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”顔面・金的あり”剛柔流の吉田開威が”見えない”突きとMMA技術で優勝、極真猛者、ムエタイ王者ら下す【極真護身 全日本】

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2022/05/01(日)UP

決勝で剛柔流の吉田開威が極真の山本雅樹に飛び込んでの左逆突きを入れポイント先取、優勝を果たした

準々決勝、吉田はムエタイのIMCインターコンチネンタル王者プライチュンポンに練習してきた追い突きでポイントを先取し勝利

 痛くないグローブと金的カップで顔面突きと急所攻撃を可能にした『第1回・極真護身空手道選手権大会』が4月29日、代々木第2体育館で開催された。
 全国から44名がエントリー。オープントーナメントだけあって極真空手をはじめ、プロキックボクシング王者や元ムエタイ世界王者、伝統派空手などから強豪が集結した。
 1回戦から100kgオーバーの空手強豪選手が金的蹴りを被弾し一本負けするなど、”小よく大を制す”試合で盛り上がる中、優勝したのは68kgの軽量級選手で剛柔流の吉田開威(剛柔流朋武館)だった。

【動画】”見えない突き”この大会の決勝の映像、山本が準々決勝で豪快KO勝ちする瞬間

山本は吉田に投げを仕掛けたが、ポイントの突きまで入れさせなかった

 決勝の相手は昨年6月に開催された、この大会の第1回プレ全日本大会の王者で新極真世界大会にも出場した95kgの重量選手・山本雅樹(ビクトリーカラテスクール)。剛柔流vs極真の対決となった。
 吉田は、その山本に遠間からのノーモーションの飛び込み突きを決めポイント先取、山本は逆転を狙いその後アグレッシブに攻めたが得点ならず、吉田が記念すべき第1回王者に輝いた。

 吉田は現在22歳。防具空手大会『19年全日本硬式空手選手権』中量級2位、柔術も学びアマチュアのMMA大会(パンクラスなど)に参戦し実績を重ねる。準々決勝では優勝候補のムエタイのIMCインターコンチネンタル王者プライチュンポン・ソーシーソムポン(GTジム)と対戦。相手のローキックに合わせ、右の追い突きで1ポイント先取し大金星の勝利。準決勝でも極真KWU世界大会-80kg準優勝での宮原穣に上段突きをヒットさせポイント先取。宮原はパワーで押し、金的蹴りを決めようとするが浅く、吉田が決勝に進んだ。

山本は準々決勝、右フックで極真(松井派)世界大会代表の福田に豪快なKO勝利を決めた

 決勝の相手となった山本雅樹は、準々決勝で極真(松井派)の全日本ウェイト制中量級3位で世界代表にもなった福田高広と極真同士の対戦となる。福田はムエタイ WMC日本王者の原一仁を下して勝ち上がってきた。
 試合は終盤に福田の蹴りに合わせ山本が右フックのカウンターを入れ豪快なKO勝ち。極真対決を制した。
 準決勝の相手は優勝した吉田の兄で、正道会館『CENTRAL JAPAN CUP』の顔面ありルール(フルコンプラス)重量級で優勝した吉田理玖。山本は吉田の鋭い連打を体を沈めてかわし、打ち終わりに体を起こしながら右フックで1ポイント奪取、判定で勝利し決勝に進んだ。

 決勝戦、山本は弟子の宮原をこの吉田に破られ、吉田は兄の理玖を山本に破られている。互いに代理戦争となった。

決勝戦、序盤は互いに遠間から見合う展開

 両者距離をとり様子を見るが、山本が突然ハイキック、しかし当たりは浅い。再び互いに見合うと今度は様子を見ながら突然吉田が飛び込みの逆突き。山本の顔面にクリーンヒットしポイント1を先取。以降、山本は95kgの体格を生かし、68kgの吉田に組みついては投げ、倒れた瞬間に突きを決めてポイントを奪おうとするも吉田は下から蹴り上げるなど突きを入れさせない。また、組み付かれても思うように投げさせず、そこはMMA経験が生かされているようだった。後半の山本の圧力をしのぎ、ポイントを与えず勝利した吉田。優勝賞金(武道奨学金)として50万、準優勝40万、3位30万、4位20万が与えられた。

右から優勝した吉田、2位の山本、3位の宮原、4位の吉田(兄)

 優勝した吉田は「硬式空手のポイントの取り方の応用と、ノーモーションの追い突きも練習してきた。次の第2回大会も狙っていきたい」と語った。

 負けた山本は「決勝戦の突きは見えなかった」と語る。山本も空手の他に定期的にMMAの練習も取り入れ練習を重ねたという。今回の作戦として相手のパンチを体を沈めてかわしパンチ、または組みつきからの投げの作戦で勝ち上がった。護身空手のルールは投げに対する対策も必要で、寝技以外のMMAの技術のある選手が勝ち上がりやすい。空手は本来、打撃も組技もある護身術。まさに吉田や山本のようなMMAに対応した空手家が本来の空手の姿といっていいだろう。

主催の浜井識安会長は閉会式で「居合い抜きのような戦いが繰り広げられて良かった」と参加選手を評価

 主催の浜井識安会長は「通常のフルコンタクト空手のルールはガチンコの真っ向勝負で体力のある人間が勝利する。それはスポーツとしては良いが、顔面突きと金的蹴りが禁止のため防御がガラ空きで、そのガードを無視して接近戦でパンチを打ち合うことが多い。私たちは護身空手として護身術として使える空手を目指している。顔面、金的ありで安全性を高め、大きな人間とも戦える空手。今回は居合い抜きのような技で決まるなど、一瞬の決めが多かった。まだ第1回だから成熟してないが、今後は金的蹴りのエキスパートも出てきて欲しい。次回は来春を予定してます」と第2回大会の開催を予告。次回はどのような競合が出てくるか期待される。

【試合結果】
優勝:吉田開威(剛柔流朋武館)
2位:山本雅樹(ビクトリーカラテスクール)
3位:宮原穣(ビクトリーカラテスクール)
4位:吉田理玖(剛柔流朋武館)
ベスト8:プライチュンポン・ソーシーソムポン(GTジム)
ベスト8:小池喜音(極真浜井派)
ベスト8:福田高広(空手道 福田道場)
ベスト8:杉本昇也(士魂 村上塾)

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