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【JTA】男子は消防士、女子は大学主将が初優勝

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2016/11/26(土)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

 

A級男子組手無差別級・決勝戦で八幡(左)と倉田(右)が接戦を繰り広げた

JTA日本テコンドー協会
「第27回全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会-ITA杯」
2016年11月26日(土)東京・後楽園ホール

※男女決勝戦の速報動画(ノーカット)はこちら 

昨年7年ぶりの優勝を果たした鈴木(左)は今大会では3位となった

 既存のライトコンタクトルールではなく、KO勝ちを認める直接打撃制ルールによって争われるフルコンタクト・テコンドーの全日本選手権大会が、27回目の開催を迎えた。

 昨年は男子のみがレベルに応じてA級とB級にトーナメントが分けられたが、今年から男女ともにA級とB級に分けられ、A級はレベルが高いと認められた選手のみで全日本王座が争われた。

長身の倉田(左)に対し、後ろ回し蹴りを放つ八幡(右)

 男子では、昨年7年ぶりの優勝を飾ったKrushでも活躍するプロキックボクサーの鈴木雅博(湘南平塚テコンドー倶楽部)が、準決勝で八幡直明(東京中野テコンドー倶楽部)に判定2-1の僅差で敗れる波乱。決勝戦はその八幡と、昨年も決勝を鈴木と争った2013年全日本王者・倉田剛志(千葉柏テコンドー倶楽部)の対決となった。

倉田(左)が八幡(右)の顔面にパンチをヒットさせる

 八幡は身長179cm・体重80kg、倉田は身長186cm・体重89kgと両者とも出場選手の中では大柄の部類。先手を取ったのは倉田で二回転してからのカカト落としを繰り出す。八幡は倉田が先に仕掛ける後ろ横蹴りに同じ後ろ横蹴りのカウンターを上手く当てていく。ボディへのパンチも見せる倉田。

 八幡が倉田の後ろ横蹴りをかわしての後ろ横蹴りのカウンターを何度かヒットさせ、倉田も豪快なカカト落としで襲い掛かる。倉田は後ろ横蹴りを放ち続けるが、八幡を捉えることは出来ない。判定2-1の僅差で八幡が初優勝を決めた。

 鈴木、倉田と歴代全日本王者を破って優勝した八幡は東京消防庁に勤務する現役消防士で、元々は神奈川大学体育会テコンドー部の主将を務めた男。仕事の関係で一時期テコンドーから離れていたため茶帯からやり直し、再審査を経て黒帯に復帰したという。昨年も仕事の関係で全日本大会に出場することが出来ず、今回やっと栄冠をつかんだ。

A級男子組手無差別級で(左から)3位の鈴木、優勝の八幡、準優勝の倉田

 河明生・日本テコンドー協会会長は、「決勝は大きな差はなかったが、八幡は防御が上手く倉田は技が通じず焦りが出た。八幡のいい蹴りが出たというよりも、倉田が自滅したといえる。八幡は身体能力はあるが仕事の忙しさからどうしても組手の練習不足。今回は運もあったので真価が問われるのは来年でしょう。3連覇してこそ本物のチャンピオンです」と評した。

A級女子組手無差別級の決勝戦は、初出場の澤田(左)と三連覇を経験した市坪(右)が争った

 A級女子組手無差別級トーナメントでも、昨年優勝した前根奏子(横浜市立大学体育会テコンドー部)が準決勝で敗れる波乱が起きた。前根を破ったのは今回が全日本大会初出場となる澤田侑輝乃(さわだ・ゆきの/神奈川大学体育会テコンドー部)。決勝戦はその澤田と、昨年は準優勝だったが2012~2014全日本女子無差別級三連覇を達成している市坪愛(東京江東テコンドー倶楽部)が争った。

後ろ回し蹴りを放つ澤田(左)

 試合開始直後、澤田の後ろ回し蹴りがヒット。市坪も後ろ横蹴りを何度も繰り出すが、10cm身長で上回る澤田が市坪の蹴り足の上から振り下ろすような後ろ横蹴りを合わせて来る。終盤は市坪が後ろ横蹴りを中段にヒットさせていき、澤田は調子を崩したか後ろ回し蹴りを空振りする場面があったが、判定3-0で澤田の勝利となった。

A級女子組手無差別級で優勝の澤田(右)と準優勝の市坪(左)

 澤田は陸上競技からテコンドーに転向し、33年の歴史を誇る神奈川大学体育会テコンドー部で初めて女子として主将になった。現在大学3年生でこれから就職活動をしなければいけないというが「来年も出場して連覇を狙います」と宣言。今大会では初出場だったため新人賞も獲得し、全日本王者が新人賞という珍しいことも起こった。

A級蹴武型決勝戦に臨んだ福島

 河明生・日本テコンドー協会会長は、「前根が先週水曜日の稽古で足を負傷してほとんど蹴りが出来ない状態だった。そこを馬力のある澤田が突破したということです。澤田は過去、前根に2連敗しているので3度目の正直で勝った。澤田に勢いがあったということ。しかし、澤田も連覇しなければ本物のチャンピオンとは言えません」と評した。

三部門を制しITA杯を手にした福島

 また、小学校1年生からテコンドーを始め、現在中学3年生の福島良菜(福岡筑紫野テコンドー倶楽部)は、中学生女子組手無差別級、A級蹴武型競技、蹴武型・団体戦(パートナーは森慎治、福島宏青)と三部門を制覇。大会MVP選手に贈られるITA杯を手にした。

<フルコンタクト・テコンドールール>
 リングを使用し、本戦2分(延長1分2回まで、決勝戦のみ3回まで)で行う男女別の無差別級トーナメント。上段・中段への蹴り(ローキックは禁止)と中段への突き、そして上段突き(蹴りを生かす程度の額とアゴへの攻撃)を用いての一本(KO)勝ちや技あり、または時間内にダウンがなければ判定によって勝敗が決せられる。

※男女決勝戦の速報動画(ノーカット)はこちら  

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