1月9日(日)東京・後楽園ホールで行われた Krush実行委員会『Krush初代王座決定トーナメント ~Round.2~』のメインイベントでキックボクシング世界4冠王シェムシ・ベキリと対戦した佐藤。日本では無名のベキリだったが佐藤は「グロガフス キーやドラゴと比べても遜色ないレベル」とベキリの実力を高く評価。佐藤はこの未知の強豪をいかにして攻略したのか。今回のインタビューでベキリ戦のテク ニック・戦術を明かす!(2011年1月21日UP)
PROFILE |
■ベキリ戦の戦略は「距離を詰めて前に出る」
ーー今回はキックボクシング世界4冠王シェムシ・ベキリとの対戦でしたが、試合が決まる前からベキリのことは知っていましたか?
「いえ、予備知識は全くなかったですね。試合が決まった時にスイスのチャンピオンだということは聞い ていたのですが、シェムシ・ベキリという名前は知りませんでした。ただ試合のダイジェスト映像が送られてきて、それを見てみたら、すごくいい動きをしてい たんですよ。それでダイジェストではない試合の映像を探して見てみたんですが、これは強い選手だなと感じました」
今回が初来日となったベキリ。戦前、佐藤は「ムエタイスタイルを基調としながらも、倒しにいく時は一気にいくというスタイル。ドラゴよりスピードと回転力はあるけど、パワーはないというイメージ」と分析。 |
ーーベキリの試合映像はどのくらいご覧になったんですか?
「かなり見ましたね。ジョルジオ・ペトロシアンには肩の怪我で負けて、シャヒン・ヤクートにはKO負 けしているのですが、ヤクートからは先にダウンに近いパンチを当てています。それ以外の試合はほぼ完勝と言ってもいい試合でした。ムエタイスタイルを基調 としながらも、倒しにいく時は一気にいくというスタイルだと感じました」
ーー過去の対戦相手で似ているタイプの選手はいましたか?
「ドラゴよりスピードと回転力はあるけど、パワーはないというイメージですかね。僕としては初めて試合をするタイプでした。実際に試合をして、ミハウ・グロガフスキーやドラゴと比べても遜色なく、K-1MAXでもFINAL8に入ってくるレベルの選手だと思いました」
ーー試合が決まって、ずばりどういった戦略を立てましたか?
「距離を詰めて前に出る、ですね」
ーーそれはベキリのファイトスタイルを考えてのものですか? それとも佐藤選手の最近の戦い方を活かしてのものですか?
「両方ですね。自分の理想の戦い方とベキリの対策として考えたことがちょうど合っていました」
■試合が進むに連れて奥足ローの威力が増す理由
1Rにベキリのバックキックをもらってしまった佐藤。「『下手したら今の一発で倒されてたぞ』と思った」という一撃だった(A)。しかしその後は両腕ブロック・スネによるカットでディフェンスしており、佐藤は「あの一発でバックキックには慣れました」(B)。 |
ーー1Rはその言葉通り、すぐに距離を詰めて前に出た佐藤選手でしたが、いきなりベキリのバックキックをもらって、バランスを崩してしまいました。
「ベキリがバックキックを得意にしていたのは分かっていたのに喰らっちゃいましたね。
ダメージは少なかったんですが、ちゃんとカカトがボディに当たったし、バランスを崩しながら『下手したら今の一発で倒されてたぞ』と思いました(苦笑)。 今まであのタイミングでバックキックをもらったことがなく、絶妙のタイミングでしたね」
ーーそこからはどのようにして試合を組み立て直したのですか?
「いつもの無表情ファイトで前に出て ・・・
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