2012年10月度MVP 秋元皓貴
毎月eFightが取材した大会の中で、最優秀選手を決める月間 MVP。2012年10月のMVPは、10月7日(日)東京・後楽園ホールで行われたMA日本キック『BREAK-30 ~UNIFICATION~ WBCムエタイ日本4大タイトルマッチ』で森井洋介(藤原ジム)と対戦、19歳にして無敗のままWBCムエタイ日本タイトルを獲得した秋元皓貴に決定!(2012年11月7日UP)
PROFILE |
選考理由
1、「MA日本キックで森井洋介に勝利しWBC日本タイトルを獲得」
2、「19歳にして17連勝無敗」
3、「国内、タイでの活躍も期待される」
選考委員
Fight&Life、ゴング格闘技、YAMATOの各格闘技雑誌の編集長とeFightの全スタッフ
受賞された秋元選手には、ゴールドジムより以下の賞品(プロカルシウム 300粒 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アルティメットリカバリー ブラックマカ&テストフェン+α 240粒 1個)と、eFightより記念の盾が贈られます。
贈呈:ゴールドジムMVP記念インタビュー
「今までにルンピニーのチャンピオンになった日本人選手はいないので、初の日本人チャンピオンを目指します」
■秋元が森井戦で見せたミドルキック「腕ごと壊してやろうと思った」
10月7日、東京・後楽園ホール。2012年キック界最大の注目カードがMA日本キックボクシング連盟のリングで実現した。そのカードとは、WBCムエタイ日本フェザー級タイトルマッチとして行われる王者・森井洋介と挑戦者・秋元皓貴の一戦だ。
秋元は小2から空手を始め様々な空手大会が優勝。2010K-1甲子園準優勝者の実績を持ち、プロデビュー後、今年7月に16戦16勝(10KO)無敗、そして7連続KOでMA日本フェザー級タイトルを獲得した若干19歳の超新星である。
パンチ、キック、ヒザ、ヒジ、どれもKOにつながる攻撃を持つ秋元だが、ここ数戦は短期決着が多く、5Rの戦いは7月のタイトルマッチに続いて2度目。長期戦になれば、森井有利の声が多かったのだが、蓋をあけてみれば合計6ポイント(49-48、49-47、50-47)も差がつくほどの秋元の勝利だった。
一方、森井は激闘派ファイター。5Rフルに出し続ける手数、切れないスタミナ、どんな劣勢に追い込まれても逆転を狙う折れない強靭なハートを持っている。今年4月にはNJKF王者・中嶋平八を破り、WBCムエタイ日本フェザー級王者に君臨。7月にはレベルスでWPMFトップランカーの長嶋大樹を倒しWPMF日本フェザー級タイトル2度目の防衛に成功している。まさに各団体のトップファイターを次々と倒してきた日本フェザー級最強の男といえるだろう。
森井がタイトル初防衛か。それとも秋元が連勝記録を伸ばすのか。注目の中、戦いのゴングは鳴った。1R序盤から空手仕込みの左ミドルをアグレッシブに蹴っていく秋元。
「相手の試合映像を見るとそのイメージで戦ってしまうので普段はあんまりビデオを見ないようにしているんですけど、森井選手の映像は何試合か見ていました。森井選手は近い距離で戦うという印象があったので、僕は離れた距離で戦おうとミドル、ローを重点的に練習してきました。でも、実際に戦ってみると僕の攻撃を警戒してか、森井選手は距離をとっていて序盤はやりづらかったですね。途中から距離もわかってきたのでミドルをバンバン蹴りました。森井選手はパンチが強いので腕ごと壊してやろうと、ガードの上からでも蹴っていきました」
秋元の執拗な左ミドル攻撃がボディをとらえ、森井は後半に失速する。しかし、4Rには森井の左フックをもらい、秋元が一瞬腰を落とす場面があったが「1Rからガンガン攻めてもスタミナ的には問題はなかった」という秋元は、5R、さらにプレッシャーを強め、ラウンド終盤にはあの森井の手数が減り、退がり始めた。
判定は3-0で秋元の勝利。キックボクシング界にニュースターが誕生した瞬間だった。 連続KO勝ちは「7」で途切れたものの、デビュー以来無敗の記録は「17」となった。
■12・2憧れの駿太との対戦、来年はタイ・ルンピニー出撃!
大きな関門をクリアした秋元だが、休む間もなくさらに森井戦を越えるビッグカードが決定した。12月2日(日)東京・ディファ有明にて、WMAF世界フェザー級王者・駿太との対戦が決まったのだ。駿太は打倒ムエタイの旗手としてムエタイの一流選手と渡り合える数少ない日本人選手の一人。9月のビッグバンでは、“90年代のキックのカリスマ”立嶋篤史を撃破。これまでにも東洋スーパーフェザー級王者の蘇我英樹、元・全日本フェザー級王者の前田尚紀、NJKFフェザー級王者(当時)の久保優太など日本人トップクラスを相手に、vs日本人には7年間無敗を誇っている。
試練の続く秋元だが、「僕がキックを始めた頃から駿太選手はチャンピオンだった選手。試合を見ていても戦い方が熱いし、こういう選手がお客さんを感動させるんだな、こういう選手にならなきゃいけないなと、ずっと憧れの選手でした。そんな選手とやれるのは光栄なこと。憧れの選手というのは越えないと意味がありませんし、もう越えられる時期だと思います。しっかりKOで勝ちます」と世代交代に自信を見せている。
駿太を倒せば、もはやこの階級には相手が見つからず事実上、日本の頂点を極めることになる。その先に秋元が見据えているものとは!?
10月にはタイへ渡り、ムエタイ二大殿堂のひとつ、ルンピニースタジアムの視察に行き刺激を受けたという秋元。「タイではルンピニーのプロモーターと食事をして、バックアップしてくれるという話をいただきました。来年あたりからルンピニーのチャンピオンを目指して頑張ります。今までにルンピニーのチャンピオンになった日本人選手はいないので、初の日本人チャンピオン(※)を目指します」とルンピニー出撃を狙うという。
※タイ人以外で二大殿堂のベルトを巻いたのは、ムエタイ500年の歴史の中でもたった6人。藤原敏男、小笠原仁、武田幸三、ムラッド・サリ、石井宏樹、ダミアン・アラモス。(サリとアラモスはルンピニー王座で他はラジャダムナン王座)。
まずは、梅野源治がランキング入りしていたスーパーフェザー級のひとつ下、フェザー級でのランキング入りを狙う。脅威の19歳の快進撃はどこまで続くのか。
関連リンク
・ゴールドジム Web site
・試合レポート「4大タイトルマッチで激闘!秋元が森井を破り驚異の17連勝飾る 」
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