【インタビュー・動画】勝つための格闘技医学 応急処置編
――それは本当のプロ根性ですね! 応急処置のベーシックなテクニックを身に付けておくことは、パフォーマンスアップ、さらには選手生命向上と目標達成につながる、というわけですね。それでは、実際に打撲などの際の応急処置法を教えていただけますか。
「まず、格闘家の方々に知っておいていただきたい“RICE(ライス)”という言葉があります。これは4つのアルファベットの頭文字を組み合わせたものです。まず“R”はRest(安静)のことです。“I”はIcing(冷却)、“C”はCompression(圧迫)、“E”はElevation(挙上)の意味になります。
Rest(安静)ですが、ケガの箇所を守りながら動かさないようにすることです。重症度に応じて体全体を休めなければならない場合と、ケガをした局所だけを安静に保てば十分な場合がありますが、現場での考え方として、まず全体を安静に保ち→大丈夫だったら局所の安静に移行する、という順番が求められます。
次はIcing。ケガをした直後はすぐに冷やして血管収縮を促し、損傷の程度を最小限に食い止めます」
――なるほど。
「そしてCompressionです。実践者ならば、打撲をして拳、手、ヒジ、ヒザが腫れたという経験があると思いますが、腫れれば腫れるほどその部位は動かしづらくなります。これはベストなパフォーマンスを阻害するものなので、受傷したら即座に包帯等で圧迫するのは、動ける状態をキープする意味でも、非常に有効な手段です。
最後にElevationです。人間の血液は、心臓のポンプ作用で、くまなく全身に行き渡るのですが、心臓が高い位置にあって、損傷部位が心臓よりも低い位置にある場合、圧の関係で、損傷部位に血液が貯留しやすくなります。そこでなるべく心臓よりも高い位置に損傷部位を置くことでなるべく腫れを抑制することが必要です。RICEという言葉とその意味は、トレーナーや指導者、メディカルスタッフの間では常識ですが、格闘技・武道を実践する皆様や、ジュニアの保護者の皆様にも、ぜひ覚えていただきたいです」
☆勝つための格闘技医学 応急処置編の動画 | ||
第1弾 打撲、捻挫をした場合
<解説> |
第2弾
<解説> |
第3弾
<解説> |
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