山口は「打ち方も距離もだいぶわかってきた。距離っすかね、やっぱり」と、コツを掴んだようだ。「マスでは危ないので思い切り打てないけど、ミットではだいぶ強く打てるようになりました。めっちゃ手を怪我するっすもんね。今も皮めくれまくってますもん、血出て」とOFG用の拳に進化しているようだ。
　もっとも「全力で打ったらアカンような気がするんすよね、当たらへんでしょ多分。だからちょっと力を抜いてというか、半分くらいで打って当たるようにしたいなって思ってます」と脱力の妙があるとのこと。

　OFGのスペシャリストには「まだなってないんで、なれるように頑張ります」と謙虚な山口。OFGマッチ自体については「なくなる可能性もあるじゃないですか。僕だけでなく、出る人皆がもっと盛り上げて、まずOFGの試合がなくならんように。で、そっからオープンフィンガーだけの大会とか開かれたら最高っすよね」とOFG文化を作っていきたいと語る。
　個人的にOFGの一番の良さは「インターバル中に自分で水飲めるってやつ」と笑う。「あれはかっこいいっすよ、休憩中って人に飲まされるから、どんだけ入れんねんとか少ないとかあるじゃないっすか」と思わぬ所での利便性もあるようだ。