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【M-ONE】名勝負演じた薩摩、1Rで腕を骨折しながら5R戦い抜く

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2017/09/21(木)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

1R序盤に佐々木(右)の右ミドルを受けて、左腕を骨折していた薩摩(左)

 9月18日(月・祝)東京・ディファ有明にて開催された『M-ONE 2017 2nd』で、WPMF日本スーパーフライ級王者・佐々木雄汰(尚武会)に挑戦した、REBELS-MUAYTHAI&第20代MA日本フライ級王者の二冠王・薩摩3373(さつま・さざなみ/TARGET)。

 17歳にして三冠を保持する“ムエタイ天才少年”佐々木に対し、薩摩は30歳を過ぎてから実力が開花した遅咲きの35歳。戦前の予想では佐々木が有利で、実際、佐々木は1Rから余裕さえ感じさせる試合運びだった。

イーファイトの「速報動画」では、薩摩が左腕の痛みを訴えセコンドが腕を冷やしている場面をカメラが捉えていた

 しかし3R、薩摩が右バックハンドブローでダウンを奪い、KO寸前まで追い込む猛攻。これは番狂わせか実現かと思われたが、4Rに佐々木がヒジ打ちでダウンを奪い返し、5Rは一進一退の攻防に。難しい判定となったが、判定2-1で佐々木が逆転勝利に成功した。

 惜しくも敗れはしたものの、薩摩のセコンドに就いた同門の那須川天心が「今までで一番良い試合で気持ちも出ていたし、セコンドをやりながら感動してしまいました。結果は負けですが、そんなことより周りを巻き込み、熱い試合をしてくれました。凄かったです」と絶賛したのを始め、関係者から「薩摩生涯のベストバウト」との高い評価を得た。

1R以降も左腕を蹴られ続けたが、最後まで耐え抜いた

 実は薩摩、1Rの最初にもらった佐々木の右ミドルキックで左腕の尺骨を折られながら、3分5Rを戦い抜いていたことが試合後に関係者からの話で明らかになった。薩摩自身、1Rが終わって自軍コーナーへ戻った時に「左腕が痛い」とセコンドに訴えたが、折れていることには気付かなかったという。試合後にも痛みを訴え、ドクターに見てもらったところ骨折が判明し、救急車で病院へ運ばれた。

骨折している左腕でパンチを放つ薩摩

 骨折しながらもそんな素振りは試合中に一切見せず、5Rを戦い抜けたのはなぜか。薩摩は次のように語った。

「理由としては自分の応援に来ていただいた皆様のために、簡単に試合を諦めることは出来なかったからです。また、セコンドに入ってくれた(那須川)天心君や下丈一朗(薩摩の後輩)がインターバルの時に『試合中に痛いとか言ってはダメだ』とハッパをかけてくれたからです」

 薩摩は手術を受ける予定で、全治するのに2~3カ月はかかるという。

※この試合の動画(フルラウンド、ノーカット)はこちら

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