武居由樹に負けたモロニー、後半に詰めた理由は”3R制K-1”王者へのスタミナロス対策か、陣営が回答
5月6日(月・祝)東京ドームにて行われたプロボクシング[WBO世界バンタム級タイトルマッチ]では、元K-1王者・武居由樹(大橋)が王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)を判定3-0で打ち破り、プロボクシング9戦目にして世界王座を獲得した。
モロニーは最終12Rは武居を”あわやKO”まで追い詰めたが、もっと速い段階から攻められなかったのか。イーファイトの取材にモロニーのトレーナーが「そうはならなかった」と明かした。
記者は試合を現場で見ていたが、モロニーは前半4Rくらいまでは攻勢に回らず、5Rあたりから徐々に手を出し始める様相だった。次第に武居のアゴも上がり始め、これは3R制のK-1で王者として活躍し、ボクシング経験の浅い武居に対する作戦ではないかと思わせた。
12Rの打ち合いでは、モロニーが優勢に。モロニーはここで思い切って、ガードも気にせずガンガンと打ち込み、武居は正に終了ゴングに救われる形となった。
この試合全体を通し、尻上がりにペースを上げていった理由は、長いR経験の少ないモロニー陣営の作戦だったのだろうか。
試合後は東京ドームの外でサイン攻めに遭っていたモロニーだが、それを見守るトレーナーのアンジェロ・ファイダー氏に直撃し、話を聞いた。
ファイダー氏によると、モロニーは「元々スロースターターな選手で、サウスポーは苦手」とのこと。12Rでの猛攻については「もう少し早い段階から攻める作戦だったが、そうはならなかった」と語った。
その理由について「武居がキックボクサーで、独特の戦い方をしてきた。サウスポーの対策もしてきたが、攻めるのが遅くなった」とスタイルの噛み合わなさに、攻勢が遅れてしまったのだと明かした。
モロニーはこれまでのプロ戦績で、サウスポー相手は1戦のみだ。
モロニーは試合前、公開練習の囲みで、サウスポーとの対戦がほぼ無いのは選んだ結果かと問われ「偶然だ。特にサウスポーは苦手ということではない。ジムにもサウスポー選手はいるし、サウスポー対策もやってきた」とコメントしていた。
モロニーは武居戦前”サウスポー対策”として日本から、WBA・IBF3位で前日本バンタム級王者の堤聖也や、池側純、中川抹茶を”仮想武居”として呼び寄せていた。
堤は7日、細川バレンタインのYouTubeで、モロニーと初めてスパーリングをした時「苦手とかじゃなくて、サウスポーとの戦い方を知らない。KOパンチがバンバン全部入る、これやばいぞと。僕の中では、武居が9:1で勝つだろうな」と当初は武居勝利を予想したくらいだったと言う。
モロニーは試合後インタビューで「出来れば再戦したい、そのチャンスがあればまた違った試合のスタイルを見せられると思う。ただ武居にこだわらず、4人(バンタム級チャンピオン)の誰かというところを含めて考えていきたい」と今後へ向け語っていた。
もし再戦あらば、モロニーは対サウスポー、対武居対策をさらに修正して臨んでくるだろう。果たしてモロニーの再起戦はいつ、誰との試合になるのか。
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