2020/12/21（月）UP
（最終更新：2020/12/24 00:19）

42歳を迎える藤原あらしがユウ・ウォーワンチャイを完封

KROSS×OVER実行委員会
『株式会社秀拓 presents KROSS×OVER 10』
2020年12月20日（日）東京・新宿FACE

【第2部】
▼メインイベント（第10試合）株式会社秀拓 presents KROSS×OVER最強決定ムエタイバンタム級トーナメント決勝戦 3分5R→ワンマッチ
○藤原あらし（バンゲリングベイ・スピリット/元WPMF世界スーパーバンタム級王者、他5冠）
判定3-0　※三者とも50-47
●ユウ・ウォーワンチャイ（ウォーワンチャイプロモーション/UKF世界スーパーバンタム級王者）

※ユウが体重オーバーした為、藤原の優勝となり、通常のワンマッチとして行う
※ユウは減点1からの試合開始
※藤原あらしが8オンス、ユウが10オンスのグローブハンデあり

※この試合の速報動画（ノーカット）はこちら

ユウが見せた起死回生のヒジ

　この一戦は10月大会で1回戦が行われた『株式会社秀拓 presents KROSS×OVER最強決定ムエタイバンタム級トーナメント』の決勝として行われる予定だったが、ユウ･ウォーワンチャイ（ウォーワンチャイプロモーション）選手が900gオーバーとなった為、本トーナメントは藤原あらしが優勝となった。

　藤原は41歳にしてキャリア80戦を超える大ベテラン。ルンピニー王座への挑戦経験に加え、WPMF世界スーパーバンタム級を含む六冠を手にした輝かしい実績を誇る。1回戦ではTENKAICHIバンタム級王者・宮坂桂介と対戦。長身からの首相撲に苦しめられるも、右ヒジ一撃でカットを奪い、TKO勝利。ベテランの技を見せた。

　ユウ・ウォーワンチャイは中学生のころからタイを主戦場として戦ってきた筋金入りの和製ムエタイ。本名（大田原友亮）名義の試合も含めると、数えるキャリアはすでに70戦を超えている。1回戦では緊急参戦のMMAファイター・山口隆弥を1Rに3度倒す快勝を見せた。

　1Rは両者ともムエタイらしくゆったりとした試合運び。ユウが強い前蹴り、サイドキックで藤原を突き放し、藤原はサウスポーから左ミドルで距離を詰める。

　2Rに入ると藤原がジリジリとプレッシャー。左ミドルから左右フックで前進。飛び込んで右フックをユウのテンプルにたたき込む。リーチに勝るユウは左ジャブで藤原を突き放し、前蹴りで転倒させるも藤原の圧力は変わらない。

　3Rに入ると藤原が組みを仕掛け始める。ユウの下から押し上げるように組む藤原は左右ヒザからこかし。ユウは減量苦で苦しいのか、目に見えて手数が減る。4Rはさらに藤原がプレッシャーを強め、ユウをコーナーに押し込みパンチ連打を見せるシーンも。ラウンド終盤には組みからのヒジでユウの眉間からカットを奪う。

22日に42歳を迎える藤原は「あと50戦くらいがんばっちゃおうかな」と爆弾発言

　最終ラウンドにはユウが起死回生を狙ったか、大きくヒジを振るう。藤原は左ミドルからパンチ、首相撲からこかしのパターンでユウに反撃を許さず、ラウンド終了直前には至近距離でヒジを強打。最後までユウにペースを渡さないままアグレッシブに試合を展開した藤原が全ジャッジ3ポイント差をつける完勝でユウを撃破した。

　試合後にマイクを握った藤原は「僕は今月22日で42歳になるんですけど、子供も含めて一生懸命がんばります」とコメント。そして「僕の姿を見せるため、そうですね、あと50戦くらいがんばっちゃおうかな」と、衝撃の宣言。最後に「これからもKROSS×OVERでがんばるので、応援お願いします」とまとめ、2020年最終戦を締めくくった。

※この試合の速報動画（ノーカット）はこちら