12月2日(日)東京・ディファ有明で開催される『ビッグバン・統一への道 其の十一』で駿太(谷山ジム)と対戦する秋元皓貴(あきもと・ひろき/真樹ジムAICHI)。19歳にして17連勝無敗のままWBCムエタイ日本タイトルを獲得するなど、キック界で最も勢いの選手といってもいいだろう。駿太戦後、2013年のビッグプランも語ってくれた。(取材日:2012年11月7日)
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■「1Rから攻めていった」初めて5Rフルラウンド戦っての感想
――まずはWBCムエタイ日本フェザー級タイトルマッチを振り返ってもらいたいと思います。チャンピオンの森井選手と対戦してどうでしたか。
「サクッとKO出来ると思っていたのですが、実際の森井選手はビデオで見た森井選手とは違う戦い方でした。意識しすぎちゃうので僕は試合前に相手の映像を見ないのですが、映像でのイメージが強すぎてちょっと序盤やりにくかったです」
――サクッといけるというのは、早い段階でKOできるイメージだったのでしょうか。
「そうですね。凄く強い選手ですが、結構穴のある選手だなと思っていました」
――ビデオで見た森井選手とは違ったということですが、実際はどう違っていたのでしょうか。
「森井選手は近い距離で戦いたいタイプだと思っていたので、僕は離れた距離でミドル、ローで戦うことを作戦として考えていました。いざやってみたら、遠い距離で戦いたいのかなと感じました。僕は近づいてくる相手に対してのミドルを練習していたので、蹴ってもからぶってしまい蹴りにくかったですね」
――逆に秋元選手の打撃を警戒して森井選手が前に出て来なかったのかもしれませんね。試合では左ミドルをバンバン蹴っていました。
「途中からは相手との距離も何となくわかってきたので当てることが出来ました。やはり森井選手はパンチが強いというイメージがあったので、相手には近づきたくありませんでした。腕のブロックの上から蹴って、腕ごと壊してやろうという考えで蹴っていました」
――ボディへの攻撃が効いて後半に強い森井選手が珍しく失速していましたよね。
「ミドルが効いていて良かったと思います」
――自分が勝つ手応えは何ラウンドぐらいに感じましたか。
「熱くなった試合は久しぶりでした。勝ったとは思ったんですけど、ジャッジの捕え方によっては違う結果になるのかなと思いましたね。森井選手のパンチを結構もらってしまい、K-1系のルールだったら森井選手の勝ちでしたでしょうし、ムエタイ系のルールだったら蹴りのポイントで僕だったのかなと」
――森井選手のパンチは効きましたか。
「4Rにグラッときた一発だけでしたね。アゴで効かされたのは初めてのことでした」
――長期戦になると森井選手の方が有利という声もありましたが、初めて5Rフルに戦ってみてどうでしたか。
「スタミナ的には全然問題なかったと思います。戦い方としては他の選手が序盤は様子を見るような戦い方とは違い、結構自分は1Rから攻めていて、このペースでいってもいけるんだなという自信になりましたね」
――これまでの対戦相手と比べてやはり森井選手は別格でしたか?
「そうですね。ピンサヤーム(元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者)も強い相手だと思いましたけど、森井選手がずば抜けて強かったというのはないですね。今回倒し切れなかっただけであって、やっている感じではピンサヤームと同じぐらい強かったのかなと思いました。森井選手のパンチ、ヒジがしっかり見えていたので、まだまだ上に行けるという自信になりました」
――試合前、ピンサヤーム選手とスパーリング出来たことが良かったと言われてましたよね。
「森井選手とピンサヤームではタイプが違いますけど、ピンサヤームの方がパンチのスピードが速いのでそれで森井選手のパンチが見えていたというのはありますね」
――WBCムエタイ日本、MA日本の2本目のタイトルを獲得してどういう気持ちですか?
「森井選手は他の団体のチャンピオンを倒しているので、僕はもう日本のベルトはいいかなと思いますね。この2本のベルトは凄く価値のあるものだと思います。次の駿太戦の後はムエタイ路線でいくのか、K-1系の路線でいくのかまだ決まっていませんが、世界に向けて頑張ります」
――森井選手はWPMF日本タイトルも保持していますが、もしこのタイトルをかけて再戦をアピールされたらどうしますか?
「興味ないですね」
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