平本蓮「総合格闘技に不安がなくなった」戦いを進化させた“MMAで勝てる”空手稽古を取材【11月・ベストファイター】
■「剛毅会空手は自分の強みを最大限に生かしている」(平本)
平本は岩﨑氏について「本当に面白い人で、トレーナーとか先生という感覚があまりない」と尊敬しつつも親しみを感じているようだ。続けて「岩﨑先生は、自分自身が格闘技を研究し究めてる人。一緒に謎を解いてゆく感じで、練習が楽しい」と共に探求する姿勢が好きだと言う。
平本が岩﨑氏と剛毅会空手のことを知ったのは、今年の4月。ONEで活躍する長谷川賢に紹介してもらったのだと言う。一度稽古に参加し「すごく興味をそそられる内容」だったと言うが「試合前(鈴木博昭戦)だったんで、やりたいことが増えるのは良くないと思って」と、その際は一度の参加にとどめたと言う。
しかし空手の「感覚」は取り入れた。平本は「なんとなくの(空手の)全体像を意識した」と言うが、試合を見ると、3月の鈴木千裕戦の時よりも重心が上下せず、構えの姿勢も背筋が伸びた“空手”に近いものになっている。結果、判定でMMA初勝利を挙げた。
鈴木博昭戦が終わり、本格的に岩﨑氏に師事するようになった。それから4ヵ月後の弥益戦では「こないだの試合で劇的に変わったと思われがちだけど、正直そんなにまだ全部出してなくて。次の試合もうちょい楽しみにしていて」とニヤリと笑う。
さらに「打撃の部分からすると、総合格闘技に不安が何も無くなった」と空手が平本のMMAスタイルにマッチしたようだ。
今回、蹴りを出すことはなかったが、空手の構えからの蹴りについても「今のほうが、強い芯のある蹴りになったので、浮わつかなくなる。浮わついた蹴りって持ちやすいけど、今の状態の蹴りはキャッチできない。シングルレッグを取られても、常にバランス良くコントロールできる。今だったら蹴りを出しながらそのままレスリングも出来る」と剛毅会空手での重心の変化に、さらに腰の安定感が増したと言う。
平本は「K-1でやっていたころ、僕の攻めはボクシングで、ステップワークやフットワークを取り入れていた。でも総合格闘技は腰を抜かれながらぶつかりあう競技、総合には使えない」とし、さらに「僕は元々腰が重いタイプで、ステップワークも軽くない。どちらかというと地に足ついて殴り合うみたいな。それが岩﨑先生の空手に出会って、自分の強みを最大限に生かしているという感じがある」と腰の重さもさらに加わったようだ。
■「朝倉未来とは、朝倉が引退する前にやりたい」(平本)
長く挑発し続けてきた朝倉未来については、笑いながら「朝倉未来は余裕。負ける理由がない。普通に右でぶっ殺すかなっていう。あいつには一番負けない」と自信を持つが、「でも」と顔を曇らせると「(朝倉未来が)引退する前にやりたいなというのはあるけど、もしかしてあの人試合しないんじゃないか」と戦えない可能性があると想像する。「そうなったら、打倒クレベルで、フェザー級のベルト巻いてUFC行きたい。それしか考えてない」と現王者に照準を定め、さらに最高峰の舞台を狙う。
来年には再度渡米し、21年に修行したルーファスポーツで練習したいとも言う。平本は「北米レスリングにもまれたい。自分がどれだけ力が上がったのか気になるし、結構いける自信がある。空手は、向こうへ行っても、自分の出来る稽古を続ける」と自分の身に付けた空手が通用するか腕試しをしたいと意気込んだ。
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