【UFC】サンピエールが4年ぶり復帰戦で劇的一本勝ち、二階級制覇を達成
UFC
「UFC 217」
2017年11月4日(土・現地時間)アメリカ・ニューヨーク州 マディソン・スクエア・ガーデン
▼メインイベント ミドル級タイトルマッチ 5分5R
○ジョルジュ・サンピエール(36=カナダ/元UFCウェルター級王者/挑戦者)
一本 3R 4分23秒 ※リアネイキドチョーク
●マイケル・ビスピン(38=イギリス/王者)
※ビスピンが2度目の防衛に失敗、サンピエールが新王座に就く。
王者ビスピンは日本の古流柔術とキックボクシングをベースに持ち、これまでに30勝7敗の戦績を収めているベテラン選手だ。昨年6月にルーク・ロックホールドから初回KO勝ちで王座を奪取。今年10月にはダン・ヘンダーソンを判定で破り初防衛に成功し、現在5連勝中と好調だ。
対する挑戦者サンピエールは今回が約4年ぶりの復帰戦。かつて6年以上も無敗をキープし、2006年11月に獲得したUFCウェルター級王座は9度の防衛に成功するなど、UFCのトップスターとして活躍したファイターだ。ウェルター級からミドル級に1階級上げての戦線復帰となる。
サンピエールには大歓声、ビスピンにはブーイングが送られる中、試合はスタート。
1R、サンピエールは左ジャブと左右ローを繰り出し、右フックがヒットするとニヤリを笑みを浮かべる。ビスピンも鋭い連打を返すが、試合が進むにつれてサンピエールの右フックを被弾するように。終盤にはサンピエールがタックルからテイクダウンに成功。ビスピンが立ち上がると、再び打撃戦から左のスーパーマンンパンチをヒットさせ、即座に右の後ろ回し蹴りを浴びせて畳み掛けた。
2R、サンピエールは左のジャブを起点に蹴りを織り交ぜる攻め。だが、ビスピンも蹴りをキャッチしてパンチ連打を浴びて巻き返す。サンピエールは再びタックルからテイクダウンを奪うが、コントロールしきれずにビスピンを立たせてしまう。このグラウンドの攻防で少し疲労したか、サンピエールはビスピンのパンチを被弾する場面が増える。
3R、開始早々にサンピエールは片足タックルから3度目のテイクダウンに成功。だが、下になったビスピンは両足でしっかりとサンピエールをロックしながら、鋭いエルボーを叩き込んでいく。顔面から出血するサンピエールを、ビスピンは両足で勢い良く突き放して立ち上がる。
試合の流れはビスピンに傾いたかに思われたが、ここで打ち合いからサンピエールの左フックがヒット。倒れたビスピンにサンピエールは一気にエルボー連打を落とす。ビスピンも足を暴れさせるが、そこから背を向けたところでサンピエールはすかさずチョークに捕らえる。かっちりと極まるがタップをしようとしないビスピン。目がうつろになったところで、レフェリーが試合を止めた。
サンピエールが約4年ぶりの復帰戦を劇的な一本勝ちを飾ると共に、かつて保持したウェルター級王座に続き、ミドル級王座も獲得することとなった。二階級制覇を達成したサンピエールは「今はまだ言葉が出ない。みんな、応援ありがとう。本当に夢が叶った。ビスピンにはかなり痛めつけられたよ。こんな試合はごめんだね。筋肉はしっかりついている状態だが、この階級では体は小さい方だし、今後のことはまだ分からない」と喜びのコメント。
一方、2度目の防衛戦で王座から陥落することとなったビスピンは、「すべては彼の日だ。おめでとう。自分の思い描いた結果ではなかったが、チームメイトたちに感謝したい。まだ、自分はキャリアを終えるわけではないが、終わりを考えてしまうほど今日の“GSP”(サンピエールの愛称)は強かった」とサンピエールを祝福した。
Photo by Josh Hedges/Jeff Bottari/Brandon Magnus/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images
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・ジョルジュ・サンピエールがウェルター級の頂点へ(2006年11月18日)
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