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【UFC】古豪ロンバードが6連敗、勝ったレイチは有終の美飾る

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2018/09/23(日)UP

引退試合のレイチ(左)がロンバート(右)を破り、有終の美を飾った

Ultimate Fighting Championship
「UFC Fight Night 137」
2018年9月22日(土・現地時間)ブラジル・サンパウロ イビラプエラ体育館
Photo by Buda Mendes/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images

▼ミドル級 5分3R
○ターレス・レイチ(37=ブラジル)
判定3-0 ※三者とも29-28
●ヘクター・ロンバード(40=キューバ/元Bellator MMA世界ミドル級王者)

 ロンバードは2000年のシドニー五輪に柔道のキューバ代表として出場した経験を持ち、2004年9月に総合格闘家としてプロデビュー。キャリア早期には日本のPRIDEとDEEPにも参戦した。2010年10月にBellator MMAの初代世界ミドル級王座を獲得し、2012年7月からUFCには参戦中。しかし、2015年1月のジョシュ・バークマン戦以降は5敗1ノーコンテストと、勝ち星から遠ざかっている。戦績は34勝9敗1分2ノーコンテスト。

 対するレイチはブラジリアン柔術をベースに持ち、2003年11月に総合格闘家としてプロデビュー。2006年11月からUFCに参戦し、2009年4月にはミドル級タイトルマッチも経験したが、アンデウソン・シウバに敗れた。同年8月の再起戦にも敗れていったんUFCを離れたが、2013年8月から復帰を果たした。いきなり6連勝を飾り好調なスタートを切るも、2015年7月のマイケル・ビスピン戦以降は2勝5敗と不調気味だ。戦績は27勝9敗。

 1Rはレイチがケージ内をサークリングしながら右ミドル&ハイ、中央に構えたロンバードは左右ローをそれぞれ蹴る。レイチはロンバードのローをたびたび嫌がるようになった。

 2Rもロンバードが左右ロー攻めを続けるが、レイチは右ローとワンツーの右ストレートをたびたびヒットさせて主導権を譲らず。さらにパンチの打ち合いからレイチはロンバードを首相撲に捕らえ、一気にグラウンドへ引き込んで三角絞めを狙う。ロンバードは脱出して立ち上がるも疲れの色が見え始め、レイチの右ハイや右ボディストレートを被弾するなど劣勢が続いた。

 3Rには早々に組みの攻防に突入した両者だが、ヒザ蹴りを突き刺すのは長身のレイチだ。両者がいったん距離を取ると、レイチが右インローを何度もヒットさせ、左ジャブと右ストレートも突く。ロンバードの顔面は鮮血に染まる。終了間際には左フックを大きく空振りさせたロンバードに対し、レイチは即座に背中側から組みつきながら押し倒し、背後からパンチを落とした。

 勝敗の行方は判定に持ち込まれ、2Rから打撃戦の中でペースを握ったレイチがジャッジ全員からの支持を受けて勝利を飾った。戦績を28勝9敗としたレイチは「ブラジルでキャリアを終わらせられて本当にうれしい。50回フィニッシュしたファイターとか、15回のノックアウトを決めたファイターとしてみんなに覚えておいてもらいたいわけじゃない。オクタゴンの中だけではなく、優れた人、いい友人、いい父としても忘れないでいてもらいたい。それが一番重要だ」と勝利者インタビューで話すと、両手のグローブをマットに残しオクタゴンを去った。


強烈な右ハイを叩き込むサントス(右)

▼メインイベント ライトヘビー級 5分5R
○チアゴ・サントス(34=ブラジル/UFC世界ミドル級12位)
TKO 3R 5分00秒
●エリク・アンダース(31=アメリカ)

 サントスは2010年12月にプロデビューし、現在までの戦績は18勝6敗。UFCには2013年3月から参戦しており、昨年2月のジャック・マーシュマン戦から5勝1敗と好調だ。このうち唯一の黒星は元WSOF世界ライトヘビー級&ミドル級王者デヴィッド・ブランチに喫したもの。

 対するアンダースは2015年8月にプロデビューし、現在までの戦績は11勝1敗。UFCには昨年7月から参戦し、今年2月のリョート・マチダ戦で喫した黒星がキャリア唯一のものとなっている。

 1R、サントスの左ローをキャッチしながらアンダースが飛び込むようにテイクダウン。サントスはすぐに立ち上がるとなおも組みつき続けるアンダースに投げを打つ。組みの攻防から離れると、サントスがケージ内をサークリングしながら右の前蹴りと左ミドルを飛ばす。アンダースのしぶといタックルに捕まり尻餅を着かせられるサントスだが、再びすぐに立ち上がると鋭い左フックを振るい、バックスピンキックも放つ。

 2R、前に出たサントスの強烈な右ミドルがヒットすると、その炸裂音に会場がどよめく。勢いづいたサントスがアンダースの顔面に左フックも叩き込むと、これを皮切りに両者はパンチの打ち合いに。アンダースはタックルで奇襲をかけるが、サントスは跳ね返して上からパンチ連打を落とす。アンダースはサントスの押さえ込みから脱出して立ち上がると、すぐに打ち合いを仕掛ける。しかし、サントスの左右フックと右ミドルでぐらついてしまう。

 3R、右インロー、右の関節蹴り、左ロー、右ローと軽快に飛ばしたサントスだが、右ローを放った際にアンダースに左フックを合わされ、直後にタックルでテイクダウンを奪われてしまう。アンダースに背中を許すも、チョークを外して胸を合わせたサントスはすぐに立ち上がって左オーバーハンドとジャンピング左ハイからパンチを猛打。サントスはアンダースにタックルで尻餅を着かせられても上から強烈なエルボー連打を何度も落とした。

 ここでラウンドが終了すると、アンダースは苦悶の表情を浮べながらマットに大の字となり、セコンドに腕を支えられながらいったん起き上がるものの、すぐにヒザから崩れ落ちてしまう。再び起き上がったアンダースはコーナーへと戻ろうとするが、またも足が効かずに倒れ込んでしまい、レフェリーがここで試合をストップ。サントスのTKO勝ちで母国大会のメインイベントを飾った。

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