【ONE】青木真也がTKO圧勝、強烈エルボーでタイ人エースを血祭りに上げる
▼メインイベント ONE世界バンタム級暫定王座決定戦 5分5R
○ケビン・ベリンゴン(30=フィリピン)
判定3-0
●マーチン・ヌグエン(29=オーストラリア/ONE世界ライト級&フェザー級王者)
※ベリンゴンが暫定王座を獲得。
ヌグエンはONEのフェザー級とライト級でベルトを巻く二階級制覇王者。今年3月にはバンタム級王座の獲得も目指したが、王者ビビアーノ・フェルナンデスに惜敗した。しかし、5月に迎えたフェザー級王座の初防衛戦では、若き強豪クリスチャン・リーに勝利しており、再起を飾っている。
対するベリンゴンも2016年1月にビビアーノの王座に挑戦して一本負けを喫したが、以降は5連勝と絶好調。今回は地元で暫定王座の獲得を目指す。
1R、ベリンゴンが早々に強烈な右ローでヌグエンの前足(左足)のスネを蹴り、ダメージを与える。足を引きずり始めたヌグエンに対し、ベリンゴンは左右フックを振るい、終盤には再び渾身の右ロー。ヌグエンは大きくバランスを崩す。
2R、足のダメージを隠せないヌグエンはたまらず構えをスイッチしてタックル。ベリンゴンはこれをカットして離れ際にパンチをまとめ、右ハイも叩き込む。
しかし、3Rに入るとベリンゴンは足を痛めたのか、右ローを蹴らずにパンチで仕掛けるようになる。4Rもベリンゴンの圧力は下がり、ヌグエンが左ジャブや前蹴りから鋭い右フックを振るって巻き返そうとする。
それでも5Rには、地元の大声援を背にしたベリンゴンが、回転の速い左右フックや豪快なバックスピンキックなどを放ち、ヌグエンを跳ね返し続けた。
勝敗の行方は判定に持ち込まれ、ベリンゴンが二階級王者ヌグエンに反撃を許さず、ジャッジ全員から支持を受けての勝利を飾った。観客の大声援が鳴り響く中、暫定王座のベルトを肩にかけたベリンゴンは「ヌグエンはとても素晴らしいファイターだった。そして、今も偉大なチャンピオンだ」と対戦相手を称えた。
すると、ここで正規王者ビビアーノがケージに姿を現し、「君は今日、素晴らしい仕事をしたと思う。でも、俺が真のチャンピオンだ」と宣戦布告。これを聞いたベリンゴンも「自分は間違いなくこの階級のトップファイターだ。君の思うようにはさせない」と受けて立った。
▼ライト級 5分3R
○ゲイリー・トノン(26=アメリカ)
一本 3R 3分27秒 ※リアネイキドチョーク
●ラフール・ラジュ(インド)
トノンはグラップリング(打撃禁止の組技限定ルール)の世界的強豪として知られ、北岡悟、今成正和、青木真也といった日本の名手からも一本勝ちを収めている。今年3月にONEで満を持してのMMAデビュー戦を迎えると、得意の寝技ではなく打撃で攻め込み会心のTKO勝ち。今大会で連勝を狙う。
対戦相手のラジュは2016年2月にプロデビューし、戦績は4勝2敗。今年3月のONEデビュー戦では、シャノン・ウィラチャイに21秒KO負けを喫しており、今回は再起戦となった。
1R、いきなり左フックで飛び込んだトノンに対し、右ショートフックをクリーンヒットさせるラジュ。トノンは一瞬腰が落ちるが、すぐに立て直してサークリングを開始する。その後もラジュの左右フックが顔面をかすめる中、トノンがようやくタックルでテイクダウンを奪う。
グラウンドの展開になると、トノンが水を得た魚のごとく攻め込み、下から電光石火のヒールホールド。これが極まるかに思われたが、ラジュはしぶとくマットの上を転がりながら支点をずらして抵抗する。ラジュは終了間際にマウントを許しながらも、トノンに極めさせずに乗り切った。
2R、右ハイを空振りさせたラジュにトノンが組みついて先制のテイクダウン。しかし、トノンはここで攻めきれず、ラジュにスタンドを許してしまう。以降は試合が進むにつれて、ラジュのパンチがトノンを捉えるようになる。
3R、トノンが開始早々にタックルでテイクダウンに成功すると、そのままマウントに移行して三角絞めからのオモプラッタ。ラジュはこれも極めさせずに立ち上がるが、トノンは再びタックルでテイクダウンを奪い、今度はバックマウントからしっかりとチョークを極めてタップさせた。
トノンは序盤の打撃戦で危うい場面を見せながらも、最後は得意の寝技に持ち込み、一本勝ちでプロ2戦目を飾った。
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