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 2月7日(日)東京・TDCホールにて開催されるアメリカのMMA(総合格闘技)大会『World Series of Fighting GLOBAL CHAMPIONSHIP』(ワールド・シリーズ・オブ・ファイティング・グローバル・チャンピオンシップ=通称WSOF-GC)に参戦する渡辺。かつて強力な打撃を武器に、女子総合格闘技界で一時代を築いた渡辺が、約5年ぶりの復帰戦を間近に思うことは何か?(取材日:1月14日)

PROFILE

渡辺久江 Hisae Watanabe
1980年10月21日、栃木県出身
身長160cm 体重48.0kg
元DEEP女子ライト級王者
フリー
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■若い時よりもずる賢く戦う

ーー復帰を決めて、本格的に練習を再開したのは10月だったということですが、現在の調子はどうですか?

大みそかのRIZINでMMAデビューを果たしたRENA(左)とは、2010年8月に対戦している

「上がったり下がったりを繰り返しています。あ、いい感じかもと思う時もあれば、思うように動けない時もありますね。それを繰り返しながら、徐々に右肩上がりにはなっています」

ーーでは、調子は上がっていると感じてはいるわけですね?

「思ったよりは、ですね。今年に入ってからは特になんですが、際(離れ際や立ち際など)の動きもそこに重点を置いて練習していたわけではないのに、自然と出来るようになりました。だから悪くは無いのかな、と思っています」

ーー体力的には問題ありませんか?

「違和感はないです。もちろん、前ほど動けない部分はあると思います。爆発力は以前よりも落ちていますね。これはあまり口に出したくはないんですが、2月7日が完全な状態かと言ったら、2月7日までに持っていける最高の状態にしようと思っています。練習している中で、まだまだその先が見れそうな手応えを感じているんです」

ーー以前よりも進化したと思う部分はありますか?

MMA以外にもキックボクシング、シュートボクシングの試合も行っていた

「ないです(笑)。あるかなぁ? マススパーリングだったら、いなしたりフェイントだったりが決まることはあります。復帰前に、たまに知り合いの練習を見たり、付き合ったりすると、スタミナが無い分ズルくやっていたんです。そこで覚えたフェイントだったりのバリエーションが、前よりも増えました。

 ただ、それが実際の試合で使えるかどうかは分かりません。スパーリングで相手に思い切り来られてしまったらそんなのは通用しないので、それを本番までにどこまでちゃんとしたものに出来るかどうかですね」

ーー女子離れした豪快な試合が渡辺選手の持ち味でしたが、年齢を重ねた分、ずる賢くなったというイメージですかね?

その風貌から“ギャル格闘家”と呼ばれていたことも

「そんな感じです(笑)。でも、ずる賢く戦うためにも体力は必要なので、そこをどれだけ埋めていけるかなってところです。ある程度は自分の限界、得意不得意は以前よりも見えている感じはあるので、得意なところをどう伸ばして、不得意なところをどうカバーするかを悩んでいます」

ーー復帰を発表してから、周りの反応はどうでしたか?

「身近な人たちは、凄く楽しみって言ってくれる人が多いです。親も“やるなら勝ちなよ”って言っていました。友だちやお世話になっている人たちも、口をそろえて楽しみだって言ってくれています」

ーーご自分も楽しみですか?

RENAとの試合後、リングから約5年間離れた

「うーん……以前も1回休んで復帰したことがあるじゃないですか。その時よりも今は緊張感がそんなにないんです。だから当日が逆に怖いなって思っています。めっちゃ緊張するんじゃないかって。

 私生活も落ち着いているし、他のことに惑わされることも無く練習に集中できているのでいいんですけれどね。トシをとって図々しくなっているだけかもしれないけれど(笑)。

 私、復帰しようかなって話をこの5年の間にけっこうしていたんですが、“もう辞めて嫁に行きなよ”と言う人が半分、“また試合を見たい”と言う人が半分だったんです。でも、もう辞めなよって言っていた人たちも今は楽しみだって言ってくれているので、私が決めたことに関してはみんな背中を押してくれるんだなって、恵まれているなって思います」

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