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【空手】植草歩の竹刀などパワハラ問題、師・香川政夫が強化委員長を解任

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2021/04/09(金)UP

香川政夫師範(左)と植草歩=17年全日本選手権にて

 空手の組手女子61kg超級で東京五輪代表に確定している植草歩(28=JAL)が、全日本空手道連盟(全空連)の香川政夫強化委員長に対し、パワーハラスメントを訴えている問題で、全空連は9日、理事会を開催し、香川氏の選手強化委員長の解任と全空連理事の辞任を決議した。9日午後、全空連が発表した。

 3月31日の全空連の倫理委員会では、双方から聞き取り調査を行った上で「1月27日の帝京大学内の練習において、帝京大学師範香川政夫氏が竹刀を用いた練習を行い、植草歩選手が目を負傷したということが事実関係として認められました。本連盟倫理委員会としては、竹刀を用いた練習は大変危険であり、どの練習においても全く認められるものではありません。引き続き該当事項について調査してまいります」としていた。

 本日9日、全空連の公式ホームページでは「更に4月5日に行われた倫理委員会で処分内容を示した通知書と理由書を香川政夫氏に郵送し、弁明の機会を与えました。
 4月7日午後同氏より当連盟宛てに選手強化委員長並びに全空連理事の辞職願いが到着しました。
 以上の経緯から、本日(4月9日)当連盟は当初予定通り緊急理事会を開催し、同氏の処分を決議したものです」と発表された。

 パワハラと、竹刀稽古の内容については、植草が3月28日にアップしたブログによると、竹刀稽古は2020年12月20日頃から開始され、練習の最後の15分間に行われていた。香川氏が、選手に対して竹刀を突きや蹴りに見立て、振り回す、突くなどで攻撃。選手はこれを受け、かわしながら反撃するというもの。
 選手は面などの防具をつけることを許されず、これまで目を打撲した植草以外に練習に参加した数人も目に怪我を負ったと記される。怪我について香川氏からは怪我を心配する一言も無かったという。

 その他、植草が強化合宿の参加を拒否されたり、竹刀の怪我だけでなく、昨年9月頃より香川氏から「練習環境のこと、大学院進学のこと、その他プライベートや自活の為の仕事のことなどで、自立心・自尊心を傷つけられたり、大声で怒鳴られたりすることが多くなりました」と綴られていることから、師との互いの信頼関係が大きく崩れたことも、この訴えに至ったものと思われる。

 全空連会長の笹川尭氏は9日の理事会で「選手強化委員長と現場の指導者が同一人物であるということが、権力、権威の集中となり、風通しが悪く、問題提起のしにくい構図になっていたと思う。このようなことが起きないよう、強化委員会の規定を変え強化委員長と、指導者が同一人物ではない体制に整える。具体的な内容は5月の理事会にて決定する」とした。
 また、全空連の選手強化委員長の香川政夫氏が竹刀を指導で使ったことに対しては「決して認められることではない、空手の練習に剣道の練習道具である竹刀等を用いることは禁止と決定した。競技団体として競技者への安全面の配慮が不足していたことを心から反省する」と深く頭を下げた。今後は更に安全面を重視し、倫理委員会も充実させながら対応していくとも語られた。

 植草の弁護士は境田正樹氏。11年に施行されたスポーツ基本法の制定をはじめ、多くのスポーツ団体のガバナンス強化、改善に携わる。これまで日本フェンシング協会や日本バスケットボール協会などの再建を担当。話題となったテコンドーの金平会長の辞任時の検証委員長も務めた。一度、植草側は香川氏を傷害容疑で刑事告訴しようとまで動いたが取り下げている。

 一方、香川氏は故意に目をついたことは無いとしたが、自ら全ての全空連の職を辞すると届け出、本日決議された。

▶︎次ページは(動画)全空連会長 笹川尭氏の今回の謝罪と今後について

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